義父は昔ながらの「長男=跡継ぎ」という考え方の人で、何かにつけて長男を優遇します。義父の息子だけならまだしも、孫にまで長男優先の扱いで差を付けるので閉口していたのですが、思わぬ人物の登場によって、わが次男が救われた体験談です。
「お兄ちゃんだけズルイ」と言う次男が何だかかわいそう
夫は男ばかりの3人兄弟の次男。
義父は「長男(義兄)が一番大事だ」と、親戚の集まりでも人目もはばからず公言します。夫はあまり気にしていないようですが、私は義父の義兄に対する優遇っぷりを見ていると、どうもモヤモヤしてしまいます。
なぜなら、義兄は妻の実家を優先し、ほとんど義父の家には顔を見せません。義父の家の近くに住んでいる私たちに、法事や盆正月の準備も任せきり。
それなのに義父は、義兄にだけこっそり家電の購入費用を渡すなど、何かにつけて優遇します。「何だか夫がやらされ損みたいで、嫌だな」と思ってしまいます。
さらに困ったことに、義父はわが家の息子たちにも「長男優先ルール」を適用してくるのです。わが家の長男だけを映画に連れて行ったり、高価なおもちゃを買ってきたり。
「お兄ちゃんだけズルイ」という次男に対して、
「後で貸してもらいなさい」という義父。確かに、おもちゃは次男にも回ってくるかもしれませんが、
「僕だけ買ってもらえなかった…」という次男の寂しい気持ちはどうすればいいのでしょう。
いつもおじいちゃんを独り占めしている長男をうらやましそうな目で見ている次男が、何だかかわいそうでした。
ある人物のおかげで、親戚の集まりが楽しみに!
でも、そんな次男の気持ちをくみとり、寄り添ってくれる人物がいました。
それは、夫の弟である義弟です。
「自分は三男だから、一番期待をかけられず育った」という義弟は、義父がわが家の長男にばかり構っているのに気付くと、さっと次男のところへ来て一緒に遊んでくれました。
義弟は独身で子ども好き。
「おいっ子と遊ぶのが楽しみなんだよね!」と次男を抱え上げて、そのまま公園に連れて行ってくれたり、部屋の隅で一緒にブロック遊びを始めたりと、次男が飽きるまで付き合ってくれます。
今まで「お兄ちゃんばっかり…」と寂しい思いをしていたであろう次男。義弟が遊んでくれるようになってからは、私が親戚の集まりがあることを伝えると、
「やった~、またおじちゃんと遊べる!」と大喜びするようになりました。
次男と義弟が楽しそうに遊んでいる姿を見て、今度は長男の方が次男のことをうらやましく思うようになったようです。長男は
「僕も入れてよ!」と、毎回遊びに参加しています。
そんな様子を見ているはずの義父ですが、まだまだ長男至上主義は変わりそうもありません。せめて孫たちには格差を作らず、平等に接してほしいと思うのですが。
(ファンファン福岡公式ライター/minimix)