姑はとてもプライドが高く見栄っ張りで、私と正反対の性格だと思います。私の行動が気に入らないのか、いつも嫌味三昧。しかし前回帰省した時、言い返せない私の代わりに息子の一撃がヒット! ニヤニヤが止まらなくなる出来事がありました。
半年ぶりの帰省
夫の転勤で住み慣れた土地から離れ、都会暮らしを始めて3年目。息子も6歳になり、来年からは一年生です。姑から連絡があり
「孫のランドセルは私が買いたい」と言ってくれたので義実家に帰ることに。手土産を準備するため、息子と百貨店に行きました。
いつも同じような有名店のお菓子を準備していましたが、今回は息子が
「これをばぁばにあげたい!」と言うので、今回は息子の意見を尊重することにしました。車で義実家へ向かう道中も、息子は手土産をチラチラと見ては嬉しそうにしています。
義実家名物! 嫌味三昧
2時間の長旅のせいか、息子は車中でお昼寝をしました。義実家に着いても爆睡です。仕方がないので、抱えて部屋で寝かせてもらう事に。姑は半年ぶりに会う孫にテンションMAX! いつにも増してベラベラと喋っている気がします。
手土産を渡そうか迷いましたが、息子が渡したいだろうと思ったので起きるまで待つことにしました。姑は私を見るなり
「あら、少し太ったんじゃない? 若いんだからそんな長いスカートはかないの。なんだか老けたんじゃない? 女は一生女磨きをしないとただのおばさんになっちゃうわよ。私みたいにキレイに歳とらないと! 私とあなたって姉妹みたいじゃない?」開口一番嫌味の連発です。
私は面倒なので言い返さず苦笑い。「早く今日が終われ!」と心の中で叫びました。
しばらくして息子が目を覚ましました。久しぶりのばぁばに、息子も喜んでいます。ばぁばもメロメロ。息子が
「あっ! ばぁばにアレ渡さなきゃ」と紙袋を持ってきました。
それを見て、私に向かって姑は
「フフッ、小さな袋ね。帰省土産とは思えないわ。外で働いていないと常識も忘れちゃうのかしら」と鼻で笑っています。
息子の会心の一撃
「僕がえらんだよ。どうぞ」息子が渡すと姑は袋をのぞきます。
「オレンジケーキ? オシャレなばぁばに似合うと思ってくれたのね。センスあるわ! さすが私の孫ね」と満足そう。喜んでくれたなら良かった、と思っていたら息子が口を開きました。
「おいしそうでしょ? ママがおせんべい買おうとしていたから、僕が『こっちのほうがいい』って言ったの。だってばぁばの歯、外れるもんね。前に外れたところ見たから… 固いおせんべいは食べれないもんね。これはやわらかそうだから。一番やわらかそうなのを選んだの!」と、悪気のない息子が姑の入れ歯の事実を暴露。どうやら前回お泊りした時に見てしまったようです。
絶句する姑に、息子がさらに追い打ちをかけました。
「ばぁばってなんで歯が外れるの? 歯磨きちゃんとしなかったの?」と不思議そうに聞いています。気まずそうにうつむいていた姑。顔をあげて、ひきつった笑顔で
「ありがとう」とだけ言ってキッチンにケーキを切りに行きました。
少々気まずい雰囲気が立ち込めましたが、私はとてもスカッと! その後みんなでオレンジケーキを食べながら、息子を中心に話に花が咲きました。
これを機になのか、歳のせいかは分かりませんが、姑の嫌味はパワーダウン。以前より関係は良好になった気がします。年に数回しか会えない貴重な時間。帰省中は、少しでも楽しく過ごせたらと思います。
(ファンファン福岡公式ライター / まぁこ)