秋になると街はハロウィンムード。なんといっても子どもの仮装が可愛いですね。結婚前は服飾関係に勤めていたこともあり、私はハロウィンに気合が入ります。これは息子が6歳、年長さんの時の話です。なんとも困ったケチママがいたのです。
ママ友とハロウィンパーティ
わが家の近所は、年齢が近い子どもが沢山います。毎年ハロウィンには、近所のママとホームパーティーをしていました。わが家は、子どもが書いたデザインの衣装を手作りします。今年引っ越してきたケチママは、去年の写真に興味津々。衣装は手作りだと伝えると
「うちの子にも作って!」と言いました。その場は皆も
「うちも!」と言いながら笑い話で終了。
しかし、その夜ケチママからLINEがきました。
「うちの子のデザインも作ってくれる? 何日くらいでできる?」本気だった事に驚き、返信に困っていると追加でメッセージが。
「ネットで生地を購入したからすぐ届くわ! 持つべきものは器用なママ友ね」展開の速さに絶句。
「もう生地を準備したのですか? 冗談かと思ってました」と断ろうとしましたが、娘さんの絵が送られてきます。スパンコールと、チュールたっぷりのプリンセスドレス。いくらなんでもオーダー通りには出来ません。
「かわいいデザインですね! でもこれは難しすぎます」と言うと
「今更断るのは無理よ! 生地も買ったし、娘も楽しみにしてるから!」と一方的に言われ、モヤモヤしたままやり取りは終了したのでした。
暴走ケチママ!
2日後、夕飯の準備をしているとインターホンが。ケチママが両手いっぱい生地を抱えています。玄関に入るなり生地を置くと
「絵の通りじゃなくてもいいから。よろしく! 私は忙しいから行くね」と嵐のように去って行きました。ビックリしすぎて言葉が出なかった事が悔しい!
そこで夜、LINEをすることに。
「本格的なオーダーになるので時間がかかります。改めて製作費を請求させて頂きます」というと
「材料はこっちが用意したからいらないでしょ? まさかママ友でお金稼ぎしようとしてる? あり得ないよ」と想像を超える返信が…。どうやらタダで作ってもらうつもりのようです。事前に説明しなかった私が悪いのかと思い、モヤモヤしたまま作ることに。
遂に反撃!
ハロウィンパーティーの日。子ども達はかわいい仮装をしています。私が作ったドレスを身にまとったケチママの娘。みんな興味津々に聞きます。
「かわいい! どこで買ったの?」その声に私は
「私が製作しました! 生地を持っていらしたので」と言うと皆ビックリ!
「買ったら1万円位しそうじゃない? うちもオーダーしたい。おいくらで作ってもらえるの?」と聞かれたので
「タダです。ママ友でお金稼ぎをしようとしてると言われたので」と言うと一同困惑顔に。そこからは総攻撃がケチママに降りかかりました。
「ママ友を利用しているのはあなたじゃない?」
「親しき中にも礼儀ありよ。今からでも遅くない、ちゃんと払いなさい」怒られたケチママは泣きながら帰って行きました。娘さんがビックリして後を追う姿には胸が痛くなりましたが、仕方がないこと…。
その後、私以外にも被害者が沢山いることが分かりました。お下がりの服をねだるのは当たり前。他にも家庭菜園が上手な人に野菜をねだったり、コンビニパートの奥様に廃棄の弁当をねだったり…。
終わった事なのでドレス代は請求しません。でもケチママと一切付き合いはなくなりました。
嫌なものは嫌だと断る勇気も必要だ、と思った出来事です。
(ファンファン福岡公式ライター / まぁこ)