ワーママに厳しすぎる! 小学校PTAの恐怖のペナルティ

 春になり、子ども達の新学期がはじまる頃、ママ達は重大な決断を迫られます。 PTA役員になるか、ならないか。 「PTAって何?会費は払っているけれど、何に使われているか知らないし、どんな活動をしているのか見当もつかない」そんな状態の筆者が、PTA 役員を引き受けることになった時、役員経験者の友人は重大なアドバイスをしてくれました。 PTA役員を引き受けた経験がある人も、これからのことが心配な人も、ぜひ知って頂きたい、PTAの実情を紹介しましょう。

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初めてPTA役員を引き受けることに

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 昨年の春、筆者は初めて、娘の幼稚園でPTAの役員をやることになりました。
 「どなたか、やっていただけませんか?」と尋ねる先生と、目があわないように、そっと視線をふせるママ達。考えることはみな同じです。

 「誰か奇特な人が引き受けてくれないかな…」 他人任せな空気が支配する約30分。沈黙に耐えかねて、筆者は
 「じゃあ、私やります」と手を挙げたのでした。

 さきほどまで死んだ魚のような目つきだったママ達が、ホッとした表情で拍手喝采する中、「ここまで嫌がられるPTA役員ってなにー?! どんなことが待っているの?」と、そら恐ろしい気分になりました。

 その晩、前年、小学校でPTA役員をやった友人にメールをしました。
 「今年、幼稚園のPTAの役員をやることになったの。去年、小学校のPTA役員になっちゃった… って愚痴っていたよね。その後、どうだった?」

 友人は大手企業で働くバリキャリ。小学生の子供がいても、残業あり、休日出勤ありで、非常に忙しい中、PTAの役員をやっていたと聞いたので、様子を教えてもらおうと思ったのです。 連絡をしてすぐに電話がかかってきました。
 「挙手制? 自分で手をあげたの? バカねぇ。前任者が『PTAの会合を休んでもいいし、月に1回、集まったりするだけ』って言ってた?? そんなの嘘! 絶対に大嘘! PTAがはじまってみたら、めったなことじゃ休めないよ」

 友人の教えてくれたPTAは、想像以上に大変な世界だったのです。

友人の壮絶体験にびっくり!

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 まず一回目の会合は、平日の午前中に開催されました。友人は仕事だったので、欠席したのが間違いのはじまり。その日は、仕事の割り振りや三役(PTA会長・副会長・会計)を決める重大な日だったことを、後から知りました。

 彼女が割り振られたのは、登下校の子ども達を見守る旗ふり当番を調整する役割。
 基本的に、すべての保護者がもちまわりでやるものなのですが、拒否する人がいれば、彼女が説得しなくてはいけません。さらに、旗ふり当番を欠席する人が多い時は、かわりに彼女が旗ふりをするよう強要されました。

 バリバリ働いている友人にとって、子どもの登下校の時間に旗をふるのは、実質不可能でした。そこで、PTA会長に相談をしたのです。
 「仕事があるからPTAに協力できない、というのは、言い訳ですね。もしあなたが、PTAの役割を放り出したらどうするの? 誰かに押しつける? あなたが仕事を優先して、お金を稼いでいる間に、誰かが無料奉仕でPTAの活動をするっておかしくないですか? 

 正社員で働いていようと、パートや専業主婦であろうと、保護者は平等にみんな、PTAの活動に参加すべきです。あと、前回、会合を欠席されましたよね? 欠席すると、ペナルティで掃除が一回課されます。お休みしないでくださいね」

 PTA会長にピシャッと言われ、彼女は「こんなのいじめじゃない… PTAがこんなに大変って知らなかった…」とつぶやきました。

PTAをやりきった友人

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 結局1年間、友人は、旗ふり当番を調整する仕事をやり抜きました。 さぼりがちな保護者の名前が分かれば、すぐに電話をして、説得しました。電話に出てもらえず、わざわざ自宅まで行ったこともあります。その日は、旗ふり当番をどうしてもできないという人のために、別のママにかけあって、お願いしたこともありました。そして、自分が旗をふる当番の日は、旦那も動員して、午前中は旦那が、午後は彼女が旗をふりました。

 働くママにとって、あまりにも厳しいPTAの実態に、筆者は唖然…。言葉もでない筆者に、友人はアドバイスしてくれました。
 「PTAの会合では、とにかく目立たないことが大事だよ。目立つ人、人の良さそうな人、仕事ができる人は、すぐに余計な仕事を押しつけられるから」

 友人の有り難いコトバを噛みしめ、私も初めてのPTA役員に挑んでいます。

(ファンファン福岡一般ライター)

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