生後9カ月で保育園へ入園した息子。夫婦で何度も話し合い、保活をしてきました。ですが、いざ入園準備をしていると「本当にこのタイミングで良かったのか…」と様々な思いと葛藤が出てきたのです。そんな時、夫が言った一言は?
妊娠中からの保活
私の住んでいる地域は県内トップクラスの入園激戦区。1歳クラスは最も激戦で、兄弟加点などがないと厳しいということでした。
そこで夫婦で話し合いを重ね、私たちは0歳での入園を目指すことにしたのです。
産休に入った翌日から、事前に調べていた数カ所の保育園へ大きなお腹を抱え見学に行くほど、保活には熱心に取り組んでいました。
0歳入園は「かわいそう?」
保活を進めていくうちに、周囲の人からの心無い言葉に傷つくことが増えていきます。
職場には
「1歳前に保育園に預けられるのって… お子さんかわいそうだね」
友人から
「初めて歩くときくらい自分の目で見たいから、0歳入園はあり得ない!」
そして近所の人からは
「今時の子って、子どもと過ごす時間より仕事や自分の時間が大切なのね」と散々な言われようでした。
「子育ても仕事も精一杯頑張りたいのに… 親としてダメな考えなの? 私は子供に“かわいそうなこと” をしているの?」と心の底からモヤモヤしました。
希望の保育園へ入園決定
まだ寝返りすらしていない息子を抱っこし、役所へ申請を出してから数カ月後…
無事に第一希望の園へ入園が決まりました。
「決まって良かった!」という喜びと「一緒に居られる時間がなくなってしまうんだ」という喪失感に似た感情が一気に私の心を埋めていったのです。
気付くと私は
「ごめんね。保育園決まっちゃった…」と涙を流しながら息子を抱きしめていました。最近お座りができるようになった生後7カ月の息子は、きょとん顔で私の顔をじっと眺めていました。
夫の言葉
入園の2週間前。息子の寝かしつけが終わり、夫婦で保育園に持っていくタオルなどに名前付けをしていたときのことです。
夫に
「保育園楽しんでくれるかな?」
「初めて歩くのって保育園だよね…」
「やっぱり0歳はかわいそうだったかな」と葛藤している気持ちを初めて素直に吐き出しました。
すると夫は作業する手を止めて
「息子は、家では出来ない遊びが0歳から経験できて、何より同い年の友達と集団生活からの刺激を毎日受けられるんだよ。何一つかわいそうなことはないよ!」と優しい表情で私の目をしっかり見ながら力強く言ってくれました。
そのとき周りから言われる「かわいそう」にモヤモヤしていた感情や、葛藤する気持ちがまっさらになくなったのを覚えています。
私は心配するばかりで、息子が新しい環境へいく「喜び」に目を向けられていなかったことに気が付きました。
夫からの言葉を境に
「保育園はね、お友達や先生がたくさん居て、たくさん遊べてとっても楽しいところなんだよ」と息子に対して明るく伝えられるようになりました。
入園後の息子の様子
春に入園した息子は私の心配をよそに、1度も泣くこともなく毎日楽しそうに過ごしています。
確かに、初めて歩いたのは保育園でしたが、全く寂しい気持ちはありませんでした。
むしろ息子の成長を、先生が
「ついに歩けましたよ!」と興奮気味に報告してくれ、喜びを共有できたことが何よりとても嬉しかったのです。
もし0歳で入園させることに迷いがある親御さんには「保育園は小さいうちから子どもの喜怒哀楽を豊かにしてくれ、大きく成長させてくれるところですよ」と声を大にして伝えたいです。
(ファンファン福岡公式ライター / onoeri)