あなたはワンオペ育児ってどこまで頑張れますか? これはしっかり者だが内気な義母と、おおらかで社交的な義父の過去のお話。今では家事に協力的な義父ですが、昔は違ったようです。義父が改心した出来事とは…?
仲が良い義両親も昔は…
40年前、義母は義父と結婚して見知らぬ土地で生活をはじめました。もちろん友人も頼れる人もいなかったそうです。
そんな中、義父は会社の集まりで家を空けてばかり。息子2人を育てていた義母は完全ワンオペで土日を過ごすことも。
ある休日、義父は
「近所で会社の人とBBQ」と言って早朝から出かけました。場所を知らなかった義母が、たまたま子どもたちと公園に行くと
「アッハッハ!」と聞き覚えのある義父の声が聞こえます。声の先には、お酒を片手に楽しそうな義父の姿が…。
「会社の付き合いで行かなきゃならない、ほんと大変だよ…」と言っていたはずの義父はしっかり楽しんでいたのです。
義母が出かけた場所は?
楽しそうな義父の姿は、トイレに行くことすら困難だった義母からすると驚きでした。「家事も育児も私に任せて遊んでいるだけだ」そう感じた義母は、まだ幼稚園児だった息子2人も連れて楽しい所に行き、気分を晴らしたいと思いました。
車で20分で海に行けることを思い出し、水着やタオルを持ってでかけることに。海は7月にしては人がいませんでしたが、空いていて良い思った義母と息子たちは存分に泳いで遊びました。「はー、なんだかスッキリした。家に帰ってご飯を作ろう」と大満足!
先に帰宅していた義父は、ご機嫌な義母の顔を見て
「どこに行ってたんだー?」とにこにこしながら聞きます。
「近くに海があるでしょう? 3人で遊んできたのよ!」そう言うと義父は目を丸くしました。
「あそこは遊泳禁止のはずだぞ。入って遊んだのか?!」
義母は全く知らなかったので真っ青になりました。遊泳禁止ということは、事故が起こりやすく危険だと判断されているということです。たまたま無事に帰ってきたものの、やんちゃ盛りの息子たちと一緒。事故を起こしていてもおかしくなかったと血の気が引く思いでした。
自分の行いに反省するも、そもそもの原因は義父だと気づき、怒りは義父に強く向けられました。義母の不満が爆発!
「あなたがいけないのよ! お酒を飲んで笑ってたじゃない。私と子ども達だって楽しく遊びたいし出かけたいのよ!」今までワンオペに対し何も言ってこなかった義母の初めての大爆発。溜まっていた不満が飛び出します。
「洋服は洗濯かごにすら入れないし、掃除しないくせに汚れの指摘だけはするし、ご飯くらい自分でよそいなさいよ、何様のつもり!」
義父はきょとんとした顔で話を聞いていましたが、ゆっくり口を開きました。
「楽しんで家のことをしてくれていると思っていたんだ…」義母からしたら衝撃の一言だったそうです。
「全部を楽しんでるわけないじゃない!」その後1時間以上、義母の文句を聞き入れた義父は、とにかく圧倒されたといいます。そして、最後にはしっかり謝ったそうです。
その後の義両親
義母は「言葉にしないと伝わらないこと」を、義父は「負担が片方に寄るのは良くないこと」を知った出来事でした 。その後義父は、風呂掃除や子どもたちとの公園遊びなど、できることから家事育児をするようになったそうです。
そして現在。義父は、この出来事を何度も何度も私と旦那に話してくれるのでした。義父の言葉なら旦那もすっと耳に入るようで、より家のことをしてくれるようになったので助かっています。
(ファンファン福岡公式ライター / とまと)