夫は残業の多い仕事で帰りは遅く、平日は育児にノータッチ。夫も大変だと思い、普段は文句もなく過ごしていましたが…。ある時、夫のあまりにも子どもに対して他人事な発言に、溜まっていた不満が大爆発!
息子に甘い夫 ちゃんと考えている?
息子が2~3歳の頃、イヤイヤ期で
「あれがしたい!」
「これがいやだ!」と要求が多く、私は息子を追いかけまわしてヘトヘトな毎日を送っていました。
平日、夫はほぼ息子と会えないため、休日は息子の良い遊び相手に。私がイライラして怒りがちなのに対し、夫は息子に甘くて優しいため、息子はパパが大好き。
息子が乱暴に扱ったことで玩具を壊してしまっても、
「新しいのを買いに行こうね」と、頭を撫でて慰める夫。
もっと叱ってほしいと思うときもありましたが私が怒り役で、夫は受け止め役でいたほうがいいのかなと、そのままにしていました。
けれど…
「他の子と比べて言葉が遅いと感じるんだけど、どう思う?」
「大丈夫大丈夫。そのうち話すよ」
「通信教育を始めてみようかな?」
「いいんじゃない? まかせるよ」
息子の事を夫に相談しても、どこか他人事。
しつけや教育にもう少し関心をもってほしいと感じていました。
疲れ切った私に、夫が放った言葉は
ある日、息子が夕飯の準備中に寝てしまいました。朝まで寝るかと思いきや、19時過ぎに覚醒。急いでご飯を食べさせてお風呂に入れるも、21時を過ぎてから元気爆発! 家中走り回り、ベッドで飛び跳ねる息子に振り回され、私はへとへと。
23時を過ぎ、やっと息子が寝付いた頃に夫が帰宅しました。
もうちょっと早く帰ってきてよ…。と内心苛立ちつつも、仕事帰りの夫に不機嫌さは見せたくなかったため、笑顔を張り付けて出迎えます。
夕飯を温めていると、夫がネクタイを外しながら言いました。
「帰りの電車でネットニュースを読んでたら、面白い記事があったよ」
「どんなの?」夫はへらへらとした笑顔で言います。
「パパの帰りが遅い家の子どもほど、頭が良くなるんだって!」
「は?」
味噌汁をよそう手が止まります。私の表情が凍り付いたことに気が付かずに、夫は嬉しそうに話し続けました。
「うちの○○は成績優秀に育つね! 大きくなったら、何になるんだろうな~」
私は怒りに震える拳を押さえ、夫の正面に立ちます。
「なんでそんな話を、遅く帰ってきて悪びれもせずに言えるの?」
「え、だって仕事だし…。○○にとっていい情報だから、ママも喜ぶかと思って」私の反応は予想外だったようで、夫はおろおろとしながら弁明しますが、かえって私の怒りに油を注ぎます。
「喜ぶわけないでしょ! 帰りが遅いほうが子どもにとっていいなんて、呑気なこと言ってないでよ! 今日の寝かし付けがどんだけ大変だったか分かってる? 少しは早く帰ってきて面倒見てよ! だいたい普段から育児に対して…」我慢していた夫への不満があふれ出します。
「あ、ご、ごめん」最初は驚いた表情を見せた夫でしたが、だんだんとしんみりモードになり、最後はしゅんとして話を聞いていました。
忙しくても、育児は協力して
夫は育児に対し他人事だったことを反省し、息子と遊ぶだけでなく、悪いことをしたら叱ったり、我慢をさせたりする姿が見られるようになりました。
「ほら、野菜もちゃんと一口は食べよう」
「玩具は投げちゃダメ!」平日の夜も少しは早く帰ってくるようになり、助かっています。
大切な2人の子ども。
私だけでなく夫と協力して、2人で真剣に息子に向き合っていきたいと思っています。
(ファンファン福岡/一般ライター)