同じ時期に妊娠をした私と同僚。コロナ禍のなか、互いに励まし合ってきました。しかし予定よりも一足早く産休に入ることになった同僚が言い放った衝撃発言とは…。
異動してきた同僚の態度に違和感
2020年4月の緊急事態宣言が発令された頃、私は2人目の妊娠が分かりました。そして、その時既に妊娠5カ月を公表していた営業部のAさん。部署は違えど同世代ということでよく話をしていた人です。コロナ禍で営業回りができず、妊娠中ということもあり、Aさんは翌月から私の所属する事務処理メインの部署へ異動してきました。
Aさんは、周りにフォローしてもらいつつ不慣れな業務も一生懸命取り組んでいました。しかし数日経つと、業務中にスマホをいじったり、お菓子を食べたりと目に余る行動が増えてきたのです。
ついに先輩から
「周りが忙しそうな時は、できそうなことを聞いて手伝ってあげてね」と新人社員に言うようなことを指摘される始末。その時だけは反省したように見えたのですが、結局Aさんが変わることはありませでした。
そして徐々に周りがAさんに違和感を持ち始めます。
上司への妊娠報告
私は半年前に流産を経験していて、コロナ禍ということも踏まえ、早い段階で上司だけには妊娠報告をしました。繁忙期の妊娠で申し訳ない気持ちだったのですが、上司は
「前回の妊娠が大変だった分、より体を第一にね。本当におめでとう」と祝福の言葉をかけてくれました。
同時期にAさんにも
「先月妊娠が分かったの。安定期に入るまで周りには内緒でお願いね」と報告。
「おめでとう! 産休入るまで一緒に頑張ろうね」と励ましてくれました。私は感染の不安を感じつつ
「Aさんは初めての妊娠で、私よりも不安な気持ちが大きいはず」と体調面や仕事量を更に気にして接していました。
ある日、休憩が一緒になったAさんは気怠そうに
「仕事も無くて暇そうだから、先に産休入れないか聞いてみよう~」と言ってきました。私は
「あなたに負担をかけないように、先輩が請け負ってくれてるんだよ」とも言えず
「コロナ怖いしね。上司に相談してみたら?」と伝えました。
するとAさんは、2週間後には産休に入ることに。もともと仕事も少ないので、引継ぎはほとんどありませんでした。だからといって他の人の仕事を手伝う素振りもなく… 1日中デスクに座り時間が過ぎるのを待っていたAさんなのでした。
産休前の挨拶で衝撃発言
そして産休前の最終出勤日。同じ部署のみんなの前でAさんは挨拶を始めました。
「一足早く産休に入らせていただきます。家に居ても暇なので、とりあえず1日中ゲーム三昧になる予定で~す」と明るく話し始めたのです。
周りが失笑するなか
「みなさんは東京で仕事しているので感染しないように、ほんとに気を付けないとダメですよ!」と非常識な発言を続け、場はシーンと静まり返りました。
そして最後に
「あ! 〇〇さんも元気な赤ちゃん産んでくださいね。応援してます♪」と
サラッと私の妊娠を勝手に報告!
「え?」と驚いた顔で一斉に私の方を見てくるなか、小さい声で
「… すみません」としか言えませんでした。
その後、悲しい気持ちでいっぱいになりながらも
「安定期に入ってからお伝えするつもりでした。ご迷惑おかけしますが宜しくお願いします」と粛々と報告したのでした。
周りを気遣う大切さ
本人がどれだけ大変で辛いか、周りが全て把握することは難しいです。それと同時に、気付くことが難しいからこそ、周囲に対しては常に感謝と思いやりを忘れてはいけないと感じた出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター / onoeri)