息子が小学校に入学して3週間たった頃、授業参観のお知らせがありました。プリントには日時、授業内容の記載が。初めての授業参観で、服装は? 持ち物は? などと気になりギリギリまで準備をした私でしたが、その気合いは空回りに終わるのでした。
小学校はじめての授業参観
息子が小学校に入学して3週間ほどたった頃、授業参観のお知らせを持ち帰ってきました。
ようやく毎日学校へ行くことに慣れてきた息子は
「ママが学校に来る!」と大はしゃぎ。
私も「息子はどんな風に先生の話を聞いているのだろう?」「そわそわしてないかな」など授業中の様子を知ることができるのが楽しみでした。
気になる授業参観の装い
授業参観の日が近づくにつれて、楽しみとともに「どんな服装でいけばいいんだろう?」と不安な気持ちも芽生えてきました。
保育園の時は、園庭で一緒に遊ぶようなスタイルだったため、スニーカーに普段着という指定がありました。
しかし今回からは、教室での授業参観。少しフォーマルな方がいいかもしれない、でもきっちりしすぎてもよくないかも… など考え出すと止まりません。
そのうち、教室に入るときはスリッパに履きかえる? 薄い羽織るものが必要かも? など次々に細かい部分が気になり始めます。インターネットで授業参観用の服装を検索したり、家事の合間をぬって買い物に行ったりしていました。
最終的に、服装は近くのショッピングモールで購入した白いブラウスにベージュのタックパンツに落ち着きました。カバンの中には、室内履きのスリッパと黒のカーディガンを準備。なんとか納得できる格好をそろえることができ、一安心です。今思うと、かなり気合いが入っていたのだと思います。
まさかの事態に赤面!
そして迎えた授業参観の当日。
ドキドキしながら学校に向かうと、多くの保護者が集まっていました。フォーマルな服装の人も見かけましたが、ほとんどが普段着で「あれ? 服装はそんなに気にしなくてよかったかも?」とまず拍子抜けしたのを覚えています。
息子のいる教室に行くと、廊下にはたくさんの人だかり。聞くと、授業参観は子どもの邪魔をしないようにという理由で、廊下から授業を見るスタイルだったのです!
教室に入ることもないと分かり「それなら、こんなに服装を気にする必要なかったかも…」とだんだん恥ずかしい気持ちになりました。もちろん靴を履き替えることはなく、上着を羽織ることもなく、50分の授業はあっという間に終了。
息子は、はりきって手を挙げたり、発表したりとイキイキしていました。終始和やかな雰囲気で参観は終わり、楽しんでいる様子にほっと一安心。
参観中はどの保護者も、自分の子が活躍している様子を見ようと授業に集中しており、他の保護者の姿には目もくれません。私の心配と準備は、ほとんど無駄に終わったと切なさ半分、情けなさ半分。「もっと純粋に授業参観を楽しみにしていればよかったなぁ」とスリッパや服の入ったカバンを抱え、家路を急いだのでした。
数時間後に帰宅した息子。
「手挙げて答えられたよ!」と自慢げに話してくれました。その誇らしげな様子に、次回は自分のことを気にするのではなく息子のがんばっている姿に集中しようと心の底から思ったのでした。
授業参観は“子どものための”時間
授業参観は、子どもの学校での様子を見ることができる貴重な機会。どの保護者も、自分の子どもを見るために足を運んでいます。
私は「周囲に変な目で見られないだろうか」と自分の身なりを気にしましたが、保護者の様子を見る人はほぼいないと後になって気付きました。
無意識に気合いが入りすぎ、空回りしてしまっていたなと反省。そして「こんなに気にしなくてもよかった」と肩の力が抜けたような感覚にもなりました。
一度参加したことで、次からは準備がスムーズになりました。気合を入れ過ぎず、息子の成長を見るチャンスとして授業参観を楽しむことができています。
(ファンファン福岡公式ライター / Shiho)