子どもにとって、お正月のメインイベントといえば「お年玉」。毎年いくら入れるのか悩みます。子どもが喜ぶように工夫して入れたりしていました。遠方の親戚は1年に1回しか会えないこともあります。1年経つと子どもの成長には目を見張るものがあり、まだ言葉が出なかった子が上手に話していたりします。そんなお正月の帰省で、義妹に恥ずかしい出来事が起きた話です。
お年玉は、お正月の楽しみ!
数年前のお正月に、夫の実家に挨拶に行った時の話です。夫は3人兄弟で兄と妹がいます。それぞれ子どもが2人ずついて、お正月はとても賑やか。
義両親も、お寿司やおせちを準備してくれて、皆が毎年楽しみにしている一大行事です。
わが家の息子2人も、久しぶりに従妹たちに会えることを楽しみにしていました。従妹の年齢は近いとはいえ、一番大きな子は小学5年生。小さな子は4歳です。年齢に開きがあるので、お年玉の金額も少しだけ変えていました。
小さな子はお金がまだ使えないので、お菓子セットとお年玉を渡すようにしていたのです。
1年ぶりに会う義妹の子は、去年は言葉が遅いと悩んでいたのに、はっきりと喋っていました。私は義妹に
「心配していたけど良かったね。すごく上手におしゃべりするね!」と言うと
「気にかけていただいてありがとうございます。そうなんです。私には忍耐が足りないなって思いました」なんて言って、笑っていました。元々大人しく、まじめな義妹。一人で悩んでいたら可哀想だと思い気になっていました。
そうこうしているうちに宴も終盤に差し掛かって、お年玉を渡しました。
義妹の娘ちゃんの発言にびっくり!
すると義妹の娘、4歳のKちゃんがおもむろにお年玉袋からお金を出します。
「丸いのはクズだね。紙のお金をくれたら〇〇様って言わないといけないんだよね。じゃあ、このおじさんはクズだね」
「あっ! この人もクズだ」とポチ袋を開け確認作業が始まりました。
義母が
「クズ? 何のこと?」と言うとKちゃんが
「ママが、丸いお金はクズがくれるから、紙のお金くれる人だけ大好きになったらいいって言っていたよ」と言うのです!
この状況に義妹は焦って
「何言っているの? そんな事誰が言っていたの?」ととぼける始末。
でも状況は更に悪化。
「ママが言ってたよ。もうわすれちゃった? ママが何円くれたかノートに書くからって教えて、ってさっき言っていたよ」と不思議そうな顔をしています。
この状況に義弟は激怒。
「そんな訳の分からない事、子どもに教えるな!」と言い、その場が凍り付きました。
もう認めるしかない義妹
義妹は気まずそうに俯いています。
でも貰った金額を書いておくのは今後の参考になるし、私だってしています。私は義妹に言いました。
「実は私も頂いた金額を参考にさせてもらっているの。同じね!」
すると義妹は、みんなに涙ながらに謝りました。
みんなそこまで大事にするつもりもなかったのでビックリ! 今度は義妹を励ます会になってしまいました。
とはいえ、金額でクズ呼ばわりされるのはいい事ではないので、そこは義父から叱られていました。
私は小さい子には千円札と小銭を全種類1枚ずつ入れていました。その場合なんと言われていたのかが気になりましたが、きっと少額だからクズだったのでしょう…。
私はこの日から、特に子どもの前での発言に気をつけはじめました。今となれば笑い話ですが、印象深い宴の思い出です。
(ファンファン福岡公式ライター / まぁこ)