私の義母は、物が捨てられない人です。義実家は物で溢れかえっており、お世辞にもきれいとは言えません。そんな義母は物が捨てられない代わりに、私に何でも押し付けてきます。この義母の行動が、のちにハプニングを引き起こすことになるのです…。
義母に対する不信感
義実家へ行くと、帰りによく何かを持たせてくれます。野菜、お菓子、普通であれば喜べるのですが…。
不思議に思い始めたのは、結婚して少し経った頃、義実家へ遊びに行った時のことです。他愛もない会話をしたり、ケーキを食べたり、和やかな時間を過ごしていました。
帰る時間になり
「これ貰い物なんだけど、うちはもう食べないから」と、義母は箱に入ったお菓子を持たせてくれました。
家に帰ってどんなお菓子かワクワクしながら箱を開けると、中には2つのお菓子。どうりで軽かったわけだと思いながら箱を見ると、「10個入り」の文字が。元々10個入りだったお菓子の残りです。夫と2人なので2個くれたのでしょうか。
いらないものを押し付ける義母
その後も義実家へ行くたび何かしら持たせてくれます。しかし、心から嬉しいとは思えないものばかり。中身もエスカレートしていきました。開封済の食べかけのお菓子、芽だらけのじゃがいも、賞味期限切れの調味料、いつから冷凍しているのか分からない霜だらけの魚… 食べ物だけではありません。
「これ私が若い頃に着ていた服なの。高かったのよ!」と、義母が嬉しそうに持ってきたのは30年以上前のスカートやジャケット。普段着られるようなデザインではありません。
さすがに断ろうと思い
「ありがたいんですが、私には着ていく所がないかもしれません」と遠回しに言うと
「いつでも着ればいいじゃない。家にあっても困るの。持って帰ってちょうだい!」とあしらわれます。
義母からもらうものは、基本的に賞味期限が切れています。そして毎回のように
「うちにあっても困るから」
「もういらないから」と渡してきます。夫が
「捨てれば?」と言うと
「もったいないじゃない! あなた達が使えばいいのよ」と声を荒げます。私はその場が丸く収まれば良いと思い、毎回言われるがまま持ち帰っていました。
お米の中から出てきたのは…
あるハプニングが起きたのは、結婚して5年程経った頃です。子どもも2人生まれ、よく食べるという話をしていると
「お米が余ってるから持って帰るといいわ。助かるでしょ」と言う義母。茶色の米袋に入ったお米を車庫から運んできました。米袋はかなりほこりをかぶっており、何とも言えない状態です。一応持って帰ればいいかと思い、中身を確認しないまま車へ積みました。
その頃、家にはまだ残っているお米があったので、もらったお米はキッチンの端の方へ置いておきました。その1カ月後、「そういえばもらったお米があったな」となんとなく袋を開けてみると…。
中には羽が生えた蚊のようなものや、白いいも虫のようなものがたくさん動いており、私は思わず
「ぎゃー!」と叫びました。虫が大繁殖していたのです。そのことを義母に伝えると
「少し古いお米だったしね。取れば食べられるわ!」と淡々と言われ驚愕しました。ちなみにそのお米は、数年前から放置されていたそう…。
それ以降、義母からもらうものには慎重になるように。もらっても、もったいないですが処分することも多いです。
これが好意なのか、嫌がらせなのかは定かではないですが…。私は自分のいらないものや賞味期限の切れたものを人に渡すことは、絶対にしないと心に誓いました。
(ファンファン福岡公式ライター / こんぺいとう)