カビの発生を防ぐには室内の環境づくりが大切です。発生条件や対策方法を知り、予防することで、快適な暮らしができます。梅雨の時期だけでなく、普段から衛生的な住まいづくりを心がけましょう。
そもそも“カビ”とは…カビは30億年前から地球に存在している微生物です。発酵食品や医薬品(抗生物質)の製造等に利用され暮らしの役に立つこともありますが、病気や住居の汚染等、害を及ぼすこともあります。
カビの種類
●クロカビ(クラドスポリウム)
浴室や洗面所、エアコンなどでよく見かけるカビです。ぜん息などのアレルギーを引き起こす原因になります。
●アオカビ(ペニシリウム)
みかんやパンなどによく発生します。チーズの製造に用いられることでも有名です。
抗生物質の一種であるペニシリンの発見につながったカビです。アレルギーの原因にもなります。
カビの発生条件
〈温度〉20℃を超えると活発になり、28℃付近で最もよく繁殖。
〈湿度〉湿度が高いほど繁殖しやすい。
〈栄養源〉ゴミ、アカ、汚れ等が栄養に。
〈空気〉生育に酸素が必要。また、空気のよどんだ所は湿気がこもりやすいので注意。
掃除と換気でこれらをコントロールすることがカビ対策に効果的です!
住まいのカビ対策
〈浴室〉
・入浴時に飛び散った汚れはカビの栄養源になるため、浴室を出るときには全体をシャワーで流しましょう。
・入浴後には窓を開ける、換気扇を回すなど湯気はすぐに排気しましょう。
・水蒸気の充満を防ぐため湯舟に蓋をするのも効果的です。
〈キッチン〉
・使用後、周りに飛び散った水や食品くずなどは、すぐに拭き取りましょう。
・流し台の下も定期的に通気と掃除を行いましょう。
〈エアコン〉
・冷房を入れると内部が結露するので、使用後は送風に切り替えるなどして内部を乾燥させることが望ましいです。
冬の結露によるカビ発生にも要注意!
カビの発生に注意するのは梅雨だけではありません。実は冬場にも注意が必要で、結露によってカビが増殖していることもあります。結露が発生しやすいのは窓やタンスの裏や浴室など湿気が多く、空気が滞留しやすい場所です。
結露対策として、冬場は特に換気が重要です。室内の水蒸気を外に逃がすため、1時間に1回5分程度を目安に、風の通り道ができるよう、2カ所以上の窓を開けてください。できてしまった結露はこまめにふきとりましょう。
一口メモ…カビが生えてしまった時は?
・消毒用アルコールで拭き取ったり、市販のカビ取り剤を使用しましょう。
・寝具など拭き取りができないものはクリーニングにだしましょう。
●問い合わせ
福岡市 保健医療局 生活衛生部 生活衛生課
E-mail:seikatsueisei.PHB@city.fukuoka.lg.jp