6歳・8歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。
「習い事は運動系と学習系で1つずつ」と考える家庭も多いでしょうが、どのようなスポーツを選ぶかはさまざまです。1つのジャンルに絞る場合は、人気が高いものから選ぶのもよいでしょう。
今回は、子どもにおすすめのスポーツの習い事を紹介します。メリットや身につく力も知り、子どもに合ったものを検討してください。
スポーツ系の習い事をするメリット
まずは、スポーツ系の習い事で得られるメリットを見てみましょう。スポーツのジャンルを問わず期待できる効果は、大きく4つです。
体力や筋力がアップする
走ったり飛んだり、投げたり泳いだりと、スポーツでは体をいっぱい動かします。日々の練習を通して技術が高まることはもちろん、基礎体力や筋力がアップするのは、スポーツの大きなメリットです。
免疫力が上がる
体を動かす習慣ができると、体力や筋力に加えて免疫力も高まります。風邪をひきにくくなり、毎日元気に過ごせるようになれば風邪や熱による子どもの体の負担が軽減でき、保護者も元気な子どもの姿を見て安心感が得られます。
協調性が養われる
仲間と協力して勝利に向かうスポーツを続けるなかで、協調性も養われます。団体競技はもちろん、個々の活躍が評価される個人競技でも団体戦が行われることは多く、仲間を応援する心を育みます。
また、練習のなかで順番を譲り合う、協力して準備や片付けをするなど、個人競技でもほかのスクール生との関わりを通して協調性をアップさせられるシーンは多くあります。
メンタルも鍛えられる
スポーツは「勝敗」が決まるものですので、負けたことでショックやストレスを感じるシーンも少なくありません。選抜メンバーに選ばれない、習った技がうまくできないなど、悔しい思いをするなかで、体だけでなく心も鍛えられます。「次は絶対に勝つ」「来週までにできるようにする」という強い気持ちを持って努力を続けると、集中力や忍耐力も向上し、スポーツだけでなく学業にもよい効果をもたらす可能性があります。
【子ども向け】運動系でおすすめの習い事7選!年代別に紹介!(https://jpc-sports.com/column/5333/)
子どもに人気が高い、スポーツの習い事は?
定番のものから少し珍しいものまで、スポーツ系の習い事のジャンルは豊富ですが、迷ったら人気の習い事から選ぶのも1つの方法です。ここからは、FrankelやPiCRO Mediaのアンケートを参考に、習い事におすすめの8つのスポーツを紹介します。
水泳(スイミング)
未就学児~低学年の習い事で非常に人気の高いスポーツといえば、水泳(スイミング)です。基礎体力や筋力とともに心肺機能も鍛えられる水泳は、長年人気を集めています。最近は学校のプールの授業回数が減っているため、「いざというときに泳げるように」と、水泳を習い事に選ぶ保護者も少なくありません。
水泳は月謝が高すぎず、初期費用も比較的抑えやすいのも、選ばれるポイントです。また、スクールにもよりますが、水泳教室では送迎バスを用意しているケースも多く、こうした教室を選べば保護者の負担をより軽減できます。
ダンス
中学校でダンスが必修科目になったことをきっかけに、ダンスも人気の習い事として注目されるようになりました。ヒップホップやバレエ、チアなどさまざまなジャンルがあり、子どもが興味を持った内容を選びやすいのは、ダンスの魅力の1つです。
ダンスは柔軟性やバランス感覚、リズム感を養い、さらに表現力も身につけられます。スポーツと芸術のよさを併せ持っているので、「体を動かしたいけど、芸術系の習い事もさせたい」という家庭におすすめです。
サッカー
サッカーは、長年人気の習い事です。地域のスポーツ少年団やクラブチーム、サッカー教室などがあり、月謝や練習・試合の頻度や厳しさなどが異なります。
サッカーは広いコートを走り続けなければならないので、体力や持久力アップに大きな効果をもたらします。ボールがあればどこでも練習ができるので、自宅での個人練習がしやすいのもメリットです。
体操
マットや跳び箱、トランポリン、鉄棒など、複数の種目を通して筋力、体力を鍛えられる体操も、おすすめの習い事です。柔軟性もアップし、側転やバック転などのアクロバティックな動きが習得できるので、「かっこいい」と興味を持つ子どもも多くいます。
体操は個人競技ですが、練習は集団で行います。前述の通り協調性を養ったり、練習を通して仲間とのコミュニケーションを楽しんだりできるので、メンタル面にもよい影響を与えるでしょう。
武道
空手や柔道、剣道、合気道などの「武道」も、人気の高い習い事です。練習を通して体幹が鍛えられ、さまざまなスポーツにつながる力を養えます。いざというときに自分の身を守る技術が習得できるのも、武道のメリットだといえます。
また、武道は「礼に始まり礼に終わる」ともいわれ、礼儀を学ぶのにも最適です。集中力や忍耐力もアップし、精神面での成長も期待できるでしょう。
野球
スポーツの習い事の定番の1つともいえる野球は、心身の成長にさまざまな効果をもたらします。サッカーと同じく屋外スポーツで、暑さ・寒さの厳しい時期にも練習をするなかで、体力がアップします。サッカーのように常に走り回ることはありませんが、ピッチャーやキャッチャーなど、さまざまな役割を経験し、自分の役割を全うするために努力する必要があります。
もともと野球は上下関係に厳しいスポーツの1つで、現在も先輩・後輩という立場を重視しているチームもあります。人間関係や練習の厳しさはチームによって異なるので、子どもと保護者の希望に合ったチームを選ぶとよいでしょう。
バスケットボール
筆者が子どもの頃は、小学校高学年~中学生ぐらいからスタートする人も多かったバスケットボールですが、最近は低学年から始める子どもも増えています。授業でバスケットボールが行われることもあるので、習っていると学校でも活躍できます。
バスケットボールも、コート内を走り回るスポーツです。持久力に加え、瞬発力やジャンプ力も向上します。また、さまざまな角度からシュートを決めるために繰り返し練習するなかで、忍耐力も鍛えられるでしょう。
ゴルフ
「接待」「高齢者でもできる」など、「大人向けスポーツ」の印象が強かったゴルフも、国内のジュニアゴルファーの活躍が注目を浴びるにつれ、子どもの習い事としても人気が高まってきました。ゴルフは体格や運動神経の差が成績に直結しにくいスポーツなので、「何でもよいのでスポーツをさせたい」と思っている場合にもおすすめです。
ラウンドで18ホールを歩いて回るなかで体力がつき、遠くまでボールを飛ばすために日々練習をすれば、体幹が強くなり筋力もアップします。また、自分に合ったクラブやボールを見極めるためには、思考力も欠かせません。ラウンド中は一緒に回る人とコミュニケーションを取ったり、気を配ることも必要です。激しい運動ではありませんが、心身の総合的な成長を見込めるのは、ゴルフのメリットでしょう。
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スポーツによって身につく力はさまざま
スポーツの習い事全般のメリットは前述しましたが、選んだスポーツによってさらに磨ける力もあります。どのスポーツが、どのような力をつけるのに適しているのか解説します。
身体能力
体力や筋力はもちろん、それ以上の身体能力をつけたい場合は、ダンスや体操がおすすめです。柔軟性が高まり、アクロバティックな技もできるようになります。また、水泳も水中で普段しないような動きをすることで、基礎的な身体能力を高めるのに効果的です。
礼儀作法
スポーツを習いながら礼儀作法も身につけたい場合におすすめなのは、断然武道です。挨拶や姿勢などの基本を常に大切に練習を行い、試合では相手を敬う気持ちも重んじます。「武道=乱暴」というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、きちんとした道場なら、「無闇に技を使わないこと」「自分より弱い人を傷つけないこと」といった心も教えてもらえます。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は団体競技でも高められますが、個人競技のなかでも、いろいろな人とラウンドを回るゴルフは、スポーツを通してコミュニケーション力をつけるのにおすすめです。「初めまして」の人と18ホールを回るなかでは、マナーやルールを守ってゴルフを行うことはもちろん、相手への気配り、皆で楽しく回ることが求められます。ラウンドを重ねるなかでの出会いを通して、さまざまな考え方ができるようになるのもゴルフのメリットです。
チームワーク
サッカーや野球、バスケットボールなどの団体競技は、チームワークが非常に重要です。1人のミスや成功がチーム全体に大きく関わることもあり、大勢のなかで自分の役割を全うする責任感も身につきます。「ミスを責めない」「他者の成功を喜ぶ」といった心も、チームワークを大切にするなかで生まれるでしょう。
表現力
芸術系の習い事にも分類されることのあるダンスなら、身体能力を高めながら表現力もアップさせられます。動作1つひとつの美しさ、テーマやストーリーを体で表す力などは、さまざまなシーンで自己表現をうまくすることにつながります。今回は挙げていませんが、新体操やフィギュアスケートなどでも、表現力を高めることが可能です。
スポーツの習い事は心身の成長に◎まずは体験レッスンに参加しよう
スポーツの習い事は、基礎体力の向上や健康増進といった身体面のメリットだけでなく、集中力や忍耐力などのメンタル面にもよい効果をもたらします。
わが家では、息子たちが小さい頃は「バスケをさせたい」と考えていました。しかし、当時長男は体がぶつかり合うようなスポーツが苦手で、「バスケはしたくない」と言っており、最終的に器械体操とモダンバレエに落ち着きました。いまはお友達とサッカーをするのが大好きですが、「習い事にするのはちょっと…」と話しています。保護者としても、いまやっている習い事のうちのどれかを辞めないと、スケジュール的にも費用的にもサッカーをさせるのは厳しいので、楽しめる範囲で取り組んでくれればと思っています。
子どもの興味・関心のあることは何か、保護者が身につけさせたい力や金銭・心身の負担も考えながら、最適な習い事を選択しましょう。