子どもが大きくなるまでにいくら必要!? パパFP坪倉伸一さんに聞く“教育資金の育て方”

いまや「住みたい都市」ランキングの常連となった福岡市。街を歩けばあちこちで再開発が進み、次なる賑わいの予感にあふれています。 今回は、そんな福岡に住む子育て世代に向けた“お金のハナシ”をお届けします。 どんな環境でも、どっしりと構えるために考えておきたい“子どものお金”。無理なく貯蓄を増やすためには、どう向き合っていくべきでしょうか?ライターの大内 理加さんがパパでありファイナンシャルプランナーでもある株式会社えんメディアネット 代表取締役の坪倉伸一さんにお聞きしました。

目次

子育てのスタートは資産運用を考えるチャンス

そもそも、変わりつつあるのは景色だけではなく、人の動きや暮らしにもあらわれているようです。フクリパのトップページでも、新しモノ好きの福岡人らしいユニークなアイデアやムーブメントが次々に紹介されています。

その中で、ちょっと気になったのがこちらのデータ。福岡市民の半数がこの地に住んで10年未満、なのに福岡好きが90%以上なんですって。

岩永真一さん発「福岡人が「福岡っていいところやろ?と言ってしまう深い理由!?より
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その一方で、「持ち家率が全国21都市中でワースト」というニュースも。住みたい土地が見つかっても、家を購入して腰を落ちつけるという人生設計を選ばない人が増えているのです。

江口一樹さん発「『賃貸派の独身』が多い福岡市民には、老後に備える『投資』が重要である!」より

街の進化にともない、どうやらライフスタイルも多様化が進んでいるよう。もしかしたら次の世代には、もっと大きな変化の波がやってくるかも!

こんな時だからこそ、生活の基盤となる“お金”を見直しておくことで、安心して変化を楽しめるのではないでしょうか。

特に、結婚や出産、子育てと人生の節目を迎えているフクリパ世代の皆さん!教育資金の計画を立てるなら、今がベストなタイミングなんですって。

福岡は全国でも授業料が安い!?目安は子ども一人で1,000〜2,000万円

今回の“お金のセンセイ”は、「株式会社えんメディアネット」の代表取締役で、フクリパの編集としても活動している坪倉伸一さん。不動産のプロでありながらファイナンシャルプランナーの資格を持ち、個人的にもさまざまな投資を経験しているそうです。さらに、ご家庭では中学生と小学生の3人のお子さんのパパとしてマネー教育も実践しているとか。

自身の経験を交えながら、プレ子育て世代に向けてアドバイスをいただきました。

まず、子どもが大きくなるまでにどのくらいのお金がかかるのでしょう?

おそらくメインとなるのは、学校教育費、学校給食費、学校外活動費を含む「学習費」。全国平均で以下のようなデータが発表されています。

公立幼稚園(3年) 約68万円
私立幼稚園(3年) 約158万円

公立小学校(6年) 約193万円
私立小学校 (6年)約959万円

公立中学校(3年) 約147万円
私立中学校(3年) 約422万円

公立高等学校(全日制3年) 約147万円
私立高等学校(全日制3年) 約291万円

公立大学(4年) 約255万円
国立大学(4年) 約243万円
私立大学(4年) 約387万円

■参考:文部科学省「平成30年度子供の学習費調査の結果についてかっこより
https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf
※1000円以下は四捨五入 ※大学の総額は、入学料+4年間の授業料で換算

ざっくり計算すると小中高大まで公立で1,000万円、私立だと2,000万円はかかります。

いきなりヘビーな数字が出てきましたが、国や県で授業料実質無償化の動きも進んでいますし、さまざまな支援も用意されています。「自分たちだけでなんとかしなければ」なんて焦る心配は無いのです。

坪倉さん:「大学入学金などは別として、一気に何百万も出ていくわけではないので、あまり気負わずに。うちも子どもがいるのでわかるのですが、「子どもってお金がかかる」と思っちゃうのは、お互いのために良くないですよね。
それにね、福岡は他の地域に比べて私立の学習費がお得なんですよ。」

―長期投資のPOINT―
東京と福岡の私立高校の費用(入学金・初年度授業料)を比べてみると…
東京:約90万円/福岡:約58万円
東京は福岡の1.5倍!
全国平均と比べてもお得!
大阪:約80万円/愛知:約65万円/広島:約64万円
福岡は全国平均の約80%!

■参考:私立高等学校(全日制)の初年度授業料等について(平成28年〜令和2年度)
https://www.mext.go.jp/content/20191224-mxt_sigakujo-000003556_3.pdf

坪倉さん:「しかも、福岡の私立高校は学習レベルが高いんですよ。だから、将来子どもが目指す進路によっては、私立高校という選択肢も取りやすいんです。」

資産を増やす長期的な投資は、自分も成長させてくれる

教育にかかる費用は、子どもの成長に合わせてじっくり取り組む。そう考えると、将来への不安もずいぶん軽くなった気がします。

次に、資産を増やすためには、どう動けばいいのでしょう?
そこで貯蓄と一緒に考えておきたいのが“投資”です。

初心者向けの投資信託と言っても、銀行や証券会社ごとに発表されていて、正直どれが一番自分向きなのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。

こんな時はついつい金融のプロのおすすめを鵜呑みにしがちです。けれども、お金への理解を深めるには、自分で情報を探して考えることも大事なプロセスなんです。

坪倉さん:「まずはググって情報を集める。その情報を取捨選択することで、マネーリテラシーを養うことも、自己“投資”になります。いろいろなジャンルの記事を読み慣れている好奇心旺盛なフクリパ読者の皆さんなら、きっと楽しめるはずです!」

今回のように教育費用の確保を目的として考えると、やはり最初はリスクが少ない“積み立て投資”が向いているようです。でも5年、10年と長いスパンで続けるのは大変そう。長期的投資には何かコツがあるのでしょうか?

坪倉さんから、4つのポイントを教えていただきました。

―長期投資のPOINT―
①基本は“ほったらかし”
②最初に“どうして”投資したか記録しておく
③ 投資資金はないものとして考えるべし
④子どものマネー教育につなげよう

①基本は“ほったらかし”
リスクが少ないと言っても投資は投資。一時的に減ることも考えられます。
でも、資産が減っているときは、投資対象の金額が低くなっている時なんです。むしろ「安く買い物ができてる!」と喜ぶぐらいの気持ちでドーンと構えておきましょう。

プロでない限り、入れ替えたり調整したり、あれこれ手を加えるのは利益を生まないんですよ。一度始めたら触らなくていいんです。

② 最初に“どうして”投資したか記録しておく
これは①にも通じるのですが、「何を目的に投資しているのか」「どこをメリットだと考えたのか」という点を見失って投資を切ってしまう人も多いんです。2〜3年経てば最初の考えを忘れてしまうのは当然。迷ったら原点に立ち戻ってみましょう。

③投資資金はないものとして考えるべし
積み立てにかける金額は、収入の20%が適切と言われています。この資金は毎月の生活費から作るのではなく、最初から引いておく。手取り30万円なら投資用の6万円を無かったものとして、24万円で生活する習慣を作りましょう。

④子どものマネー教育につなげよう
小学校や中学校では、投資について教わる機会がほとんどありません。せっかく投資を続けているなら、その経験を早いうちに子どもに伝えることでマネーリテラシーが育つのでは?

最初にしっかり考えて、あとは自動的に積み立てられていく。そんな仕組みができたら、数年後の資産状況はガラリと変わっているのではないでしょうか。
積み立て投資に慣れたら、次はこんなポイントにも注目を。

◉保険選びも投資感覚で
子どもの保険ということで「学資保険」を始めるご家庭も多いと思います。でも、長く積み立てても利益が出ない商品もあって、必ずしもベストとは言えない。

18歳になった時に増えていればいいのなら、変額型の保険(※)を活用して、長期で積み立てていく。これは保険商品なんですが、投資の要素もあるんですよ。
※変額保険とは…株式や債券を中心に資産運用し、その実績によって保険金や解約返戻金が増減する保険のこと

◉不動産投資を体験する
長期投資の一つに、不動産投資があります。購入対象はマンションなどの不動産で、家賃収入を得ることができるものです。こうした不労所得は将来的にあると心強いですが、ガッツリやるには専門的でハードルが高め。体験だけでもという方には、少額資金で不動産投資を運用できるサービスが登場していますよ。

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子どもの成長を見守る時、できればお金の心配はしたくない。でも、そのために無理を続けるのは、家族にとってマイナスです。どうせ備えるなら明るい未来を思い描いて、ポジティブに!子どもたちとたくさん話しながら投資計画を楽しむのが、今の福岡らしいやり方なのかもしれません。

次回は、坪倉家で実践されている“投資教育”を取材。「子どもにお金のことを教えるならいつから?」「どう伝えれば興味を持ってもらえる?」といった質問にお答えします。

■株式会社えんメディアネット 代表取締役 坪倉 伸一
地場不動産のパイオニア「えんホールディングスグループ」の子会社として「株式会社えんメディアネット」を設立。WEBメディア「フクリパ」を通して福岡のトレンド情報を発信し続けている。一方で、ファイナンシャルプランナーとして資産運用に関わる活動にも力を入れている。

文=大内 理加

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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