ママ頑張る! がんの術後に息子から送られてきたメールに涙

 2020年10月、粘液性乳がんと診断され10日間の入院と手術へ。私と一度も離れたことのない小学3年生の息子 は、不安や寂しさを抱えながらも、私に心配をかけまいと笑顔で送り出してくれました。そんな息子が私の入院中に送ってくれたメール… 思いの詰まったメールに涙が止まりませんでした。

目次

私たち家族のこと

写真AC

 私たち家族はステップファミリーです。
長男を連れて再婚後に、次男が誕生しました。次男は吃音ということもあり、生まれてから今に至るまで、ほとんど私と離れたことはありませんでした。

 年齢の割に幼く、いつも私の後をくっついているような甘えん坊の次男。今回、大きな試練を与えることになってしまいました。

突然のがん宣告!

 更年期を迎え、身体のあちこちに不調を感じるようになっていた私は、ある日脇の下の激痛に襲われました。母親が乳がんに罹患していたことから、大事をとって診察を受けることに。

 しかし、その結果はあまりにも突然で、耳を疑うものでした。
 粘液性乳がん、すぐに手術が必要… 急転直下というのはこのことかと思うくらい、頭をハンマーで殴られたような衝撃でした。

 あれよあれよという間に大きな病院を紹介され、入院・手術をすることに。私の両親は既に他界し、次男が一番懐いている私の妹は130キロほど離れた所に住んでいます。夜間配送の仕事をしている夫、社会人1年目の長男には頼るのも限界があり、仕方なく姑に入院中の次男の世話をお願いしました。

コロナ禍で面会ができない! 1日1回のホットライン

写真AC

 コロナ禍の入院はかなり厳しい制限がありました。面会は禁止、手術の立ち会いも夫のみ… 特に子どもは病院の中にすら入れなかったのです。

 5時間に及ぶ手術を終えて、意識が完全に戻ったのは翌日でした。夫に連絡をすると、「息子は頑張って学校に行った、手術が無事に終わったことは伝えた」とのこと。

 その夜に、2日ぶりに次男と話ができました。
いつもと変わらない様子の次男は
 「ママ大丈夫?」と私の心配ばかり。

 病室は電話禁止、いくつもの点滴やドレーンを付けたままロビーまで移動するのは1日1回が限界でした。
次男には、学校から帰ってきたら毎日話をしようと伝え
 「心配しないでね」と電話を切りました。

息子の思いの詰まったメールに励まされた

 2日ぶりに話しをできた夜、次男が持っている通信教育のタブレットからメールが届きました。送られてきた実際のメールがこちらです。

提供:きなこ

 きっと話したいこと、伝えたいことは山ほどあったはずです。そんな中で絞り出した一言のメール… 次男の思いが詰まったメールに涙が止まりませんでした。

 ガンの手術は思っていたよりもつらく、コロナ禍で家族にも会えない入院はとても孤独でした。診察時よりも状態が悪かったこと、これから抗がん剤や放射線の治療が始まること、術後の痛みで右手が思うように動かせないこと… 弱音を吐こうと思えばいくらでも出てくるという状況でした。

 今まで離れたことのなかった次男が、私に心配をかけないように頑張っていることも容易に想像できました。
早く退院して、いつも通りの生活を送らせてあげたい… 折れそうになっていた私の心を奮い立たせてくれたのがこの1通のメールだったのです。

 退院した日、次男は元気に
 「ただいま!」と学校から帰ってきました。
 ちょっと恥ずかしそうな笑顔を見て、まだまだ元気でいなきゃいけないなと気持ちを奮い立たせました。退院した今は、 少しでも元気で長生きしようと頑張っています。

(ファンファン福岡公式ライター/きなこ)

あわせて読みたい
3歳息子の可愛い勘違い 「ぼくが産まれたのはママじゃなくて…」  わが家にはもうすぐ4歳になる息子がいます。とてもやんちゃで家族のムードメーカーの男の子。最近は言葉を覚えて理解もしていて、たくさんお話をしてくれます。その中でも家族みんなが和んだ、可愛い勘違いのお話を紹介します。
ファンファン福岡
404: ページが見つかりませんでした | ファンファン福岡 ファンファン福岡(fanfunfukuoka)は、街ネタやグルメ、コラム、イベント等、地元福岡・博多・天神の情報が満載の街メディア。「福岡の、人が動き、人を動かし、街を動か...
あわせて読みたい
「ママ、ごめんね」誕生日会の後に10歳息子が号泣したワケ  誕生日の翌晩、突然ベッドで泣き出した息子。その涙のワケとは? 想定外の答えに、戸惑いを隠せないママの体験談です。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

ファンファン福岡(fanfunfukuoka)は、街ネタやグルメ、コラム、イベント等、地元福岡・博多・天神の情報が満載の街メディア。「福岡の、人が動き、人を動かし、街を動かす」メディアを目指しています。

目次