何かとリスクの多い高齢出産。妊娠するのも簡単ではなかったし、出産までも色々と困難はあったけれど… 本当に大変だったのは子どもが産まれた後でした。高齢で妊娠・出産をした私の、大変だったことについて赤裸々にお話します。
不妊治療から出産まで
私は再婚ということもあり、妊活を始めたのは39歳の時。自然妊娠が難しい年齢だということは知っていたので、最初から産婦人科のドアを叩きました。私と同い年の友達が初めての人工授精ですぐに妊娠したため、高齢でも不妊治療さえ受ければ何とかなるだろうと思っていたのです。私は人工授精ではなく最初から体外受精に踏み切ったので、
「うまくいけば友達の子と同学年の子が授かるかも~」なんて考えるほど楽観的でした。せっせと病院に通い、自宅ではホルモン剤を服用し、排卵促進の自己注射をするなど頑張りましたが、いつも結果は
「残念ながら…」
最初はあまり落ち込まなかったけれど、何度も
「残念ながら…」と言われると精神的に辛くなり、病院から自宅へ帰るバスの中で、「こんなに頑張っているのになぁ…」と泣いたこともありました。結局4回目の体外受精で妊娠することができたのですが、その時既に40歳を過ぎていたので妊娠しても無事に出産まで辿り着けるのかという不安が大きかったです。
妊娠が分かってすぐ入った病院のトイレでふと鏡を見ると、前髪に初めての白髪を発見。「もう若くないんだから覚悟しろよ」そう言われているような気がしました。高齢に加えて双子だった為、激しい動悸、そして妊娠糖尿病になって厳しい食事制限やインスリンを投与する必要があり、なかなか大変なマタニティーライフでした。
出産後は眠れない?!
「三度の飯より睡眠が命」である私にとって、出産後の睡眠不足はかなり深刻でした。子どもが成長とともに長時間まとめて眠ってくれるようになってもなお、不思議なことに眠れないのです。昔は地震が起きても目が覚めないくらい深い眠りにつけていたのですが、出産後は子どもの様子が気になり、ちょっとした物音で目が覚めるようになりました。
「呼吸は苦しそうでないか」「寒くはないか」「暑くはないか」「布団からはみ出ていないか」そんなことが常に気になって熟睡できないのは、私の中の母性が目覚めたせいかもしれません。睡眠不足になると当然のことながら疲れは取れないし、日中とっても眠い…
それでも子ども達は朝から全力で向かってきます。子どもが起きた後も寝ていようものなら、仰向けになったお腹の上にドーン! と乗られるか、うつ伏せになった背中の上にドーン! と乗られるかの二択。番外編としては頭を消防車のおもちゃでガツンとやられたこともありました(さすがに目は覚めますが)。
起きて朝食の準備をして、食べさせて、着替えさせて、歯を磨いて… やるべきことは山積みなので常にフルスロットル。一度乗ったら二度と降りられないジェットコースターに乗ってしまったような感覚です。
さすがに体がついて行かず、子どもの寝かしつけをするつもりが一緒に寝入ってしまうことも度々ありました。慢性的な睡眠不足はまだしばらく続きそうですが、それでも子どもの寝顔を見ていると明日への活力が湧いてきます。自分の事も時にはいたわりながら、これからも日々奮闘したいと思います。
(ファンファン福岡公式ライター/あそうママ)