結婚10年目になるわが家の夫は、何だか「ズレた人」。穏やかだし物腰も丁寧なのですが、毎回「悪気がある訳じゃないんだろうけど話の論点が違うんだよね」と感じるんです。今回は、そんな夫Rの仰天エピソードをご紹介します!
夫は実家依存?
生粋の都会っ子Rは、アクセスの良い場所に実家があり、私と結婚するまでずっと実家暮らし。そんなR家は仲が良く、イベントは必ず一緒に過ごし、誕生日にはプレゼントを贈り合う習慣も。
一方、18歳の時からずっと一人暮らしの私は、帰省するのは年に一度くらい。最初は違いに大いに戸惑いつつ、そういう家庭もあるのかなと思っていました…。
しかし子どもが生まれてからもRの実家依存は続き、週末ごとに義実家を訪問しては長時間滞在、食事をごちそうになっていました。けれど、共働きのわが家にとって週末は家事をこなす貴重な時間です。それに優しい義父母とはいえ、自宅のようにゴロゴロできる訳でもありません。
Rは、嫁である私が義実家に滞在してストレスを感じることが理解できないようで
「家事や子どもは両親に任せて、ゆっくりすればいいんだよ」などとトンチンカンな返答をする始末。
そこで結婚5年目の時、意を決して
「今後は義実家に行くのは、盆暮れ正月のみにするわ。行きたいならあなたと子どもだけでどうぞ」とRに伝えたのでした。
すると拍子抜けしたことに、義父母から何か言われることもなく、むしろRと子どもだけで義実家に泊まったりと、より一層楽しい時間を過ごすようになったようでした。
「年末は子どもと実家に泊まるね!」とニッコリした夫
長年のストレスから解放されほっと一息ついていた私ですが、年末を迎えた頃、今度は何とRが
「大晦日は子ども達と実家に泊まってくるね」と言ってきたのです!
これにはさすがの私もあんぐり。どこの世界に、年末年始を嫁抜きで実家に泊まる夫がいるでしょうか。しかしそこで反論すれば
「じゃ一緒に泊まる?」と言われるのが関の山。
モヤモヤする気持ちを抑えながらも当日は夫達を送り出しました。さらにRは何もせずに出かけたので、大掃除はすべて私の仕事。また、年始の挨拶用に義実家への手土産など一人で全て用意する羽目に…。夜になり、1人疲れ切ってカップラーメンを食べていた時のことです。
追い打ちをかけるように、Rから
「こちらは盛り上がって楽しいよ~ そちらはどう? のんびり過ごしてね」と皆でごちそうを囲んでいる写真とメッセージが送られてきたのです! それを見て、この人にとってはいつまでも「実家」が自分のくつろげる居場所であり、その写真を見て、家に1人とり残された嫁が寂しく感じることは分からないのだなと実感。
また、誰かが家事をしなければ終わらないこと、夫と子どもが不在だからと言って家事がなくなる訳ではないということも、いちいち説明しないとピンと来ないのかもしれないと、ガックリ来た年の瀬となったのでした…。
夫をコントロールするのも嫁の手腕!
しかしこの件で色々と学んだ私。翌年の年末には
「大掃除は出かける前に分担で」、「実家への差し入れの買出しは各自で行うこと」と、前もってRに伝えた所
「あっ… そうだね、気付かなくてごめんなさい」と素直に返事したのでした。
少しズレている夫ですが、こういう素直さは彼の長所。少しずつ意識をすり合わせながら結婚生活は続いていくのかもしれません。結婚10年目の今では、「心からゆっくり」1人静かに快適な年末を迎えることができるようになったのでした。
(ファンファン福岡公式ライター/Amy)