次女が年中、末っ子が1歳児クラスの時の遠足の話です。お昼前に携帯に着信が。表示を見ると園長先生の携帯からでした。ケガか迷子か… 何事だろうかと心配しながら電話に出て告げられた言葉は、予想だにしなかった衝撃の事実でした。
園長先生からの電話
次女も末っ子もお弁当やおやつの入ったリュックを嬉しそうに抱え、いつも通り登園しました。保育園に預けたあと、私は出勤。いつも通りの朝でした。
そろそろお弁当食べてるかな、と思っていた矢先に、園長先生の携帯から着信。ケガでもしたか、迷子にでもなったか… 次女か末っ子か、どっちに何があったのだろうと、緊張しながら電話に出ました。
遠足に向かう途中…
まず園長先生は、
「今、みんな楽しそうにお弁当を食べています」と告げました。私の頭の中は疑問符だらけ。長女の時から遠足は毎年ありましたが、そんな報告を受けたことは一度もありません。
「ただ…」そう続いた言葉に、また緊張します。
「行きの途中、バスが追突事故に遭いました」その言葉を聞いた途端、頭が真っ白になりました。
「そんなに大きな事故ではなく、子どもたちも職員も、みんなケガもなく無事です」そう続いた言葉に安堵しました。ローカルニュースなどで先に耳に入ったら心配するだろうから、と出先から全保護者に連絡している園長先生の気遣いに感謝しました。
仕事終わり、保育園に迎えに行くと、遅番の先生と一緒に園長先生が待ってくれていました。未満児と年長児3名が乗っていたバスが後ろから乗用車に追突された。未満児たちは、衝撃に驚いて泣いた子もいたけれど、ケガもなくすぐに落ち着いて遠足自体も楽しんでいた、と報告を受けました。
帰宅後話を聞こうにも、2歳になったばかりの末っ子は、まだ上手に話せません。
「ブーブー、ごっつんしたの?」と聞いても、キョトンとしており、事故があったこともわかっていない様子でした。次女に聞いてみても、自分が乗っていたバスではないため、よくわからない様子。なかなか動かなかったこと、警察が来ていたことは教えてくれました。
詳細がわからないことにやきもきする反面、事故によるショックも特になく遠足を楽しんだ様子に安心しました。乗り合わせた3人の年長児の子は、少しショックを受けた子もいたようですが、PTSDなどの症状はないと聞きました。
後日談
後日、乗用車を運転していた人から、お詫びにと全園児向けにお菓子が配られました。「子どもたちに怖い思いをさせて申し訳ありませんでした。今後こんなことが起きぬよう、免許を返納することにしました」とメッセージがついていました。
事故と聞いた時には頭が真っ白になりましたが、ケガ人が出なくて本当に良かったです。子どもたちが楽しみにしていた遠足。怖い思いをした子もいたけれど、最後はみんな笑顔で楽しめたことが救いです。不測の事態にもかかわらず、子どもたちのケアをしてくれた先生たちには感謝しかありません。
通勤にも送迎にも車が必須の環境なため、私自身も気を引き締めるきっかけとなりました。毎日、無事に一日が終わることが、当たり前ではなく幸せなことなのだと実感した出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター/橋本)