いただいた出産祝い、何に使いましたか? きっと、赤ちゃんのお洋服を買ったり、将来のために貯金したりとさまざまですよね。私の友人は、想像もしていなかった使い道になってしまったそうです。
孫の誕生を喜ぶ義両親
義両親と完全同居をしている友人が、結婚から一年後に赤ちゃんを授かりました。待望の初孫だったため、義両親も大喜びだったそうです。
友人が里帰り出産から自宅に帰ってくると、ガラガラなどのおもちゃのほか、お昼寝マットにくるくる回るメリーなど、赤ちゃんグッズがそこかしこにたくさん。友人とお孫ちゃんの帰りを楽しみにしていたのが伝わってきて、とってもうれしかったそうです。
育児に追われて数カ月がたった頃、義両親からある申し出が。
「ウチは狭いから、孫が遊びまわれるスペースがなくてかわいそう。孫がハイハイを始める前に、リビングを広くリフォームしたい」とのこと。
それはありがたいお話!と思いきや…
「少し援助してくれないかな」と予想外の展開に! 孫のために、と言われたら断れるわけもなく、友人夫婦は、出産祝いを含めた数十万円を義両親に渡しました。
出産祝いはあまり使わず、子どもの将来のために貯金しておこうと思っていたそうですが、これも子どものために使っているのと同じ! と自分に言い聞かせたようです。
まもなくリビングのリフォーム工事が始まりました。2週間ほどで終わると聞いていた友人は 「そんなに短い期間で終わるんだな」と考えていましたが、着々と進む工事を日々見ていると「思っていたのと違う…」と感じることが。
リフォーム工事の結果にびっくり!
「あんまり… 広くない?」
「壁… ガラス?」
子どもが自由に遊ぶためのスペースを作る、と聞いていたのですが、工事が終わってみれば、出来上がったのはコンパクトなサンルーム! サンルームは気密性が高く、太陽光が直接差し込むため、真夏は室温がぐんぐん上昇します。とてもじゃないですが、子どもを遊ばせられるような暑さではありません。
子どもを遊ばせるのにサンルームはちょっと… と、とまどっていた友人。しかし、そんな心配は杞憂(きゆう)に終わります。サンルームが完成したと同時に、義両親の趣味である盆栽や観葉植物が所狭しと並べられていきました。遊ぶスペースはほとんど残っていません。
サンルームが完成してゴキゲンの義両親に対し、ふつふつと怒りが湧いてきた友人。友人からしてみたら、義両親の趣味のために出産祝いを巻き上げられたようなものです。
「話が違うじゃないですか。このサンルームのどこで子どもが遊びまわれるんですか!」と怒り心頭の友人に
「緑のある環境は、子どものためにも良いと思って」と、のらりくらりかわす義両親。
ご立腹の友人は
「もう信用できない!」と育休中にわざと遠くの保育園に希望を出し、復職と同時に別居することになってしまいました。
孫と暮らせることを楽しみにしていた義両親は、この出来事に意気消沈。今は誕生日やらクリスマスやらと理由をつけて、孫どころか友人にもプレゼントを持って遊びに来るそうです。その姿に、別居提案の張本人である友人も同情してしまったらしく、
「リフォーム費用分くらいのプレゼントをもらったら、また一緒に暮らしてもいいかな」と苦笑いするのでした。
(ファンファン福岡一般ライター)