カフェの飲み物は美味しいですが、子どもにとってそれが当たり前になったら家計に大打撃。そう思って制限している家庭は多いのではないでしょうか。わが家も息子に言い訳して控えていましたが…。言い訳が恥ずかしい結果になった出来事をお話しします。
カフェを控えるための作戦
ショッピングモールに行くと列ができている大手カフェチェーン。期間限定のフラッペが人気です。
私も独身の頃は買っていましたが、家計を締める立場になってからはご無沙汰。幼稚園年中の息子も飲んだことがありませんが、行列が気になったようです。
「あのお店なあに?」と聞かれました。
生クリームやシロップたっぷりのドリンクは子どもにとって魅力的。もしも息子がハマったら、家計が恐ろしいことになります。
と言うのも息子は、一度好きになった食べ物を飽きるまで無限に食べたがるタイプ。駄々をこねるので収めるのも一苦労です。韓国のりブームや納豆ブームはまだマシだったけれど、いくらブームのときは食費が跳ね上がりました。
「いくらは頑張ったときのご褒美にしよう!」で解決しましたが、もうコリゴリ。
「あのドリンクはまだ教えないほうがいいよね…」と、夫とも相談し大きくなるまでは与えないことにしました。
4歳の息子に経済的な事情を話すのも気が引けたため、
「あれは栄養たっぷりだから飲みすぎると太っちゃうんだよ」と教えます。
息子は
「じゃあ嫌だね」と納得してくれたので、一安心。それがまさか、幼稚園の遠足で恥ずかしい体験をするとは思いませんでした。
大声で「太る飲み物!」と叫ぶ息子
幼稚園の行事に、親子一緒のバス遠足があります。高速道路を使って隣県の動物園へ向かうため、サービスエリアで休憩をとりました。
サービスエリアには大手カフェチェーンがあり、飲み物をテイクアウトする親御さんもちらほら。
息子が仲良しのA君とママも、コーヒーフラッペを手にバスへ戻ってきました。A君は
「ちょうだい」と言ってママのフラッペに口をつけます。
それを見た息子が焦ったように叫びました。
「太る飲み物だから飲んじゃダメなんだよ!」
A君とA君ママは、ぽかん。バスの中には同じドリンクを持った親御さんたちもいるわけで、視線が刺さります…。
私はアワアワしながら
「今は飲んでもいいんだよ!」と言い訳しましたが、息子は
「ええ? なんで?」と不満顔。
A君ママには
「嗜好品にハマりやすい息子に与えないよう言い訳してるんだ」と伝えました。A君ママは
「そっか~」と表面上は納得してくれましたが、気まずい雰囲気のままバスは進みます。
息子もA君も動物園に到着する頃にはフラッペの件を忘れていて、A君ママも気にしていない様子でしたが…。私は恥ずかしさと申し訳なさで、遠足を楽しめませんでした。
家庭内の発言で気を付けること
子どもは良い意味でも悪い意味でも素直です。親の発言や失言はそのまま外へ漏れてしまうんだなあと痛感しました。
遠足の後、息子に
「たまに飲むくらいなら太らないから大丈夫だよ」と、伝えました。バス内の出来事など本人はすっかり忘れているようで
「ふーん」と素っ気ない様子でしたが…。
息子にフラッペを解禁したのはその2年後です。予想通り
「美味しすぎる!」と好反応だったのですが、分別がつくようになったため、狂ったように求め続けることはありませんでした。
フラッペを与える時期は思惑通りだったのですが、言い訳は大失敗。家庭での発言は全て外へ伝わる前提で、マイルドな言い回しを考えなくちゃ、と実感しました。
(ファンファン福岡公式ライター/芦谷)