小学校4年生のころ、息子が「サンタさんって本当にいるの?」と言い出しました。そして「クリスマスイブは寝ないからね!」と宣言したのです。 そしてユニークな方法を考え出してきたのです。
息子の作戦とは?
息子が小学校4年生のときの話です。12月に入ったので
「クリスマスプレゼントはサンタさんに何をお願いするの?」と息子に聞いてみました。すると、
「サンタさんって本当にいるの? 本当はいないんでしょ?」と息子が言い出しました。
「そんなことないよ。サンタさんはちゃんといるよ! クリスマスプレゼントも持ってきてくれるよ」と私が答えると、
「ウソだ!じゃあ証拠を見せてよ」などと言い出す始末…。
あまりにしつこいので、私は思わず
「サンタさんのこと信じてないの? 信じてもらえないことが悲しくて、サンタさん来なくなっちゃうかもしれないよ?」と言ってしまいました。
「いや、信じてないわけじゃないんだけど、いつも僕が寝ている間に来ちゃうからさ…」と不満げな様子の息子。けれどもプレゼントが届かないと困ると思ったのか、その日は素直に引き下がりました。
そしてクリスマスイブの日の朝。起きてきた息子が開口一番、
「ママ、ビデオカメラあるよね? 夜までに用意しといて!」と言ってきました。私は意味が分からず、どうしてビデオカメラが必要なのかを息子に問いただしました。すると息子はこう答えたのです。
結果は…??
「本当にサンタさんがうちに来るかどうか確かめようと思って。だから僕は寝ないで、サンタさんを待つよ。でもさ、寝ないけど、もしかしたら寝ちゃうかもしれないでしょ。ビデオで録画しておけば、寝ちゃったとしてもサンタさんを確認できるからね!」
まだ諦めていなかったのか! と驚くと同時に、どうしたものかと考え込む私。 とはいえ、息子は頑固なので、ビデオカメラを出さないと納得しないと分かっています。仕方なく、息子の下校までにビデオカメラを用意。私もここまで来たら覚悟を決めて、息子の好きなようにさせてみることにしました。
息子は夕食のチキンを食べながらもどことなく落ち着かない様子。ケーキを食べたとたんに、ビデオカメラの確認を始めました。動作確認を済ませると、今度はどこに設置するかを真剣に考えています。ああでもない、こうでもないと一生懸命な姿は微笑ましく感じられました。
そしてお風呂に入って、パジャマに着替え、サンタさんを待つための準備は万端です。しばらくは、なんとか起きようと頑張っていましたが、気がついた頃にはビデオカメラの録画ボタンも押さずにソファで寝落ちしていました。
翌朝、起きてくるなり「サンタさんは来た?」と聞いてくる息子。
「来たみたいだよ。ママも寝ちゃって気づかなかったけど。ほら、ツリーの下にプレゼントがあるでしょ」と私は答えました。
「あー、僕どうして寝ちゃったんだろう。ビデオのスイッチも押せなかったし…」 とかなり悔しがっていました。けれどもサンタさんからのプレゼントは、とてもうれしそうでした。
(ファンファンファン福岡一般ライター)