子どもの言葉遣いの中で気になるのは暴言です。他人を傷つける言葉や汚い言葉はやめて欲しいですが、小3の息子はゲーム中の暴言が癖になっていました。今回は、息子の暴言について、わが家で取った対策をお話しします。
次々飛び出す罵詈雑言
小3の息子は、オンライン対戦のテレビゲームに夢中。平日、帰宅するとゲームがしたいために宿題を素早く終わらせ、テレビにかじりつきます。休日は、朝6時に起きて朝食や自主学習をすませたらすぐさまゲーム。
制限時間は1時間、1日2回までと決めているのですが、時間を過ぎても気付かないことがしばしば。私や夫が
「時間だよ」と声を掛けると、
「早いよ~!」と渋々コントローラーを手放す始末です。そして何よりゲーム中の暴言が気になります。
「クソ! やられた! 死ね!」
「俺のほうが先だったのに馬鹿野郎!」など、聞くに堪えない罵詈雑言が。ゲームは音声で会話するタイプではないので、独り言のようなものですが、同じ空間にいるこちらはたまりません。
「言葉遣いもう少しなんとかならない?」そう言っても息子は
「え? なんのこと?」と、汚い言葉を気に留めていない様子。暴言をやめてもらおうと、試行錯誤が始まります。
改善策を試してみるものの…
ゲームに負けると悔しい気持ちはわかります。私は
「叫ぶとき汚い言葉はやめよう」と、提案しました。暴言をぐっと堪えた息子ですが、今度は物にあたります。クッションを強く叩いたり、紙をぐしゃぐしゃにして壁へ投げつけたり。暴言も聞きたくないけれど、暴力的な様子も見るにたえません。
息子の様子を観察していると、負けて怒っているというより、ストレス発散のために暴言や乱暴な行動を取っているように見えました。息子は、日々の生活でストレスが溜まっているのかもしれません。
2年生から3年生に進級し、理科・社会・外国語といった教科が増え、学習量も大幅にアップしました。授業だけでは覚えきれない・完全に理解できない部分もあり、低学年の頃との違いに戸惑っているようです。
学習面に加え、気持ちの方も複雑になっていきます。低学年の頃は、なんでも話してくれていた息子ですが、大きくなるにつれ学校のことを話したがらなくなりました。
例えば
「友達に嫌なことを言われた」と断片的には言いますが、詳しく聞くと
「でも大丈夫だよ」と、自分で解決法を考えたいようです。親ができることは介入から見守りに変わり、落ち込んで帰ってきた日などは気を揉んでいました。
子どもの「成長」と「約束」
まずは息子が家でストレスを解消できるよう、働きかけることにしました。ゲームで負けてイライラしていたら、
「休憩にしない?」
「外でも行って来たら?」と勧めます。
すると、「じゃあそうしようかな!」と、案外素直に気持ちを切り替えてくれるんですよね。
それでもゲーム中の暴言がなくなったわけではありません。私が軽く注意すれば、
「だって○○君もよく言うし」と、同級生男子の名前をあげて不満げに主張する息子。たしかに、男の子同士ですから、ふざけて汚い言葉でコミュニケーションを取る機会もあるでしょう。
「じゃあ目の前に友だちがいるとき相手を傷つける言葉は無しね」提案すると、息子は唇を突き出しながらも
「それってどんなの?」と、前向きです。
「自分が言われたらキレる言葉かな」息子は少し考えて
「『死ね』とかかな。わかった、言わない」と、約束してくれました。
現在、ゲーム中の暴言が止まないときはまず、息子の気持ちを逸らす言葉をかけます。
「おやつ食べる?」
「いい天気だから公園に友達がいるかもよ」といった声かけです。
それでも暴言が続くようなら、私自身もあまり気にしないように心がけています。音楽を聞いたり動画を見たりして「暴言はストレス解消の独り言」と考えるようにしました。
成長とともに子どもの問題も複雑になります。親子とも健やかな毎日を過ごすため、これからも前向きに妥協点を見つけていきたいです。
(ファンファン福岡公式ライター/芦谷)