義実家は、わが家から車で1時間離れたところにあります。私の夫は長男。結婚当初から、義母は初孫の誕生を心待ちにしていました。妊婦検診で性別が男の子だとわかり、義母に伝えたときの第一声は「跡継ぎが出来たわ!!」。大声を上げ目をキラキラさせていました。当時の義母の異常な喜びようを、私は今でも忘れることはできません。母親としての勘なのか嫌な予感がしたのです…。
息子はミルク顔? 義母の言葉に不信感
息子が誕生し、私は息子との時間を楽しんで過ごしていました。義母も大変息子を可愛がり、孫の誕生を喜んでくれたのですが…。
生後3カ月が過ぎたころ。わが家に遊びに来た義母は、息子の顔をまじまじと見つめ
「この子はミルク顔ね! 母乳顔ではないわよ」と言うのです。私はミルク顔や母乳顔という言葉は聞いたことがなく、何を言っているのか混乱しました。
義母は、私が母乳育児をしているのだって知っているはず。なぜそのようなことを言うのか分からず
「なぜそう思うのですか?」と質問をしました。
ミルクをすすめる義母の思惑
「この顔を見てご覧なさい! ミルク顔って言うのよ。ミルク顔なのに母乳をあげることなんてないわね。母乳にこだわることないわよ」と義母は言います。
私が突然の言葉に驚いて唖然としていると
「私がミルクをあげるから旅行に行けるわよ? 気晴らしに息子(夫)と行ってらっしゃい。温泉なんていいじゃない? 孫のことは任せて。私がしっかりお世話するわ! 1泊なんて短いから2泊以上は必要ね。早く旅行の計画をして準備しないとね」と続けます。
そして、温泉宿のパンフレットを強引に私に渡しました。そのとき、私はなぜ義母が息子がミルク顔だと発言したのか理由がわかったような気がしました。
義母は息子を預かりたいのです。
義母の発言に恐怖を感じるように
この件について夫に話すと
「今は仕事が忙しくて、しばらく休みはとれない」と、はっきり義母に断ってくれました。
義母はとても残念がっていましたが、
「孫ちゃんが幼稚園児になったら、長期休みには1人で義実家に、最低1週間は泊まりに来るように」と言うようになりました。
幼稚園児は、もう1人でお泊まりに行けるという義母の判断です。
息子が3歳になる頃には
「おもちゃを買ってあげるから、お家に帰りたくなくなっちゃうかもね! そうなったらずっとおばあちゃんの家で過ごさせてね?」と私に笑いながら言うようになり、義母に恐怖を感じるように。
息子は、きょとんとした表情。自分のことを話されているのが分かっていなかったと思います。夫や義夫も同席していましたが、何も聞こえないかのように新聞を見ていました。
夫も義父も、義母に反論すると面倒くさいことになると知っているので、巻き込まれたくないのです。
それからも、義実家に遊びに行く度に言われるので、私は息子を預けたくないという感情が噴出。息子が入園したら、義母のしつこさが増すと思うと気が重くなっていました。
義母の執着の行方は?
義母が息子を可愛がってくれることは嬉しいことです。しかし、少なくとも私は不快な気持ちになりました。いつか息子が義母に取られてしまうのではないかと思ってしまったほど!
しかし私が義母に恐怖を感じるようになった頃、義弟のお嫁さんの妊娠が発覚。性別は男の子でした。
義母は大変な喜びようで、今は義弟夫婦の赤ちゃんの誕生を心待ちにし、息子への関心が少し薄れたように思えます。私は心からほっとしました。
とはいえ、義母が跡継ぎの息子に何を求めているのか分からないので、いつか義母に聞くつもりです。一体どんな答えが返ってくるか怖いという気持ちもありますが…。
跡継ぎを産んだママさんが、義母との関係で悩むケースはたびたび耳にします。みなさんは、お義母さんとの関係は上手くいっていますか?
(ファンファン福岡公式ライター / kannzaki)