夫の部下のAさん。わが家の息子と同い年の子どもがいて、家族で家に遊びにいきました。はじめて会うAさんは、なかなか独特な考えを持っている人。最初は軽く流していましたが、だんだんと上から目線のAさんにイライラし、つい言い返してしまった出来事です。
専業主婦を見下すAさん
Aさん宅に行く前、夫から
「ちょっと変わってる」と聞いていました。そのときは「ふーん?」くらいで深く考えていませんでしたが、後々その言葉の意味を実感することに。
5歳の娘と2歳の息子を連れてAさん宅へ着いてすぐ、夫が
「息子のおむつ替えとこう」とおむつ替えをしてくれました。夫に任せているとAさんが
「え、先輩にやらせるんですか?」と私に言いました。
「やらせる」という言葉に違和感を覚えつつ、私は
「やってくれてますね」とスルー。その後しばらく夫はAさんと話しこみ、私は子どもたちが遊ぶのを見ながら、奥さんとおしゃべりを楽しんでいました。
奥さんは
「子どもがいると家事が思うようにできない」と話していて、それに対して
「私はもう手抜きばっかり! 部屋は片付いてないし、手作りのお菓子なんか作らないし、冷凍食品フル活用だよ」と話していました。
すると突然、
「専業主婦なのに、そんなに手抜きしてるんですか」とAさんが後ろからカットイン。驚いて振り返ると、
「専業主婦って家事と育児が仕事じゃないですか。そんなに手を抜いたら、無職とかわらないですよ」とまっすぐな目で訴えてきました。
思わず
「いやいや、子育てってハードワークですよ」と返すも、Aさんはさらに続けます。
「でも母親なら、自分後回しで子どものためにいろいろしてあげたいって思いません? 普通は」と不満そうな顔です。
思わず反撃!
奥さんは
「ちょっと!」とAさんを制しますが、Aさんはまだ不満顔。「ちょっと変わっている」の意味を実感しつつ、内心イラっともしましたが、初対面ということもあり
「そうですかねー」と受け流そうとしていました。
しかし次のAさんの言葉で私にスイッチが入ってしまいました。
「専業主婦は稼いでないんだから、手抜きばっかりしないで家のこと完璧にしてもらって、疲れてる旦那さまがくつろげる場所をつくってくれないと!」と、笑いながら私の頭をポンっと叩いたのです。
Aさんの主張があまりにも自分勝手に思えて、思わず私は
「ごめんなさいね、専業主婦じゃないんです」とぽつり。
「え、そうなんですか? でも下の子保育園とか行ってないんですよね?」と奥さんが言うので
「自宅で仕事してて」とにっこり返しました。
するとAさんはバカにしたような顔で
「あー、内職ですか?」と私と夫を交互に見ていました。
「フリーランスです。あ、ちゃんと稼いでますよ。先月はたぶんAさんと変わらないくらいかな」と続けて言いました。これを聞いてAさんは
「え、まじすか?」と目をぱちくり。
「はい、ありがたいことに。私は、仕事だけじゃなくって、子育ても家事もあるので、手抜きでもしないとまわらないんです」と笑顔のまま続けました。Aさんは信じられないという顔で
「え、本当に? 本当にそうなんですか?」と聞くと、夫は
「そうだよ」と呆れたような顔で返事をしました。
「あ、だからといって稼いでるから偉いってわけじゃないですよ! 子育ても家事も仕事としてやったらいくらもらえるんでしょうね! それを毎日無給でするのって、パートナーの感謝でもなければやってられないです」と言いたいことを全部ぶつけました。
態度が小さくなったAさん
Aさんにとって思わぬ反撃だったのか、
「あ、なんか、すみません… 別に稼いでるから偉いとかじゃなくて… いや、奥さんすごいっすね!」と謝罪をしつつ焦ったような顔。ていきました。
そこから私に対して「専業主婦なんだから~」と上から目線で言わなくなったAさん。稼いでるかどうかで判断されること自体は嫌でしたが、ギャフンと言わせることができて少しスッキリしました。
ちなみにAさんと同じくらい稼いだという月は、たまたまその月の収入が多かっただけ。平均すればAさんの半分くらいですが、嘘はついていないということで黙っていました。ただ言い返せてスッキリはしましたが、Aさんの考え方にはモヤモヤが残りました。
(ファンファン福岡公式ライター/K)