卒園式は、保育園や幼稚園の総仕上げともいえる行事。卒園式でわが子の成長した姿を目に焼き付けておきたいと願う人も多いのではないでしょうか。でも、もし不測の事態で卒園式への出席が難しくなってしまったら? 長男の卒園式で起こったわが家の体験談を紹介します。
楽しみにしていた卒園式、次男の病気で欠席確定?
卒園式の催しで、思わず涙腺が緩んでしまったという人も多いのではないでしょうか。長男が通っていた保育園の卒園式では、毎年、子どもが両親にあてたメッセージを読むという催しがあります。もうすぐ卒園する長男は
「お父さんとお母さん、2人にメッセージを書いたよ!」と、とても張り切っていました。
ところが、卒園式の2日前のこと。次男が高熱を出して呼吸器の症状が悪くなったため、急きょ入院することになりました。医師からは、
「今日から1週間の入院が必要。その間は24時間、お父さんかお母さんのどちらかが付き添ってください」と告げられました。
夫婦で話し合い、病院には私が泊まり込みで付き添うことに。この状況では、夫婦そろっての卒園式出席は絶望的…。 それを悟った長男は
「お父さんとお母さん、2人に卒園式に来てほしかったのに」と病院で大泣き。
できることなら、卒園式の間だけでも病院を抜け出して、卒園式に出席したい! けれど、病院から自宅までは高速を使っても1時間以上かかります。何より次男はまだ熱も高く、呼吸器の症状も悪いまま。次男を、一人にするわけにはいきませんでした。
ちょっとした会話のつもりが、担当看護師さんのおかげで急展開
困り果てていたところ、たまたまその日の担当看護師さんが、顔見知りの方でした。その看護師さんに、ちょっと話しを聞いてほしいという思いで、卒園式のことを打ち明けたのです。
するとその看護師さんは、病棟の看護師長さんに事情を話してくれて
「せっかくの卒園式だから、夫婦で出席してください」と協力してくれることに! 外出ができるのは、3時間。次男のことは、看護師さんや病棟保育士さんが交代で、3時間付きっきりで看病してくれることになりました。本当にありがたかったです!
そして当日。私は看病の徹夜明けでボロボロな状態ではありましたが、何とか長男の卒園式に駆け付けることができました。
長男は、夫と私の姿を見つけて大喜び! 私たちへのメッセージを、つたないながらも一生懸命読み上げてくれ、親子にとって大事な卒園式の思い出を残すことができました。
一方、入院中の次男はというと、私が卒園式に出席している間、しばらく寂しがって泣いていたそうですが、私が病院に戻った時には熱も少し落ち着き、看護師さんたちに遊んでもらってご機嫌。私もようやく肩の荷が下りた気がしました。
本来だったら、卒園式に行くのは諦めざるをえなかったでしょう。万全の態勢で送り出してくれたスタッフの方々には、今も感謝でいっぱいです。
(ファンファン福岡公式ライター/minimixさん)