妊娠・出産と言えば、女性にとって一大イベントですよね。そんな大きなイベントが控えている中、私は陣痛に気づかすウトウト…。痛みを我慢しすぎて陣痛に気づかなかったのです。「そんな人おらんやろ~」と思っていた私ですが、実際にここにいました。
生理痛がひどい
私は妊娠するまで、毎月ひどい生理痛に襲われていました。20代後半になると、痛み止めが効かないこともしばしば…。「そろそろ婦人科に行かないと」と思いながら、毎月痛みを我慢して乗り越えていました。とうとう痛み止めが効かなくなってきた頃、自宅のベッドで私は痛みから意識を失ってしまったのです。
「これはいかん!」そう思っていた矢先、妊娠が判明。毎月くる痛みに襲われることがなくなり、楽だなと思いながら妊娠生活を送っていました。
痛みに強くなった私
妊娠生活は、決して楽なものではありませんでした。吐き気と戦い2カ月で5kg減。何も食べられない日が続いたり、トイレが異様に近くなったりして遠出ができないこともありました。
紆余曲折ありながら、なんとか臨月まで到達。パンパンに張るお腹を抱えながら、毎日30分~1時間ほどのウォーキング、マタニティヨガなどをして身体を動かしていました。妊娠予定日に近づく頃には、立ち上がるのも一苦労。慣れない身体を引きすりながら、家事や運動をしていました。
「あれ? 痛くなって来たかも…」と思いながらドライヤーで髪を乾かしていました。ですが、痛みの感覚が短くならず遠のいていきました。陣痛かと思った…。少し不安になりながらもその日は眠りにつきました。
次の日も「今日も痛いな~」と思いながら普通に生活をし、重い身体を引きずりながらショッピングセンターへ。この日も痛みの感覚は短くならず、本陣痛には至りませんでした。
夜中に破水
その日の夜、「痛い~!」と思いながら眠りについた後、どんどん痛みの感覚が短くなってきます。夜中の3時、陣痛アプリで計測すると痛みが20分刻みになっていました。
「陣痛とは、我慢できないほどの痛み」と周りから聞いていました。生理痛に比べたらまだ耐えられるから大丈夫、と思いながらウトウト寝ていました。20分間隔で襲ってくる痛みと戦い、痛くない時間を見計らって眠っていたのです。
1時間ほど経った頃「コクンッ」という音がお腹の中で鳴り響き、「あれ!? 赤ちゃん骨折れた!?」と、ビックリしてトイレへ駆け込みました。どうやら破水していたようです。骨の鳴るような不思議な音と感覚だったので、とても驚きました。
急いで病院へ電話すると、
「すぐに来てください!」と言われ、病院へ。着いた瞬間、また痛みに襲われ車イスで分娩室へ運ばれました。
「もっと早く来て!!」
分娩室へ行くや否や、すぐに分娩台へ移動。バタバタと看護師さんや医師が集まり
「立ち会いの方に電話して!」と、鬼気迫るような様子。言われるがまま母に電話をしました。
「陣痛始まってるの気づかなかった?? もっと早く来て!!」と、慌てふためく看護師さんに注意されました。どうやら本陣痛が始まっていたようです…。
血圧が上がりすぎていた私は、薬で血圧を抑えることに。
「薬が効いてる間に出産しないと、大病院へ移りますよ!」と看護師さん。私はビックリしたのと同時に、焦りながら分娩を開始しました。
血圧が高すぎて、母子ともにリスクがあったようです。腹筋の弱い私は、何度も何度も力を入れました。が、赤ちゃんはなかなか出てきません。「もう無理かな…」そんな空気が分娩室中に流れました。
「絶対、大病院には行きたくない!」そんな思いで、私は最後の力を振り絞りました。すると
「オギャー!」…。元気な赤ちゃんが誕生。病院に着いてから、わずか3時間足らずの出来事でした。初産の平均分娩時間は約12~18時間と言われています。それに比べると、1/4ほど短い時間で出産となりました。
今、妊娠中の方や臨月を迎える方、出産に向けてソワソワしている時期ではないでしょうか? 私と同じ体験をしないで済むように、少しでも「いつもと違う痛み」があったら、無理せず病院へ連絡してくださいね。移動中に出産、ということにならないよう気をつけましょう。
(ファンファン福岡公式ライター/ami)