未満児が保育園に入園する時、いただく言葉は「おめでとう」だけではありません。周りからのさまざまな声に悩むこともありますが… 私は、保育園に入園できて良かったと思っています。
保活は激戦!
出産後、取得できる育児休業は通常1年。子どもの1歳の誕生日前日まで取得することができます。ただ、保育園が不足している地域では0歳児のうちに定員が埋まってしまうため、1歳になってから入園するのが難しいケースも多いのです。
私の住む地域は、日本有数の保活激戦地。両親ともフルタイム勤務は当たり前で、それで初めてスタートラインに立つことができます。私は8月に出産したので、翌年4月の入園時、息子はまだ7カ月。多少の葛藤はありつつも、出産前から「保育園に入園できずに退職、という選択肢はない!」と強く考えていた私は、10月の募集開始直後、保育園へ申し込みました。
結果は、見事合格! 家族に報告した時、同じく働くママである妹は
「おめでとう! 良かったね」と言ってくれましたが、母と祖母は少し曇った表情。
母には
「やっぱり保育園に入れるんだね。まあ仕事もあるし、仕方ないか」と言われ、
「いや、泣く泣く入園させるわけではないんだけど…」とモヤモヤ。
祖母にいたっては
「まだ赤ちゃんじゃない、かわいそうに」と、超剛速球かつストレートなお言葉! 90歳を過ぎた祖母に対して
「ちょっと! そんな言い方ないでしょ!」と食ってかかるつもりはありませんが、どんよりとした気持ちになったことは事実。
みんな悪意がないだけにこちらも怒れず、ストレスがたまります。昼間子どもと離れることになるのは少し寂しいけど、仕事もしたいし、そもそも私が一日中家にいるのは性に合わないタイプだし…。同じ境遇のママ友さん同士で愚痴っても、なかなか心は晴れません。
これで良かったのかな、と思いあぐねながら迎えた入園。しかし私の悩みは数カ月で吹き飛びました。
息子の成長とは
1歳手前はハイハイからつかまり立ちへ、つかまり立ちからあんよへと、いろいろなことができるようになる時期。また、離乳食を終えて幼児食へと移行していく頃でもあります。
保育園にお迎えに行くと、いろいろな先生が毎回ニコニコと駆け寄って来てくれます。
「給食、初めて完食しましたよ!」
「息子くん、初めてつかまり立ちから手を離しました!」
「今日は11歩も歩けたんです!」
自分の子どものことのように、うれしそうに報告してくれる先生。私も
「え、すごい!」
「わあ、家でもやらせてみます!」と毎回テンションが上がります。
仕事が終わってお迎えに行き、先生から今日の出来事を聞くのが毎日の楽しみになりました。
その後も子ども1人でのお着替えや、スプーンを使った食事など、私が「まだ無理だろうな」と思ってやらせていなかったことに、保育園はどんどんチャレンジさせてくれます。
夫の帰りが遅く、親も遠方に住んでおり、平日は完全ワンオペの私。日々、子どもの成長を大勢の人と分かち合って喜べるのは、なかなかできることではありません。
悩んだこともありましたが、私は「息子を保育園に入園させて良かったな」と心から思っています!
「子どもを保育園に任せる」のではなく、「たくさんの大人で協力して子どもを育てる」と見方を変えた結果、気持ちが軽くなりました。
(ファンファン福岡一般ライター)