お恥ずかしい話ですが、先日、鍵をなくして夜中に自宅から閉め出されてしまいました。玄関のインターフォンを鳴らしても、旦那の携帯電話にかけても応答無し。熟睡した旦那の耳には、どんな騒音も届かないのでしょう。閉め出されてから30分、深夜0時をまわり、カッカッと頭にきていた私はついに暴挙に出ました。
義母などの「親しい人に合鍵を預けたい」に友人は大反対!その理由は?
「いい加減起きろー!鍵開けなさーい!」 寝室に向けて怒鳴り、旦那を叩き起こして事なきを得ました。こんな騒動が起こると「万が一のために、親しい人に合い鍵を預けたい」と考えてしまいます。
けれども友人は
「合い鍵を預けてはいけない!」と大反対。その理由はなんだったのでしょう?
断り切れずに合鍵を渡した後、義母が勝手に家に入ってくることに…。
「合い鍵を預けたら、『さぁ勝手に自宅へ入って下さい』と招き入れているのも同然。親族から合い鍵を取り返すことが、どれだけ難しいか! 過去に戻れるなら、姑に合い鍵を渡さなかった! そもそも、義実家のそばに家を建てなかった!」
友人のぼやきは無理もありませんでした。きっかけは、義実家から徒歩10分の場所に、新居を建てた時のこと。姑に
「何かあった時のために、合い鍵を預かるわよ」と言われ、断り切れずに鍵を渡してしまったのです。
何かあった時… それは、思いがけず、すぐに訪れました。
「スーパーにお買い得品があったから、貴方の家の分も買ってきた」
「息子と孫に食べさせてあげたいお土産があったのよ」姑は、ちょっとした物を持参して、勝手に合い鍵で自宅へ入ってくるようになりました。その頻度は、週に1回程度。いつ来るか分からないので、部屋を散らかしっぱなしにもできず、気が休まりません。
当時、眠るのが下手な0才の育児で、朝も晩もないような生活をしていたため、姑の来襲はストレスの原因になりました。泣き疲れた子どもと一緒に横になっていた時のこと。ふと目を覚ますと、姑が枕元に立っていたのには心底びっくりしました。
「息子が働いているのに、昼から惰眠をむさぼっているなんて、良い身分ね」 という嫌味が、ぐさりと突き刺さりました。
「姑が突然来たら、自宅でくつろげない。困っているから、合い鍵を取り返して欲しい」 そう旦那に訴えても、
「悪気はない。孫の顔を見たいだけだろう」と姑をかばうばかりで、ちっとも埒があきません。
義母から合鍵を奪い返すため、一芝居うつことに!
またある時は、子どもが昼寝をしている合間に、ちょっと一休み… と、海外ドラマを観ていたら、突然姑が登場! なんの物音もしないまま、急にリビングの扉が開いて姑が現れたので、本当にドラマの中の殺人鬼が出てきたのかと思って、悲鳴をあげてしまいました。
「心臓に悪いから、突然入ってくるのはやめて下さい。そんなに頻繁に合い鍵を使うなら、返して下さい」 たまりかねて、姑に頼みましたが、
「見られて困るようなことをしている貴方が悪い」と合い鍵を返してもらえません。
そこで、義母から合い鍵を奪い返すため、一芝居うつことにしました。年末、友人は子供を連れて実家に帰省することになりました。旦那は仕事のため一緒に帰省しません。その時に、こっそりと旦那のキーケースから自宅の鍵を抜き取りました。もちろん、旦那は鍵がなくなっていることを知りません。
友人が3時間かけて実家についた頃、旦那から
「ごめん! 自宅の鍵を落としてしまったみたいだ。鍵がなくて自宅に入れない」とSOSの連絡がありました。しめしめ… 自分の鍵が盗まれたとも知らず、鍵を落としたと謝る旦那に少し溜飲が下がる思いがしました。
「もう外は寒いのに、自宅に入れないなんて大変! 何かあった時のために、お義母さんに合い鍵を預けているから受け取ってね」心配しているふりをして、姑宅に向かうように仕向けました。
あれほど、合い鍵を返すことをしぶっていた姑も、息子にお願いされては渡さない訳にいきません。旦那は、姑から受け取った合い鍵をそのまま使う間に、自分の鍵がなくなったことをすっかり忘れてしまいました。
「鍵のことは全部息子さんに」義母に合鍵を渡さない断り方とは?
その後、姑から
「この前みたいに閉め出されることもあるし、心配だから合い鍵を預かるわよ」と何度も言われましたが、友人は同じ轍を踏みません。
「うちの鍵は最新のもので、簡単にコピーできない仕組みになっているんです。普通の鍵屋さんでコピーを作ることもできませんし(大嘘)。鍵をなくしたのは息子さんなので、鍵のことは全部息子さんに言って下さいね」と、断固として鍵を渡さないことにしているそうです。
(ファンファン福岡一般ライター)