編集部が注目した福岡のマスコットキャラクター・ヒーロー編を紹介します。今回は「ドゲンジャーズ」の1人「キタキュウマン」の登場です! キタキュウマンの「中の人」滝夕輝さんにインタビューしました。
西日本ナンバーワンヒーロー「キタキュウマン」とは
「ドゲンジャーズ」
“実在するヒーロー”たちが集結した福岡が舞台の本格特撮ヒーロー作品。テレビ番組は2024年7月から5シーズン目に突入。
「キタキュウマン」CV(キャラクターボイス) 滝夕輝(たきゆうき)
「滝夕輝」を声に出して繰り返すと「キタキュウ」になる!
誕生日 1988年8月15日
趣味 釣り、飯テロ
特技 キタキュウキック
苦手 少々接客に問題がある
好きな食べ物 生もの、クッキー(特にサブレ)
好きなタイプ 北九州在住、または移住しそうな人。「北九州市民全員が恋人です」
本音 体が硬いので極力戦いたくない
自慢 ドゲンジャーズの中でSNSのフォロワー数がダントツで多い
キタキュウマンの「中の人」、滝夕輝さんインタビュー
滝夕輝さんに聞きました!
―「キタキュウマン」が誕生したいきさつを教えてください。
子ども向けにいうと…。探検をしているとき、戦時中に作られた“無敵特攻服”というパワードスーツ、兵器が眠っているのを見つけたんですね。それを現代の技術でよみがえらせたのが「キタキュウマン」です。
リアルなところでいうと…。私は大学時代を大阪で過ごしました(大阪大学卒業)。約6年間滞在したのですが、北九州の知名度が低かったんですね。大阪の人たちは、博多、中洲、天神は知っていても「北九州」を知らないんです。「どこ出身」と聞かれて「北九州出身」と答えると「北九州のどこなの? 何県?」といわれる。「“北九州”って北部九州だから大分、長崎も含まれるんでしょ」と。知らない人からすると、われわれでいう「北関東」のようなイメージがあるそうです。それで、「北九州市」を広めたいというのがずっとあって。広めるツールとして、私が好きだったヒーローになりました。
―「ドゲンジャーズ」の活動はどんなことを。
福岡県内、はたまた飛び越えて、東京でもヒーローショーをやったり、撮影会をしたり。「ドゲンジャーズ」は地元企業とのタイアップが非常に大きな特徴かなと思っています。ふくやさん、ピザクックさんといった福岡の大手地場企業とコラボ商品を作ったり、CMを作ったりしていますね。ふくやさんもピザクックさんも「ドゲンジャーズ」の中にヒーローを持っています。
2020年のコロナ禍に、かしいかえんでショーをしたときは大渋滞が起きて警察沙汰になるくらい人が集まってくれました。
―テレビシリーズは笑いがある作りでいいですね。
いわゆる王道のヒーローものは東映さんだったり、円谷さんだったり大手の大先輩ヒーローたちにお任せして。じゃあ福岡の私たちに何ができるんだ、というのをテーマにしています。東京のヒーロー、大手のヒーローがやらないこと、できないことをやっている作品ですね。
―「ドゲンジャーズ」作品の構成に関わることもありますか?
シナリオに関わることはあまりありません。「ドゲンジャーズ」は元々、福岡の地域で活動してきたヒーローが集まって出来たものなので、設定やキャラクターの特徴がそれぞれにあります。台本が出来上がったときに「いやいや、キタキュウマンはこういうことは言わないんです」「フクオカリバーの一人称は『私』じゃくて、『僕』なんです」とか。それぞれのヒーローが指摘をして、みんなで作り上げていくという側面はあります。ちなみに「キタキュウマン」の一人称は「私」です。
―「キタキュウマン」単独での活動もしていますか?
はい、イオンさん、BOOKOFFさんなどでイベントを開催しています。福岡市内、東京のほか、秋田では、秋田県のご当地ヒーローが一緒にショーをやろうと言ってくれて、それぞれの地域をPRしながら一緒に戦っていくストーリーを展開しました。
「ヒーローが仮面を取ったことが前代未聞で面白いと」
―素顔を出しているヒーローは全国にいるのですか?
私より若くてイケメンという人もいるのはいるのですが、キタキュウマンの二番煎じなので刺激がないというか…。私はイケメンというのもあったかもしれませんが、ヒーローが「仮面を取った」ことが前代未聞でウケたというだけであって…。顔を出したらちやほやされるというものでもないんですね。
―素顔を出した理由は。
活動を開始したときは1人でしたし、ドゲンジャーズに出てくる悪役もいなかったので、ヒーローショーがメインでなくて、街を歩いてグルメリポートするような活動が中心かなと想定していました。だったら、北九州の名物を目の前で食べられないといけなかったから。そして、単純にヒーロースーツの中は暑くて脱いだのが最初でしたが、それが「逆に面白い」と世間から評価された形です。
―イケメンの「キタキュウマン」さん。女性ファンが多いですか?
うーん、やっぱり女性ファンがほとんどですね。ヒーロー自体のファンに女性が多いみたいです。子どものころに、仮面ライダー、ウルトラマンが好きな男の子は多いと思うのですが、大人になってヒーローが好きな人というのは、意外と女性が多いんですよ。不思議ですよね。
一般の知名度を上げたいというのが私の目標です。街を歩いている人、その辺のおじさんでも知ってくれているとか、ご飯を食べにいったら、そこの店員さんが声をかけてくれるとか。ファンじゃないけど知られている状態。これを10年以上貫いていますので、他のヒーローと比べて強いところかなと自負しております。
―素顔を出されているからこそですね。
だから悪いことはできないですよ(笑)。例えば、短い横断歩道があったら、車も来ていないし、誰も見ていないから(赤信号で)渡るという人もいるかもしれませんが、車が来ていなくて、他の人はどんどん進んでいても、私はちゃんと待っています。交通ルールはもちろん、ヒーローであるからには、子どもの手本でいなければいけません。
たまたま子どもが見ていて、「キタキュウマンのお兄さんが渡っている」ということでまねをして事故にでもあえば…。私は責任重大です。そういうところは、生きる上ですごく気を付けています。
―体力を使う仕事です。普段から体を鍛えていますか?
どれだけ鍛えても、暑いですし、毎年熱中症にはなります。個人的には36歳になって、40代が近づいてきたので、ただイケメン、イケメンと自称しているだけでは維持ができないと思いまして、4年ほど前にジム通いをするようになりました。
―「キタキュウマン」の体が硬いのは設定上ですか?
本当に硬いです。筋トレを4年していますが、一向にやわらかくならず…。がたいは良くなりましたね。運動をした経験があまりなく、何かを続けたことがなかったのですが、ジム通いが初めての努力かなと思っています。結構楽しいんですね。筋トレは、やった分だけすぐに結果が出るので、モチベーションが高い趣味かなと思います。人間よりも裏切らないです。
「北九州のご飯はコスパ最強です!」
―ファンファン福岡の読者にメッセージを。
「キタキュウマン」として10年以上活動を続ける中でずっと変わらないのは「福岡市に負けたくない」という思いです。ただ「北九州最高」というわけではなく、福岡市に負けるにはそれなりの敗因といいますか、勝てない部分はもちろん認めますけど…。本当にご飯がおいしい街なので、福岡市にも絶対負けないと思っています。
自分の地元だからということでなく、全国いろんなところに出張、旅行にいった中で、忖度(そんたく)なしに北九州のご飯のコストパフォーマンスは最強です。間違いなく「安くてうまい」です!
北九州は古くから製鉄、工業の街として栄えた部分もあるので、職人気質の人が多い。それは料理人にも通づるところがあります。「俺たちはこれだけ安くていいものを提供しちゃるんよ」という精神がすごく強い街。特に海鮮。刺し身、おすしが強いです。有名店でいうと「天寿し」「照寿司」ですね。
北九州の居酒屋のクオリティーは高いです。ぜひ食べてください!
グッズ
「ご当地ヒーロー ソフビシリーズ ドゲンジャーズ」(タカラトミー)は九州の店舗を中心に展開されている人気商品。
ご当地ヒーロー ソフビシリーズ ドゲンジャーズ04キタキュウマン(990円)
イベント
・9月21日(土)BOOKOFF 北九州戸畑一枝店 一日店長
・10月6日(日)住友生命「Vitality」presents ドゲンジャーズ 秋の体育祭
・10月20日(日) ドゲンジャーズショー(イオンモール福岡)