福岡市公式インスタグラム連動企画「#fukuoka_people」の第一弾。福岡で魅力的な活動をされている様々な方にフォーカスを当て、プロジェクトの内容はもちろん、活動の裏側や熱い思いを伺います。 記念すべき第一回目は、世界中でパンデミックの影響が続く中、福岡で新型コロナウイルス支援プロジェクトとして立ち上がった「co.fuk(シーオー ドット エフユーケー)」。 先日行われたプロジェクト第一弾では地元アーティストとのコラボTシャツを販売し、若者の間で話題に! 新たなムーブメントを起こす「co.fuk」の運営メンバー・諫山典生さん、眞下和也さん、井久保敦さん、小元翔太さんの4人に、取り組みへの想いと、今後の展望を伺いました。
発起人・諫山さんがプロジェクトを立ち上げたきっかけとは?
諫山:「僕の兄がIsayamaxというイラストレーターで活動しているのですが、新型コロナウイルスによって兄の展示会も影響を受けている現状を間近で見ていました。周りにもイベントやライヴを開催できずに困っているアーティスト、関係者がたくさんいましたし、他の業界や実生活でもこれまで当たり前だったものが一気に失われ…。僕の中で『これまでの事業プロデュースの経験を活かし、何か手助けできることはないか!? 』という気持ちが大きくなり行動に移すことに決めました。
そこからすぐに企画を練り始め、地元のアーティストやクリエイターと繋がりを持つ小元くん(ギャラリー・PARK STUDIO 運営)、ファッション系のウェブサイトを多く手がける井久保くん(株式会社アナイスカンパニー FUKUOKA 取締役)、僕の想いをたしかなワードで組みあげてくれる眞下くんに声をかけ、プロジェクトを立ち上げました。」
「co.fuk」の本質は、自然や他者と共存し、想像力を前向きに働かせ、“今”を生きようという意思表示。
「co.fuk」の名前は、coexistence(共存)、consideration(思いやり)、cooperation(協力)の3つの“co”と、福岡の未来を指し示すドメイン“.fuk”を組み合わせたもの。「人々と寄り添い、繋がり、助け合うことで地元・福岡を支えていこう」と、5月30日〜6月14日にかけてプロジェクト第一弾を実施。地元を代表する14人のアーティストとコラボレーションしながらTシャツを制作・販売しました(※現在は販売終了)。
諫山:「2週間で約130枚を販売し、予想以上に東京や大阪、九州の方からの反応も多くてびっくりしました。収益の70%は福岡市の新型コロナウイルス支援対策「ありがとう基金」に寄付、30%は今回アーティストの活動支援として活用しています。」
「単純なチャリティーだけが目的ではない」。有志メンバーのそれぞれの思い。
小元:「『co.fuk』を通して、アーティストの活動支援に繋げたいという思いはもちろん、Tシャツという媒体を通して多くの人にアーティストの存在を知ってもらい、仕事の依頼を招くきっかけになればとも思いました。直接的支援以外にもいろいろとポジティブなものごとが派生する、新しいタイプの支援プロジェクトにしていきたいです。」
井久保:「自分は仕事柄、ファッション関係のウェブコンテンツを立ち上げる際に、よくイラストレーターの方に仕事を依頼していました。普段から彼らに力を借りていたので、今度は自分が恩返しする番だなと。特に、組織等に所属していないフリーランスのアーティストをサポートしなければと感じましたね。」
眞下:「未曽有の危機をニュースで目にする一方、僕は比較的普通に生活できていたこと自体にとまどいがあり、もどかしさ、ふがいなさを感じていました。でも、それじゃダメだという思いも同時に湧いたのも事実。大変な思いをしている人たちに対して、どこまで想像力を働かせられるかが大事だと痛感。周りを思いやりながら手を取り合い、助け合うことで未来はよくなるはずです。この意識を今後も多くの方と共有していきたいと思っています。」
支援のカタチやアプローチ法は、時代に応じて柔軟に変化していく。
小元:「プロジェクト第一弾は、緊急事態宣言の余韻が残る状況下で行ったので、人と接することなく参加できるオンライン限定の展開でした。7月に入り少しずつ社会やまちの状況が変わってきている今、もしかすると第二弾はオンラインのみにこだわらないやり方で行うかもしれません。ネットやSNSに頼りすぎず、何か外へ出向くきっかけを作ることも大事なのかなと考えています。」 眞下:「変わりゆく『新しい生活様式』に適応しながら、その中で人との繋がりや共感を得られる場所を『co.fuk』が作り、一人でも多くの人をポジティブに、そして社会をプラスの方向に導いていきたいですね」。
変えるべきものと、守るべきもの。そんな大事なメッセージを「co.fuk」が提唱。
諫山:「パンデミックから得た教訓は、『将来は予測不可能であり、何が起きるかわからないものと見据えるべきだ』ということ。そこで大事になるのが、『変えるべきもの(時代や生活様式への適応性)』と、『変わらず守るべきもの(“co”が意味する共存、思いやり、協力)』の両者。現在、プロジェクト第二弾について色々と計画中ですが、取り巻く環境やまちの景色が刻々と変化しているからこそ、時代に合わせた企画をやるべきですよね。どんな形になっても『co.fuk』が掲げるメッセージは変わりません。その時々の“今”を捉えながら、スピーディーに進めていく予定なので、どうぞお楽しみに!」
相手に寄り添い、思いを馳せ、助け合いながら他者と共存すること。シンプルで簡単なことだけど、たまにうっかり忘れてしまうこの大切な価値観を改めて胸に刻むきっかけになればと、「co.fuk」プロジェクトメンバーのみなさんは語ります。これから社会が回復に向かう中で状況やルールが変わったり、万が一再びピンチが訪れたりしても、“co”を合言葉にみんなで支え合えば乗り越えていけるはず! これからも続く「co.fuk」の仕掛け、次なる第二弾については目下企画中とのこと。実施の際はInstagram(アカウント:@co_fuk)や公式ホームページにて告知されるので、こまめにチェックしてみてくださいね。
【福マルシェ】九州の宝・食を通し、人と人の繋がりから学んだこと。