寄ると触るとはじまってしまう兄弟げんか。けんかするほど仲が良いとは言いますが、あまりに頻繁だと親もつい叱ってしまって、対応に悩むこともありますよね。でも、そんな時に険悪な空気を一掃してしまう一言を発見! わが家のけんか抑制法の1つとなっている魔法の言葉をご紹介します。
年子兄弟は今日もけんか!
わが家の息子は5歳と4歳の年子の兄弟。最近では、2人ともそれなりに自己主張が強くなってきており、兄弟げんかが頻発しています。
それはそれで、1つの成長の証として大事なことではあるのですが、毎日のように同じ光景が繰り広げられると、「またか…」とげんなりしてしまう自分がいるのも事実。
その日も、息子たちは2人で仲良く遊んでいたかと思うと、1つのおもちゃを巡って取り合いをはじめました。
「ちょっと貸して!」
「ダメ! これは僕が遊びたいの!」「なんで?!」 はじめは軽めの言い合いだったはずが、次第に口だけでなく手や足まで出てきて、お互いに叩いたり、つねろうとしたり。見かねた私が
「何してるの! 叩くのダメって言ったでしょ!」と注意すると、
「だって、○○が!」
「お兄ちゃんでしょ!」とさらに2人の間の空気は険悪になってしまいます。
だんだんと強い口調になり、文句の言い合いがエスカレートしていく様子を見るに見かねた私。
「もう! どうせだったら、子どもらしく可愛く言ってよ!」
すると、それまで悪口を言っていた長男が、素直に可愛らしい顔と口調で
「ごめんね?」。 大声で抗議していた次男もそれにつられて
「いいよ?」。 2人とも、語尾にはハートマークでもついていそうな可愛らしい口調です。
思わず微笑んでしまう一言
「おもちゃ、貸して?」
「いいよ?」 様子を見ていた私は、可愛いやらおかしいやらでニヤニヤ笑いが止まりません。
以来、息子たちのけんかで険悪なムードになると、私は
「可愛く言って!」と声をかけています。 可愛く言おうとすると、それまでの勢いがそがれてしまうのか、お互いにちょっとクールダウン。 表情も言葉もちょっと優しくなります。
そして、可愛く文句を言う様子に、もう一方が吹き出してしまったりして、お互いが笑顔になってしまうことも。こうして、兄弟げんかがいつの間か終わってしまいます。
実はこの「可愛く言って」、わが家では兄弟げんか以外にも効果を発揮しておりまして…。 最近では、息子たちを叱る時や、夫婦げんかになりそうな時、息子たちの方が私たちに
「可愛く言って?」と言ってきます。
「可愛く…?」と一瞬踏みとどまって考えると、感情的になってしまっていた気持ちが静まって、怒っていたことがばかばかしくなってしまうこともあります。それに、大の大人が照れながら「これは止めてね?」なんて可愛らしく言っている様子は、息子たちにはとても面白いらしく…。
その笑い声に場の緊張感がかき消されてしまいます。 「可愛く言って?」、わが家ではけんかなどの嫌なムードを変える、魔法の言葉になっています。
(ファンファン福岡一般ライター)