将来の夢を話す子どもの姿に思わずほっこりした経験はありませんか。戦隊ヒーロー、野球選手、プリンセス、ケーキ屋さんなど、憧れを語る子どもたちの目は活き活きしていますよね。今回は、わが子が話した子どもならではの夢をご紹介します。私たち夫婦が思わず顔を見合わせて笑ってしまった予想外の夢とは?
第一子、長男の将来の夢
第一子である長男は戦隊ヒーローが大好きで、日曜の朝は決まってテレビの前にスタンバイしていました。5歳くらいまで「世界の平和は僕が守る」と言わんばかりに常に何かと戦っていた気がします。
そんな長男は、私たち両親に
「僕は大きくなったら仮面ライダーになって敵を倒して、家族みんなを守るから」と宣言していました。変身ベルトを腰に巻いてカッコ良くポーズをきめながら輝く瞳で語ってくれたのを覚えています。
日々の様子からもヒーローへの憧れを感じていただけに、息子が口にした初めての夢は
「やっぱりそうだよな」と、夫婦で納得しました。
第二子の娘の将来の夢は?
第二子は長男と3歳差の女の子。上の子と違って何か一つのものに夢中になっている素振りはなく、戦隊モノやプリンセス、人気キャラクターにもそれほど興味はない様子でした。
兄の影響で同じテレビを見て、同じオモチャを触りはするものの、娘自身が兄と同じ熱量で遊んでいるというわけではない印象です。長男のように、自分自身が思いきり夢中になれるものが見つかると良いなと思いながらそっと見守っていました。
娘が何を好きになり、どんな初めての夢を聞くことができるのだろう? と、夫と予想しつつ、私たちはその日がくるのを楽しみにしていたのです。
レジごっこに夢中な娘
少しずつ言葉が出始めた頃、娘はお店屋さんごっこに夢中になりました。レジスターのオモチャを手に、毎日スーパーの店員になりきっています。
兄の影響ではなく、初めて娘が自分から興味を持って熱中した遊びでした。
「いらっしゃいませー」と元気にしゃべる姿が、とても活き活きしていたのを覚えています。
「初めての夢はスーパーの店員さんと言いそうだね」と、私と夫は予想しました。しかし、私たちの想像していたものとは全く違う夢が娘の口から飛び出し、驚くことになったのです。
予想外な将来の夢とは
夏に知り合いからオス・メス一匹ずつのカブトムシをもらいました。長男は昆虫が苦手で世話をするのを嫌がりましたが、娘は興味津々。怖がる様子もなくツノに触り、毎日ゼリーを交換してせっせとお世話をしていました。
特に
「オスのツノの形がカッコいい!」と言って頻繁にオスのカブトムシの絵を描くように。日に日に憧れの気持ちが増していったようでした。
そしてついに、娘は
「大きくなったら、カブトムシになりたい」とハッキリした口調で宣言したのです。加えて
「絶対にオスのカブトムシがいい!」と。小さい子ならではの発想が可愛くて夫婦で顔を見合わせて笑ってしまいました。
それから2年。4歳になった娘の夢はカブトムシからケーキ屋さんに変わりました。
「美味しいケーキをたくさん食べたいから」と話す顔は、とても嬉しそうです。
大きくなるにつれて、ほとんどの人が小さな頃に描いた夢と違う道を目指します。それは決して悪いことではありません。現実と向き合いながら自分にできることを探って進んでいく過程で、時に挫折することがあっても、いくつもの発見があるからです。
そしてたとえ叶わないとしても、小さい頃の純粋な憧れから描いた夢を思い出すたびに、本人や私たち親の心をホッと癒す瞬間があるのです。
(ファンファン福岡公式ライター/青空ちくわ)