6歳・8歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。
子どもの習い事のジャンルは広がっており、最近はオンラインでできるものも増えています。自宅にいながら成長を見込める内容には、どのようなものがあるのでしょうか。
今回は、オンラインの習い事のおすすめジャンルを紹介します。メリット・デメリットや注意点も知り、子どもの身になる内容を見つけましょう。
オンラインで習い事をするメリット
コロナ禍を機に、テレワークやオンラインを活用した働き方が加速しました。以前の「当たり前」が戻りつつある昨今も、オンラインの利便性はさまざまなシーンで生かされています。
まずは、自宅にいながら学べるオンラインの習い事を子どもにさせるメリットを確認しましょう。
時間を有効活用できる
対面での習い事は、塾やレッスン場などで行われます。近所なら子どもだけで徒歩で通えますが、年齢が低ければ保護者の送迎や付き添いが必要ですし、遠方の場合は年齢が上がっても車での送迎が欠かせません。
オンラインの習い事は自宅でできるので、移動にかける時間がゼロになります。子どもも保護者も負担を軽減でき、移動にかかる時間をほかのことに使えるのは、大きなメリットの1つです。
子どもがリラックスして受講できる
子どもによっては、新しい場所へ飛び込み、保護者のいない環境で何かを習うのを苦手に思うこともあるでしょう。自宅でできるオンラインの習い事は、リラックスできる環境での受講が可能です。
「場所が変わると緊張してしまう」「集団での習い事では、思うように発言や質問ができない」という子どもも、慣れた環境やマンツーマンのレッスンで、よりよい学びがえられます。
近くに教室がなくても習える
都心や地方都市のように習い事の選択肢が多い場所もありますが、住んでいる地域によっては、希望の習い事が近くにない、選択肢が少ないというケースも珍しくありません。
オンラインなら、遠方の講師による指導が受けられます。習い事のために毎回遠くまで足を運ぶ必要がなく、講師も子どもに合った人材を選べるので、子どもも楽しく続けやすいでしょう。
保護者の負担も軽減できる
前述の通り、オンラインの習い事は移動が不要なので、保護者が「送って行って終わるまで付き添う」「送迎のために時間を調整する」といった負担がありません。子どもだけで通える距離・年齢であっても、「安全に通えているか」という心配は尽きないでしょうが、自宅で習い事をすれば、こうした心理的な負担も軽減できます。
家事やテレワークの合間に子どもの様子を気軽に確認でき、子どものやる気や講師の相性を見極め、安心して習い事をさせられるのも、オンラインのメリットだといえます。
オンラインの習い事!子ども・小学生向けのおすすめを解説(https://coeteco.jp/articles/11126)
オンラインの習い事のメリット・デメリットとは?(https://atam-academy.com/blog/24451/)
オンラインで習い事をするデメリット
子どもにも保護者にもメリットが多いオンラインの習い事ですが、始める前にはデメリットもしっかりと確認しておきましょう。
環境づくりに費用がかかる場合がある
オンラインの習い事をするには、安定したインターネット環境や、パソコンやタブレットなどの機材が必要です。ピアノや絵画のように、自宅でそろえなければいけないものが多くなってしまう習い事もあります。
また、習い事に集中するためのスペースを確保できるよう、部屋割りやレイアウトの変更が必要なこともあるでしょう。習い事をスタートできる環境が整っていない家庭では、費用や手間がかかってしまうのがデメリットとなります。
切り替えて集中できないと身につかない
自室や自宅のリビングで習い事をするのは、緊張しすぎないで受講できるのがメリットですが、リラックスしすぎて集中できないと、習い事をしても身につかない可能性があります。
オンラインの習い事は、子ども自身で切り替えて集中力を高めなければならず、塾やレッスン場のように環境そのものを変えられるわけではないのは、子どもによってはデメリットになるかもしれません。
直接的な指導ができないことがある
習い事の内容によっては、講師が子どもの手を取ったりしながら、直接的な指導を行います。しかし、オンラインの習い事ではこうした直接的な指導ができません。
たとえばこのあと紹介するダンスの場合、「手や足の角度が違っている」「難しい動きがお手本だけではわかりにくい」という問題が生じても、対面なら講師が子どもに触れて角度を直したり、複雑な動きをまさに”手取り足取り”指導できます。しかし、オンラインのダンスレッスンでは、お手本を見せ、子どもの動きを見て口頭でアドバイスをすることしかできないため、習得に時間がかかってしまうこともあるでしょう。
子どもにオンラインで習い事をさせたい!おすすめの内容は?
子どもの習い事でオンラインを検討する場合、どのような内容を選ぶとよいのでしょうか。おすすめしたい7つの習い事を紹介します。
塾・家庭教師
学習系の習い事は、学年が上がるにつれて検討する家庭も多くなります。塾や家庭教師は、手を取って指導する内容がなく、オンラインでも身になる学びを実現できます。
個別指導や集団での受講、用意された映像を視聴するオンデマンド形式など、学びの形式もさまざまです。近くに塾がない、子どもに合った塾が見つからないという保護者も、オンラインで子どもに合ったスタイルや講師を選べるでしょう。
作文
よい作文を書くには、自分で考え、その意見をわかりやすく発信して人の心を動かす力が必要です。受験でも作文や記述式の問題を実施する学校が増えているので、オンラインの習い事で作文を選択するのもおすすめです。
作文のオンライン授業ではテキストを中心に書き方などを習ったり、宿題として実際に書いて提出したものを、授業で添削してもらったりします。
英会話
2020年度より小学校でも英語の授業が導入され、低年齢からの英語力アップを望む保護者や子どもも増えています。しかし、対面の英会話教室はなかなかなじめない、他の生徒がいると思い切って英語で話すのが難しいという子どもも少なくありません。
オンライン英会話はマンツーマンが基本で、1人ひとりに合った進度や内容のレッスンが受けられます。講師と2人きりという環境は発音の練習もしやすく、会話力や正しい発音を身につけるのに有効です。また、イヤホンなどで英語を聞くことで、リスニング力向上も期待できます。
プログラミング
英語と同様に2020年度から必修化されたプログラミングも、オンライン・オフライン問わず人気の習い事です。対面でもパソコンなどを使って学ぶので、オンラインで習うデメリットは非常に少ないです。
ネットリテラシーを身につけながら、学校の授業や将来に生きるプログラミング的思考を習得できるので、オンラインで行うのに特におすすめの習い事だといえます。
歌、楽器
歌やボイストレーニング、楽器の指導をオンラインで行う音楽教室も増えています。マスクなしでの指導・受講が必須となる歌のレッスンも、オンラインなら感染症の不安なく受講できます。また、自宅ならリラックスして歌いやすいのも、オンラインならではのメリットです。
楽器の習い事で人気が高いのはピアノも、オンラインなら楽譜の持ち歩きが不要で、日頃の練習で使い慣れたピアノでレッスンを受けられます。自宅に楽器を用意する費用はかかりますが、ピアノ以外の楽器も気軽に習えるので、子どもが興味のあるものを検討してみるのもよいでしょう。
絵画
本格的なデッサンから、イラストやまんがまで、絵画教室で習える内容は豊富です。オンラインでも、先生の描き方やお手本を見ながら、好きな絵の技術をさらに上達させられます。
必要な道具を自分で調達しなければならない手間はかかりますが、安価なものや好きなメーカーのものを自由に選べるのはメリットです。
ダンス
ダンスは対面でのレッスンを受講する子どもも多いですが、大勢のなかに入っていくのが苦手な子どももいます。オンラインならリラックスした環境で、楽しくリズム感をアップできます。オンライン上での発表会を実施するダンス教室もあるので、披露する機会が欲しい場合は、こうした教室を探すとよいでしょう。
ただし、ダンスは動くためのスペースを確保する必要がある習い事です。また、マンションなどの集合住宅では、階下に足音が響き、トラブルが起こる可能性もゼロではないので、配慮したうえで行うことも忘れてはいけません。
子どもの習い事、オンラインってあり?おすすめのオンライン習い事を一挙ご紹介(https://www.889100.com/column/column043.html)
オンラインの習い事を選ぶ際のポイント
「オンラインの習い事」と聞くと、学習系のジャンルを思い浮かべる人も多いかもしれませんが、昨今は子ども向けはもちろん、大人向けにも幅広い内容の習い事が用意されています。数ある習い事から最適なものを選ぶ際には、どのようなポイントに注目すればよいのでしょうか。
興味を持って取り組める内容か
オンライン・オフラインに関わらず、習い事は子どもが興味を持って取り組めるかどうかが重要です。特にオンラインは自宅で行うため、集中して取り組める内容でないと身になりませんし、続けるのが難しくなります。
「保護者の負担軽減」ももちろん大切ですが、そこを最重要視せず、子どもの興味・関心を尊重しましょう。
講師との相性はよいか
オンラインは全国のさまざまなレッスンから、最適な内容や講師を選べるのが魅力です。このメリットを最大限に生かし、相性のよい講師を選択するようにしましょう。一度入会するとなかなか退会できないこともあるので、まずは体験レッスンを受けたり、説明会に参加したりするのがおすすめです。
振り替えレッスンがあるか
自宅で受講できるオンラインレッスンは、「元気だけど咳がひどい」「送迎できる大人がいない」といった理由で欠席しなくてもよいのもメリットの1つです。しかし、オンラインでも体調不良や家庭の都合などで、やむを得ず欠席することはあるでしょう。また、急に通信環境が悪くなってしまい、レッスンが予定通り行えない場合もあります。
振り替えレッスンがあれば、万一のときも安心です。通信不良で授業料の損をしてしまうのは、保護者にとってはうれしいことではないので、振り替えレッスンの有無についても事前に確認しましょう。
運営会社の対応がよいか
講師の対応はもちろん、母体となる運営会社の対応も見極めましょう。対応がよい会社は、前述のような体験や振り替えレッスンなど、生徒に対する手厚いサポートを用意しています。機材や習い事に必要な道具を安価に貸与・販売してくれることもあります。
子どもが自宅でも集中できるか
いくら内容や講師がよくても、子どもが自宅で集中して受講できなければ意味がありません。環境を変えることで気持ちをもり替え、集中して習い事に臨む子どもの場合、自宅で集中するのが難しいこともあります。対面のほうが向いていると判断したら、無理にオンラインの習い事を選択しないのも、1つの方法です。
保護者の負担になりすぎないか
送迎をしなくてもよいのは、保護者にとって大きなメリットです。しかし、受講のための環境整備やスペースの確保のために予定外の出費が必要になる、子どもが真面目にレッスンを受けているのか気になってしまうなど、自宅で行うことが負担になるケースもあります。レッスンの様子が見えてしまうことにより、講師の指導方法に疑問を感じる保護者もいるかもしれません。
金銭的・精神的な負担を感じるシーンは人それぞれですので、オンラインのメリットを生かし切れない場合は、対面での習い事を検討するのもおすすめです。新しく習い事をスタートする際には、子ども、保護者に合った環境で、よりよい学びがえられるスタイルを考えましょう。
オンラインの習い事は学習・芸術系が人気!子どもに合った内容で身になる時間を
自宅で学べるオンラインの習い事には、さまざまなジャンルがあります。学習系の習い事はもちろん、ダンスや歌などの芸術系も、環境の変化に対応するのが得意ではない子どもは、オンラインによってのびのびと学べる可能性が高いです。
わが家はすべて対面での習い事を選択していますが、田舎なので学習塾の選択肢は非常に多いわけではありません。息子たちに塾や家庭教師が必要になった際には、オンラインも検討してみようかなと思っています。
オンラインのメリット・デメリットや必要な準備なども把握し、子どもが快適に学べる環境や習い事を、家族で話し合って決めましょう。