私の義母は世間体や昔からの考え方が大事な人です。そんな義母は、世間体を守るために私が専業主婦であると色々なところで嘘をついています。悪びれる様子もなく、私が仕事をしていないと堂々と嘘をつく義母に、ドン引きした体験談です。
子育てしながらフリーランスで仕事
私は普段、在宅でお仕事をしています。下の子どもがまだ小さいので、日中は子どもの世話をしつつ、空いた時間を見つけて仕事をする日々です。フリーランスですがそれなりの収入にはなっていて、私自身は自信を持って「仕事をしています」と言えるくらいには頑張っています。
今は昔と違って、共働き家庭は珍しくありません。私のママ友も、働いている人がほとんどで、専業主婦の方が少ないくらいです。
しかし義母にとっては、共働きは「隠したいこと」。義母は親戚や近所の人たちには、「嫁は専業主婦」と話しているのです。
しかし私自身が近所の人や親戚と私の職業について話すことがなく、「いえいえ、私働いていますよ」と弁解する場がありません。また、自分から「私働いてるんですよ」と言って、義母の発言とわざわざぶつかることを避けたかった気持ちも正直あります。
嫁の仕事を隠したがる義母
一度だけ、実際にその現場を目の当たりにしたことがありました。
義実家の庭で子どもと遊んでいたとき、近所のおじさんに話しかけられました。最初は
「お子さん何歳?」
「お嫁さんは地元の人?」などと何気ない会話をしていたのですが、おじさんが
「お嫁さんはどこかにお勤め?」と聞いてきたのです。
そのとき、少し遠くにいた義母がすかさず
「あっ! うちの嫁は専業主婦なんですよ」とわざわざこちらに移動してきて口をはさみました。そのまま
「旦那の給料でつつましくね。子育てに専念できる贅沢な環境ですよね~」と話を奪っていきました。
驚いてその場は何も言えず、おじさんが帰ってから義母に
「あの、私いちおう家で働いてますよ…?」と言ってみました。「もしかしたら、フリーランスや在宅ワークというものが良く分かっていないのかな?」とも思ったので、伝える意味も込めて言ってみました。
驚きの価値観
義母は当たり前の顔をして
「うん、わかってるよ!」と答えました。続けて
「共働きっていうのはね、『旦那の給料じゃ足りません』って言ってるってことなの。人様に胸を張って言うようなことじゃないのよ!」と怒ったような顔で言いました。
「今は共働きの人も多いですよ…」とやんわり反論するも、
「まー、今の考えがすべて正しいわけじゃないしねぇ」と納得していない様子。
「でも嘘をつくのは…」と言っても
「家で働いてるなら、ばれるものじゃないから!」と言う始末でした。
かくいう義母もずっと専業主婦です。
義父が外で働き、義母が家の中のことを全てするという家庭。夫いわく、田舎ということもあり、周りも専業主婦が多かったそうです。たしかに、義母はよく
「妻は家にいて家事と子育てをちゃんとするのが一番なのよ」と、誇らしげに話していました。
私の仕事を「恥ずかしい」「隠すべきこと」と言うような義母の態度には、正直いら立ちを覚えました。夫に
「私の仕事を隠すことみたいに言われるのは嫌だよ。あなたから何か言ってよ」と相談してみても
「母さんの考えは変わらないよ」と最初からあきらめている態度。夫も義母も私が何かを言って変わるようには思えず、大きなため息が出ました。
納得はいっていませんが、その土地には土地なりの正しさがあるのかもしれません。私が積極的に義母のために嘘をつくつもりはありませんが、義母との余計な衝突を避けたいというのも本音です。義母が大切にしたい世間体にある程度の譲歩をしつつ、私は私で自分の仕事に自信を持っていこうと思っています。
(ファンファン福岡公式ライター/K)