「会いたい」or「会いたくない」という自分の意志に関わらず、もはや「会う」ことが妻としての義務でしかない姑との間柄。こんなふうに私が憂鬱に感じ、疎遠な関係になってしまうきっかけとなった、姑から言われたドン引き発言とは…。帰省を憂鬱に思っている人はきっと多いと思うのです。
会う度に嫌味しか言わない姑
わが家から夫の実家までは、車で片道約2時間。 ちょっとした日帰り旅行です。 そのため、中々タイミングがない中、わざわざ時間を作って夫の実家に行くのですが… 会う度に、
「全然顔を出さない!」と、嫌味しか言わない姑。この姑の言葉が、義実家への足取りをさらに重くするのです。
時は、いつかのお正月。 新年のご挨拶で夫の実家に行った時のことです。 田舎にある夫の実家では、近所の人たちも集まって小さな宴会が開かれていました。 そこで、
「息子家族です」と、義父から紹介されたのですが… その場でみなさんにご挨拶をしようと笑顔で準備していた私の笑顔を一瞬にして消したのが、姑でした。
「もうね~、何してるんだか分からないんだけど、全然顔を出さないの~」
出ました、姑のお決まり文句! でも、今はこうして会いに来ているし、そもそも、みんなの前でまでこんな風に言われるんだ… と、萎える私。 ところが、そんな私の気持ちなんておかまいなしの姑の口は、止まりません。
極め付きの一言にドン引き!
そして、ドン引きした極め付きの一言が…
「しかも、顔だけ見せればいいと思ってるみたいで~」
お酒の力なのか、昼間から飲んでいるせいなのか。 どちらにしても、酔っ払っていい気分になっている周りのみんなは大笑い。 でも、私が笑えるわけがありません。 むしろ、耐え難い怒りがふつふつと湧き上がってきます。
正月は、帰省ラッシュで大渋滞でした。 そんな中、まだ授乳中の1歳の赤ちゃんを連れての里帰り。 混んでいるパーキングでご飯を食べて、コンビニでオムツを交換して、車内でおっぱいをあげて… 休み休みしか進めない状況で、ただでさえ遠い道のりを、普段の倍の時間をかけて帰ったのです。
それなのに、この嫌味? 許せるわけがありません。 優しくできるわけがありません。 これ以上、話したいと思えるわけがありません。本当に、優しい夫と血のつながっている母親とは思えないほど嫌味な姑。 夫には申し訳ないけれど、これ以上は精神衛生的に無理だと判断した私は、授乳を理由に車内に避難しました。
姑の口が悪いこと。 そんな嫌味を言ってしまう姑の性格。 それらには、きっと色々と理由があるのでしょう。 でも、それがもし私たちの何かに起因しているのだとしたら、話してくれなければ分かりません。 むしろ、一方的に嫌味を言われてばかりでは、身内という間柄であっても、良好な関係を維持するのは難しいものです。
夫の対応は?
「もう、帰りたいかも…」
車内に様子を見にきてくれた夫に、私は心の内を話しました。 そんな私を気遣ってはくれても、だからと言って自分の母親にきつくも言えない夫は、そのまま赤ちゃんの体調が悪いと嘘をついて、その場を後にすることに。
それ以来、家族で夫の実家に顔を出す回数は激減。今では、年に一度、正月に顔を合わせる程度です。 こうした状況にさすがに反省しているのか、年々、姑の態度が和らいでいるような気もしますが… だからと言って、まだ妻としての義務以外に「会いたい」とは思えない私です。
(ファンファン福岡一般ライター)