【リポート】熱いファンが集まった「侍タイムスリッパー 大ヒット御礼!舞台挨拶in博多」

 異例の大ヒットが話題を呼んでいる自主製作映画「侍タイムスリッパー」の九州初の舞台挨拶(あいさつ)が12月23日、福岡市博多区のユナイテッド・シネマ キャナルシティ13で実施されました。「大ヒット御礼!舞台挨拶in博多」の文字が映し出されたスクリーンの前に登場したのは、脚本、撮影、編集などを手がけた安田淳一監督と助監督を務め時代劇撮影所の助監督・山本優子を演じた沙倉ゆうのさん。撮影秘話のほか、来場者とのティーチイン、フォトセッションと約30分の熱い時間を繰り広げました!

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安田監督の進行で和やかにスタート

スクリーンの前にお目見えした安田淳一監督(左)と沙倉ゆうのさん。
「母は普段は京都の言葉なのに九州に帰ると急に熊本弁に(笑)」と安田監督

 「侍タイムスリッパー」上映後に安田監督と沙倉さんが登場すると、客席からは盛大な拍手が起こります。安田監督の進行でスタートし、「初の九州での舞台あいさつ、どうですか」と聞かれた沙倉さんが「九州の皆さんが待ってくださっていてうれしいです」。安田監督は「僕は母が熊本県の出身で子どものころにときどき来ていたんです」と九州との縁を話します。

「映画は公開が終わるまで収支が分からず、何とかやりくりしています」と製作のエピソードは尽きません

 「侍タイムスリッパー」の製作秘話に進むと、安田監督は東映京都撮影所の協力を得て撮影をスタートし、終了後には銀行預金の残高が約7,000円だったこと、23年5月に他界した父親の田んぼや現金を相続して製作費のやりくりができた裏話を披露しました。

観客からマニアックな質問が飛び出したティーチイン

俳優、助監督、小道具を担当して「大変でした~」

 沙倉さんは安田監督から「助監督役が助監督をしたら面白いんじゃない?」と言われて助監督をすることになったいきさつ、小道具の仕事は刀の管理が大変だったこと、冷蔵庫に冷やした飲み物を撮影現場に毎日運んだことなどを明かし、会場内は和やかな笑いに包まれました。

楽しい雰囲気でフォトセッションタイム

 会場には複数回、それも十数回、数十回も見たという熱いファンも多く足を運んでいて、続くティーチインではそんな方々からマニアックな質問を受けて安田監督と沙倉さんは驚きと笑いを交えて答えていました。
 「山口県の出身です」という人からの「会津と長州の話を組み込もうと思ったきっかけは」と聞かれた安田監督は、江戸末期の対立といえば佐幕派と倒幕派、主役は負けた方にするとストーリーがつくりやすいので会津藩士になった、対立したのは長州藩で(長州藩士の)と総髪(会津藩士の)さかやきとコントラストもできたなどのエピソードを語りました。

沙倉さんが来場者の前を歩いて被写体に♪

 フォトセッションでは沙倉さんがファンの近くまで寄って行き被写体になる場面も。最後は安田監督が「映画を撮り始めて一度は言ってみたかったのが『皆さん、お近くの劇場でご覧ください』。この映画で初めて言えました」と笑顔で伝えて締めくくりました。

画像提供:GAGA

 kino cinema天神(福岡市中央区)ほかで大ヒット公開中。公開スケジュールについては、公式サイトで確認を。

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 【ストーリー】
タイムスリップした幕末の侍が目覚めたのは、現代の時代劇撮影所!
 会津藩士・高坂新左衛門が長州藩士と刀を交わしたそのとき、夜空を切り裂くような稲光が放たれ雷鳴が響き渡った。やがて高坂が目を覚ましたのは、現代の京都の時代劇撮影所。困惑した彼はさまざまな騒ぎを起こしつつも生活を続ける中、命を懸けて守ろうとした江戸幕府が滅亡したと知り落胆する。一度は死を覚悟した新左衛門だが、心優しい人々に支えられて元気を取り戻していく。そして磨き上げた剣の腕を生かし時代劇の「斬られ役」として生きる決心をする。

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