【福博今昔通り物語】vol.7 けやき通り編~地域の力で景観守る

福岡市中央区を走る「けやき通り」。けやきの並木が美しいこの通りは、福岡市都市景観賞を受賞するなど市を代表するエリアの一つです。地域の人々の街づくりへの思いがこの通りには詰まっています。

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国体開催で整備。58年に植樹始まる。

 けやき通りは国道202号の一部で、警固交差点から護国神社までの約800mです。1948年に福岡県で開かれた国民体育大会(国体)に合わせて整備され、58年にけやき約60本や桜などが植えられました。70年代後半に「けやき通り」と呼ばれるようになり、83年には街路樹がけやきで統一されました。

出典:ファンファン福岡

 その後、木は約100本に増え、バブル期にはおしゃれな店が立ち並び地価も高騰。しかし、バブル崩壊の影響で空き店舗が目立つようになりました。 「街に活気を取り戻そう」と93年、地元の建物オーナーや企業などで設立されたのが「けやき通り発展期成会」です。同期成会は商店会ではありません。良い環境をつくれば「住む人も商いをする人も集まる」との思いから、通りの魅力を高め、街の発展を目指す「環境保全を目的としたボランティア団体なのです」と同会事務局長の草野寿康さん(56)は言います。

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未来を見据え地域の活動続く

 同期成会は、国道を管理する国土交通省福岡国道事務所などと共に、街路樹の保全や街路整備に取り組むだけでなく、ビルを建てる際には外壁の色をけやきの緑や街並みに調和するベージュ系にそろえるようオーナーに協力を求めるなど、通りを核とした街づくりに取り組んでいます。  一帯ではさまざまな催しが開かれており、秋の風物詩となっているのが、本好きによるイベント「ブックオカ」(同実行委員会主催)の「のきさき古本市」です。

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 86~2006年には女性ランナーが街路を駆け抜ける「福岡けやき通りレディースロードレース」が行われました。

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 樹齢を重ね腐朽が進んだけやきの植え替えも始まっており、樹齢10年の木を植樹する際、近隣の赤坂小学校の4年生( 10歳に相当)に参加してもらっているそうです。並木を核とした都市デザインの先駆的地域―。それがけやき通りです。

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◆~ちょっと寄り道~近くの通り散策◆ 「平和台」

 けやき通りの北側には国指定史跡・福岡城跡や舞鶴公園などが広がり、散策路が多数あります。同エリアには平和台陸上競技場や、かつては平和台野球場がありました。「福博今昔」をテーマに、写真を交え歴史を振り返ってみましょう。

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 平和台陸上競技場は1948年に開かれた国体に合わせ建設されました。整備に奔走した日本近代スポーツの父・岡部平太(福岡県糸島市出身)のこの地を「平和のウテナ(台)に」との思いが「平和台」という名につながりました。

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 数年後に平和台球場が完成。プロ野球・西鉄ライオンズの本拠地として親しまれました。球場は97年に閉鎖されましたが、取り壊しを前に備品などゆかりの品が市民に譲渡されました。

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 現在、球場跡地には歴史を紹介する説明板が設置され、福岡城跡など一帯は散策地として親しまれています。

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企画・制作/西日本新聞社メディアビジネス局

【福博今昔通り物語】vol.8 筑紫通り編~史跡多くロマン漂う

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