今年の夏は、大変な暑さでしたね。わが家には、公園好きな息子がいるので、ジリジリと焼けるような猛暑の中、汗をかきながら公園へ行き、熱せられたホットプレートのようなすべり台に「熱い!!」と泣き出す息子を慰めて… それはもう苦労しました。 おや、あちらの公園では、別のママが苦戦しているようですよ。覗いてみましょう。
いつも子どもの公園に付き添っていた友人Aさんと放置子との間に起きた問題とは?
友人のAさんは、「公園族」というあだ名がつくほど、毎日、子どもの公園遊びに付き合ってあげています。平日は、ほぼ毎日公園へ行って遊び倒します。週末は、旦那の車で大きな公園に行き、家族で公園遊びをします。天候なんてお構いなし。彼女の娘が、1歳になる頃から3歳の今まで、猛暑でも、大雨でも、台風の時以外は、いつも公園にいました。
公園にいるママ達は、日陰で子どもを見守りながら、スマホをぽちぽち… そんな風景も珍しくありませんが、Aさんは違います。子どもと鬼ごっこをしたり、泥だらけになって遊んだり、花や草を潰して色水をつくったり… と、子どもと一緒に全身全霊で遊んでいます。独身時代、真っ白だった彼女の肌は、気付ば健康的な小麦色になっていました。
今年の春、Aさんの娘は、幼稚園に入園しました。
「やっと公園族から、卒業できるね」 お互いの子どもが幼稚園に行っている間、Aさんとランチをしながら、こんな話をしました。ところが、彼女は、首を横にふるではありませんか。
「それがね… 幼稚園が午後2時に終わるから、降園後に毎日、公園に行ってるの。夕方5時頃まで、うちに帰ってくれなくて、もうヘトヘトだよ」
彼女の苦労を労っていると、こんな愚痴が飛び出しました。
「それよりも、付きまとってくる子がいてね…」 詳しく聞いてみると、こんな話でした。
誰かに構って欲しい放置子の女の子。公園にやってくるとすぐに寄ってくるように…。
Aさんが住むマンションの前には、ちょっとした公園があり、降園後によく立ち寄っていました。すると、いつも公園で一人で遊んでいる女の子に、気づいたのです。活発な子で、よく話しかけてくるようになり、その子が、娘と同じ3歳だということが分かりました。
「3歳の子を一人で公園で遊ばせる?」と不審に思いましたが、
「おうちはどこかな?」と尋ねると、なんとAさんと同じマンションを指さすではありませんか。たしかに、マンションのベランダから覗きこめば、公園は見えますが、連れ去りなどがあるこのご時勢に、幼い子を一人で遊ばせていて良いのでしょうか。
その子は、いわゆる放置子で、誰かに構って欲しいのでしょう。Aさんと娘が、公園にやってくると、すぐに寄ってくるようになりました。そばで遊んでいるので、その子が危ないことをしていたら助けるしかありません。泥んこ遊びをした後は、手を洗わせたり、蚊に刺されたら、薬を塗り… と、わが子はもちろん、その放置子も、何かと面倒をみる羽目になりました。
何十回と面倒をみることが続き、そろそろ距離を置きたいと思っていたある日、珍しく、公園にその子の母親が現れました。
「いつもお世話になっています~! 同じマンションなんですよね? これから暑くなってきたら公園遊びが難しくなるから、おうち遊びになるのかしら? うちの娘、○○ちゃんのおうちに遊びに行きたいっていつも言ってるんです」
放置子が自宅に来るかもしれない…。効果的なお断り方とは?
その母親のおもねるような表情に、「これはやばい!」と地雷レーダーがピーピーなっています。たしかにこの猛暑で、公園は厳しいと、おうち遊びにシフトしようかと思っている時期でした。もし、一度、自宅に招くと、毎日のように来て、我が家は託児所となることでしょう。
Aさんは、一瞬の間にそんな想像をして、ゾッとしました。それでもにっこりと笑って、こう返したそうです。
「近すぎるから、一度行き来すると、毎日になっちゃいそうでしょ? お互い負担だから、ごめんなさいね」とお断りをしました。
「また今度ね」などと、ごまかすよりも、角を立てないようにお断りする、この一言が効果的だったようで、その後は、放置子に付きまとわれることはなくなったそうです。
筆者も、最近「地雷ママかも…?」と距離をおきたいママ友がいるので、この切り抜け方を活用していこうと思っています。
(ファン福岡一般ライター)