子ども会の保護者代表を務めることになり、町内会役員が月に一度集まる定例会にも出席することになりました。そこから始まった役員のおじ様達とのジェネレーションギャップに悩まされる日々。
仕事と3人の子育てに追われつつ、子ども会の会長を務めたときのエピソードを紹介します。
おじ様達の話の長さにイライラ
町内会の定例会が始まる時間は母親が一番忙しい平日19時頃が中心。わが家は母子家庭なので、家では小学生の子どもたちだけが留守番しています。会議の場所は歩いて5分程度の近さでしたが、家の様子が気になってイライラする状態が続きました。
雑談や脱線も多く、長いと3時間以上かかることも。最初はジッと我慢していたものの、ある時
「子どもだけで留守番させているので、できるだけ早めに帰りたいんですけど」と言うと、
「ご主人は帰っとらんと?」
「おじいちゃんとかおばあちゃんに預けて来れんの?」と、ざわつき始めたおじ様達。
「夫もいないし親もいません」と返すと、
「困ったねぇ」
「子ども会はほかにやれる人おらんかったんかな」などとささやきあっている声も聞こえてきました。
「子どもがいれば親はみんなこの時間は忙しいのよ!」と思いつつ、とにかく早く帰りたくて
「今は共働きのご家庭も珍しくないので、もう少しご配慮頂けると助かります」と投げかけました。
しかしそんなひとことで簡単に変わるはずもなく、その後の定例会も結局のらりくらり。本気で変えようと思ったら時間と根気と仲間が必要であることを思い知らされました。
簡単には変わらない
昔は全員入るのがごく自然な流れだった子ども会。しかし共働き家庭が増えてくると「休日は家族でゆっくり過ごしたい」「役員をやるのは面倒」という理由で子ども会への入会率は激減しました。
会員が減ったことで一番困ったのが資源回収です。子どもと大人を合わせて10人程度という人数で町内をくまなく回収するのはかなりの重労働。回収物を載せる軽トラの手配すら困難なこともありました。
このままでは資源回収自体の継続が難しくなると判断。町内会のおじ様達に、回収物を一時的に集める場所をいくつか設定し、各家庭に持って来てもらうようにできないかと相談しました。
しかし返ってきた言葉は
「町内は年寄りも多いから自分では持って行かれんからね」のひとこと。
「事前にアンケートを取って、そういうご家庭には回収に伺うようにします」と言うと、
「今まで続けてこられたんやけん、何とかするのがあなたたちの仕事やろうもん」と冷たい態度。
「子ども会自体の入会者も減っていて、今本当に大変なんです!」と訴えると、
「それはあなたたちの責任やろう」と取り付く島もありません。一緒に解決策を考えようという姿勢は皆無で、まさにジェネレーションギャップという超えられない壁の高さを痛感しました。
見つけた一文
結局理解し合えないまま、子どもが小学校を卒業したことで私も子ども会の保護者代表を引退。多忙とストレスの日々から開放されるという喜びと、消化不良のまま終わってしまったような悔いも残りました。
しかし、その翌年度のこと。毎月配布される「町内会たより」の隅の方に、「子ども会に入ろう! 子どもは地域の宝」という一文を発見。今まで見たことがなかったその一文を見つめながら、無駄な日々ではなかったという思いと嬉しさが込み上げてきました。
「こうやって少しずつでもいいから良い方向へと変わってくれればいいなぁ」と切に願うこの頃です。
(ファンファン福岡公式ライター/Natsuki)