今やママ友との連絡手段といえば、LINEが主流ですが、「今送ったメッセージを削除したい…」と後悔したことはありませんか? 誰もが経験したことがある誤送信。これはまだ送信取り消しの機能が無かった時の話。あの時に、この送信取消機能があれば… と思い出さずにはいられない、LINEの誤爆事件についてお話しましょう。
ママ友LINEグループで事件は起こった
友人の子供(5才)が通う幼稚園では、ママ達の親睦会が多く、ママ達は和気あいあいと交流を深めていました。
さらに、クラスのママ達の9割が参加するクラスのLINEグループもあり、平日に休園日があると、そのグループで
「お暇な方いたら遊びませんか?」といったメッセージや
「今度のクリスマス会の相談をしましょう」等と、頻繁にやりとりをしています。(残りの1割は、LINEを利用していない為、メールで連絡を取り合います)
数年前の2月頃、同じクラスのAママと、そのお子さんのAちゃんが、急に引っ越すことになり、転園するというウワサが飛び込んできました。引っ越しの予定日は、なんと1週間後。その翌週には、子供達が3ヵ月間も練習を重ねてきた音楽会が開催されます。さらに翌月の3月には、卒園式もあります。
「せっかくAちゃんも楽器の練習を頑張ってきたのに、音楽会に出られないのは寂しいね」
「卒園式まで、あと1ヵ月でしょ。一緒に卒園できたらいいのに!」
Aママの引っ越しのウワサを聞きつけた周囲の人達は、口々に
「寂しいね」と話していましたが、Aママは少し困ったようなように笑うだけで、引っ越し先や引っ越しの理由については、明かしませんでした。
その日の夜、同じクラスのママ達の中でも、特に仲の良い4人だけが参加するLINEグループでも、
「AママとAちゃんがお引っ越しするのは、本当に残念だね…」という話題がやりとりされていました。
誰からともなく
「送別会をしなくてもいいのかな?子供達も、Aちゃんにお別れの手紙を渡したいって言ってたし、最後にクラスみんなで集合写真を撮りたいよね」という話の流れになったのです。
「花束を用意しようか。文房具とか髪につけるリボンとか、Aちゃんにちょっとしたプレゼントを用意してもいいよね」と相談をしていたら、ピロン!と着信アラームがなりました。
先ほどから、頻繁にやりとりしている4人だけのLINEグループに、着信があったわけではありません。 幼稚園で同じクラスのママのほとんどが参加するLINEグループに、なにかメッセージが届いたようです。
「なんだろう?」と思って、クラスのLINEグループを見て、ゾッとしました。
驚愕のメッセージとは…
「わが家は、Aママと同じマンションでしょ。この前の週末、Aママの旦那さんが、荷物を運び出しているところを、偶然見かけたの。お互い顔見知りだから『いつも幼稚園でお世話になっています。あれ、お引っ越しですか?』って声をかけたのね。そうしたら旦那さんが『実は、うちのと離婚することになりまして… これまでうちの子と仲よくしてくださって、ありがとうございます』と言われたの。離婚が理由の引っ越しだから、盛大に送別会をやると、逆に困るんじゃない?」
それは、さきほど4人だけのグループLINEに参加していたママが、間違えてクラスのLINEグループに書き込んでしまったのです!
あまりの書き込みに、どうしたらいいのか見当もつかず、誰もその後を書き込まないまま、既読数だけ「既読1、既読2…既読11…」と増えていきます。
もちろん、AママもそのLINEグループに参加しているので、読んでいることでしょう。
すぐに誤送信をしたママから
「どうしよう!! グループを間違えた!削除できないかな?」と焦って相談をしてきましたが、その当時、メッセージを削除しても自分のスマホからメッセージが消えるだけで、他のメンバーのスマホにはメッセージが残っていました。
その後フォローする人も現れず、Aママの反応もなく、誤爆ママは慌てたのか、クラスのママ全員のLINEグループから、退室してしまいました。退室したとしても、メッセージを消すことはできないのに…。 誤爆したのは、友人ではありませんでしたが、まるで自分が大切な秘密をばらしてしまったかのように気まずく、スマホを握る手は、冷や汗でヌルヌルとしていたそうです。
結局、AママとAちゃんの送別会は行われず、仲の良かった人達が個々に、お別れを伝えたり、プレゼントを渡すことになりました。そして、あれほど頻繁にやりとりをして、盛り上がっていたクラス全員のLINEグループは、あの日から誰も書き込むことがなくなり、ママ達の交流も、卒園後に自然消滅してしまいました。
本当にあの時、送信取消ボタンがあれば…仲の良かったクラスのママ達が、バラバラになることもなかったのにね… 友人は少し寂しそうにつぶやきました。
(ファンファン福岡一般ライター)