イマドキ小学生の友達付き合いはどんな感じ?親の関わり方やトラブル回避法

小学生になると、子ども達の世界がグッと広がり友達関係にも変化が表れます。親の知らない友達と遊ぶ約束をしたり、おもいがけないトラブルが発生する場合もあるでしょう。親は子ども達の成長を見守りながら、友達付き合いに対してどのように関わっていったらよいのでしょうか。

今回は、そんな小学生の友達付き合いについて学年ごとの特徴やトラブル回避法など保育士ママライターがまとめてみました。イマドキの小学生ならではの悩みなどライターの周りで実際にあった出来事などを踏まえてお伝えします。

目次

【学年別】友達との付き合い方

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小学生の友達付き合いの仕方や悩みは子ども達の成長と共に変化。多くの経験を通して、子ども自身が人間関係を構築する力や社会性も身に着けていきます。低学年・中学年・高学年と学年ごとに代表的な子どもの友達付き合いの仕方についてみていきましょう。

低学年(1,2年生)

入学したばかりの1年生の間は、まだ同じ幼稚園・保育園だったお友達との交流が多いです。クラスの中では席が隣や前後といった近くにいる子とお話をする中で少しずつ仲良くなっていきます。

2年生くらいになると近所の子やよく公園で合う子など子ども達の行動範囲から知り合いや友達が増えてくることも。特に低学年の間は個々の性格によって交友関係の広さが変わります。積極的に「お友達になろう!」と話しかけられるタイプの子はあっという間にお友達がたくさんできるでしょう。

放課後は、まだ保護者が付き添って公園へ行ったり親を介して友達との約束を確認するなど親が友達作りのサポートをする場合も多いですね。

中学年(3,4年生)

小学3年生の中学年頃は、クラスメイトの中から特に気の合う子・好きな遊びが一緒の子を見つけて少人数のグループを形成して遊ぶように。ギャングエイジとも呼ばれる年齢になり、友達との結びつきがとよくなる一方、ケンカやトラブルも増えていきます。

放課後には子ども達だけで約束し、公園や児童館などで待ち合わせするように。友達の家へ遊びに行くなども増えていきますが、まだ約束がうまくできなくて行き違いになったりもあるでしょう。

高学年(5,6年生)

高学年になると、男子グループ・女子グループと別れて遊ぶようになったり、より友達との付き合いが深まります。最近は、高学年になるとスマホを持ち始める子も多く、友達との連絡手段としてLINEなどのツールを活用している場合も。スマホを使うようになるとその分親の見えないところでのトラブルも増えていきます。

また、中学受験組とそうでない子達や習いごとをしている子など生活スタイルや放課後の過ごし方によってもお友達関係が変わってくるように。同じような環境の子と仲良くなりクラスを超えてグループを形成することもあるでしょう。

中には、お友達から彼氏彼女へと発展しお付き合いをしている小学生もいますね。

【学年別】友達付き合いのトラブル例

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子どもの成長と共に人間関係がより濃く、友達との世界を大事にするようになる小学生。お友達との関わりの中で時には喧嘩をしたりささいな行き違いなどもでてきますが、時には重大なトラブルへと発展してしまう場合も。学年ごとのトラブル例を念頭に入れておくことで、問題を事前に防いだり迅速に対応できるようにもなります。

低学年

低学年のうちはまだ親の知っている子との関わりが多い為、トラブルもちょっとした喧嘩などささいなものが多いです。しかし、小学校では今までのお友達だけでなくいろいろな子との関わりがでてきます。いじわるされちゃった、乱暴な子に困っているなど学校内での悩みが出てくることもあります。

また、放課後遊ぶ約束がうまくできておらず、ダブルブッキングしたり予定があるのに約束してきてしまったなんてことも。

中学年

子ども達だけで遊ぶようになる中学年は、家庭環境や家ごとのルールが異なりトラブルになる場合も多いです。例えば、外で遊ぶ時にゲームを持ち歩いている子やカードを持ってくる子との物の貸し借りなどでもめることも。また、中にはお菓子を買ってあげたり、お金を貸し借りしてしまう危険もあります。

友達同士のつながりが大事になってくるこの頃は、仲間外れや陰口などが原因でケンカになったり学校へ行きたくないなどの悩みにつながる恐れも。女の子は特に交換ノートやお手紙のやり取りなどで仲良しグループ間での揉め事がふえていきます。

高学年

思春期を迎える高学年になると、交友関係を親に話さなくなり誰と仲が良いのかなど親が把握しにくく、気づいた時には大事のトラブルに発展している可能性もあります。

仲間内の喧嘩やクラス内での揉め事を話し合いで子ども達だけで解決できるようにもなりますが、SNSを使用した犯罪やいじめに発展する危険があることも忘れずに。

元保育士ママ

実際に高学年になると子どものクラスごとにグループLINEなどがあり、その中でトラブルが発生し学校でも問題になったこともあります。

友達関係で親が気をつけたいこと~トラブル回避法~

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子ども達の友達付き合いについて、健全に過ごせるようにサポートするには親はどんなことに気を付けて関わっていけたらよいでしょうか。口を出しすぎるのも、放任するのもどちらもやりすぎは子どものためになりませんね。日々子どもの様子に気に掛けながら、ポイントを押さえて上手にかかわっていきましょう。

家庭のルールを子どもと決める

各家庭によって価値観や教育方針は異なります。友達のお家との方針が違うなどでトラブルにならないよう、わが家のルールを今一度子どもと確認しておきましょう。

門限は何時なのか、外へ遊びに行くときの約束事、お友達のお家へ行くときのマナーなど安全に相手も自分も楽しく過ごせるようにするにはどうしたらよいかを一緒に考えてください。

そしてそれは各家庭によって違うものだということも子どもに伝えましょう。

モノやお金のやり取りは禁止

小学生の友達付き合いにおいてトラブルが多い物の貸し借りやお金のやり取りは禁止しましょう。ちょっとしたものでも許してしまうと、少しずつエスカレートしたり、陰でこっそりとやりとりしてしまうことも。

何かお礼を渡したい時などは、親から親へと渡すようにするとよいでしょう。

保護者同士連絡をとりあえるように

お友達のお家へお邪魔したり、家へ招く際には保護者同士連絡が取り合えるようにしておきます。緊急時に連絡がつかないなどの心配がないよう、事前に確認しておきましょう。

また、保護者同士が顔見知りになっておくことでちょっとした喧嘩やトラブルの際にも情報を共有することができ、一方的な思い込みや勘違いが生まれにくくなります。

元保育士ママ

わが家は、家に友達を呼ぶ際に私が連絡先を知っている子のみOKとしています。それ以外の場合は、公園や外で遊ぶように約束しています。

スマホやキッズケータイの使い方は定期的に見直す

スマートフォンやタブレットを使用しているなら、使い方のルールを共有し定期的に子どもにルールを確認させる必要があります。

使用時間や、親が内容をチェックするのかしないのかなど各家庭で決めておきましょう。知らない人と連絡を取り合わないようにするだけでなく、普段からどんな友達とLINEのやりとりなどをしているのかも情報を得ておくとよいでしょう。

ここで気を付けたいのは、束縛や過干渉にならないようにすること。事情聴取のような聞き方では子どもも話したくありません。LINEなどのツールは楽しく正しく使えればよいのですから、普段の親子の会話の中からさりげなく話を引き出したり、興味を持って聞いてあげると話してくれるようにもなります。

子どもの友達と親もコミュニケーションを図る

子どもの仲がよい友達はどんな子なのか気になりますよね。お家へ来た時や外で遊ぶ時など友達とも親自身が積極的に話しかけたりコミュニケーションを図ってみてください。相手を知ることで、お友達の良さや子どもとどんなところで気が合うのかなどがより分かるようになります。

そして、いけないことをした時などはわが子だけでなくきちんと相手の子にも伝えてあげられるような関係性が構築できると理想です。

過干渉にならず時には見守ろう

子どものことが心配なあまり、ついつい厳しく監視したり過干渉になってしまうという親もいるのではないでしょうか。子ども達は友達付き合いをとおして家庭では学べないことを体験しながら成長しています。

心身の危険が迫る時や、誰かを傷つけてしまった時などは即座に親が対応する必要がありますが、ちょっとしたけんかやトラブルはいったん引いて子ども達だけで解決できるのか様子を見守ってあげることも大切です。

また、子ども自身の尊厳を守ってあげることも大切です。特に高学年になったら子ども自身のプライバシーも守りつつ、必要な情報は共有できるよう信頼関係を築いていくことを目指したいですね。

子どもの交友関係における親の悩みとは?

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小学生の子を持つ親は子どもの友達付き合いについて、親自身が悩んでしまうということもあるようです。どんなことに心配・不安を抱えているのでしょうか。

仲の良い友達がいない

いつも放課後家にいてばかりで、友達と遊ぶ様子が見られない。休み時間はいつも教室で一人でいるようだ。などど聞くと友達がいないのでは?と心配になるかもしれません。

親としては沢山お友達がいてくれる方が安心という人もいると思いますが、一人遊びが好きな子やゆっくりと自分の時間を大切にしたいという気持ちを尊重してあげることも大切です。

友達と遊びたいのにうまく誘えないなどで子ども自身が悩んでいる場合は、誘い方をアドバイスしたり一緒に公園へ行ってみるなど働きかけをしてあげるとよいですが、子どもがそれを望んでいない場合はおしつけずゆっくりと好きなことをさせてあげてはいかがでしょうか。

あまり品行のよくない子と仲が良い

最近ちょっぴり問題のある子達と仲が良くなっているのでは?という悩みを抱えている親もいるでしょう。小学校によってはやはりやんちゃな子達のグループがあったり、問題児と言われるようなグループでつるむ子もいるでしょう。

わが子が影響されないか心配という場合は、どんな時も親がブレずに毅然とした態度でいることが大切です。いけないことはいけない。誰かを平気で傷つけたり迷惑な行為をする子とは遊ばないでほしいという親心を伝えてもOKです。ただ、子どもにとって大事な友達の悪い面だけを見て判断するのではなく、なぜその友達と仲が良いのか、友達の良い所などにも目を向けてあげることも忘れずに。

心配な場合は、学校やママ友などに相談して第三者からも子どもの様子を聞いてみるなどもよいでしょう。

彼氏・彼女がいるのかも?!

イマドキの小学生は親の頃と比べて遊び方や交友関係も変わってきています。小学生でも彼氏や彼女がいることだって多いです。

自分たちの頃にはなかったような付き合い方をしているのを見るとドキッとしたり心配になりますよね。時代の流れを理解しつつ「まだ早い!」なんて決めつけずに温かい目で見守ってあげたり、時には相談相手にとして話を聞いてあげるくらいの気持ちでいると楽でしょう。

体と心の成長が早い場合は、子ども達を守るためにも各家庭で性教育をするなども大事です。ませている小学生だって大人からしたらまだまだ未熟。正しい知識と好きな子を思いやる気持ちの大切さを是非伝えてあげてください。

子どもの変化を見逃さない

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小学生の友達付き合いがうまくいくように、親は子どものSOSを見逃さないことが重要です。ささいなしぐさや態度でもちょっと普段と違うかな?と思うことがあれば気にかけてみてあげましょう。

学校のこと、友達のこと子ども自身が何か親に話したいと思っている時には、忙しい中でも手をとめてゆっくりと聞いてあげてくださいね。子どもが親に話をしてくれた時は、アドバイスよりも「そうなんだね。それは嫌だったよね。」「ママだって同じ立場だったら悩むよ」などと子どもに寄り添って共感してあげることが大切です。

“一番の味方が近くにいるよ”と日々伝えて子ども自身が自分の力で未来を切り開いていけるよう友達付き合いも見守ってあげたいですね。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

6歳と11歳の娘の育児真っ最中のママライターです。結婚前は保育士として私立保育園で約3年間勤務経験あり。保育士目線と母親目線で子育ての悩みに寄り添えるような記事を書いていきたいと思っています!

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