「ママ、僕は将来バスの運転士になってもっと便利な路線を作りたい!」そんな夢を語る息子を見て、私は誇らしい気持ちになりました。地方に住む私たちにとって、バスは車に次いで生活に欠かせない交通手段。でも、路線が少なくて困っている地域もたくさんあるのが現状。子どもの「好き」という小さな興味が、未来の交通事情を変える大きな夢へとつながっていくのかもしれません。
小さな「好き」が未来を作る

息子は小さい頃からバスや電車が大好き。最初はおもちゃで遊んでいただけだったのに、成長するにつれて実際のバスや電車に興味を持ち始め、路線図を覚えたり、運転士さんの仕事ぶりをじっくり観察したりするようになりました。
さらにバスの運行スケジュールや系統番号まで暗記し、家族でのお出かけも
「今日はこのバスで行こう!」と提案するように。
そして今では
「バスの運転士になって、足りない路線を作りたいからバス会社を興す!」と話すまでになりました。
息子は今、小学6年生。好きなことに夢中になる姿は、親としても応援したくなるもの。興味の種は小さなきっかけでどんどん成長するものだと実感しています。子どもが何かに夢中になったとき、それを「一時的なブーム」で終わらせず、じっくり見守ることが大切なのかもしれない。
忙しくても「子どもの好きに寄り添う」ことはできる

私は子どもが0歳の頃に在宅で仕事を始めたおかげで、幼稚園に入るまでたっぷり子どもと過ごす時間が取れて、息子の「バス・電車愛」に全力で付き合うことができました。
でも、もし時間がなかったとしても子どもとじっくり向き合う時間を工夫して作っていたと思います。
「今日はどのバスに乗りたい?」と聞いたり、「どんな運転士さんになりたいの?」と話を広げたり。ほんの少しの声掛けや共感が、子どもの興味をさらに深めるきっかけになると思っています。
「忙しいから無理」と決めつけるのではなく、短い時間でもできることを見つけることが大事。たとえば、一緒に図鑑を見るだけでも、「これ、ママも知らなかった!」と興味を持ってあげるだけでも、子どもは嬉しいもの。
親が共感し、応援することで子どもの好きなことはどんどん広がっていくと感じています。
ママの「応援」が子どもの夢を加速させる

「そんなの無理よ」「現実を見なさい」と言われると、子どもは次第に夢を語らなくなってしまいます。だからこそ「いいね! どうやったらなれるかな?」と興味を持ってあげることが大事だと思うのです。
夢は、叶うかどうかよりも、夢を持てること自体が素晴らしい。
「バスの運転士になるには?」「バス会社を作るには?」一緒に調べるだけで、子どもの目はキラキラ輝き、親の「応援するよ」のひと言が子どもの未来を大きく動かすかもしれません。
たとえ現実的に難しい夢でも「どうすれば近づけるかな?」と一緒に考えるだけで、夢は形を変えながら成長していくんだなぁと。
大切なのは夢を否定せず、可能性を広げてあげること。「ママも一緒に考えてみるね」と寄り添うことで、子どもは「自分の夢は大切なんだ」と自信を持てるようになります。夢を叶えるのは子ども自身だけれど、親が味方でいてくれることは、何よりの支えになるはず。
子どもの夢を応援できる母でいるために

日々の生活に追われると、「後でね」と言ってしまうこともありますよね。
でも、子どもの「好き」は今この瞬間だからこそ大切にしたいもの。すべてを完璧にする必要はないと思います。ただ、子どもが「好き」と言ったことに少しだけ一緒にワクワクしてみる。それだけで、子どもの未来は大きく変わるかもしれない。
「そんなことより勉強しなさい」と言いたくなる時もあるけれど、好きなことを伸ばすことが結果的にその子の強みになることもあります。「今しかできないこと」を大事にすることで、子ども自身が夢に向かって成長していく。
親としてできることは、子どもが夢を描く環境を作ること。その夢がどういう形であれ、応援してあげられる母でこれからもいたいものです。子どもが夢を追いかける姿は、親にとっても大きな喜び。ママ自身、私自身も、子どもの夢にワクワクしながら一緒に成長していきたいと思います。
(ファンファン福岡公式ライター/Happymam)


