わが家の4歳の息子が通う保育園では、各々の家庭事情に配慮してか、父の日だからといって特別に似顔絵を書いたり制作をすることはありません。私は息子に夫の似顔絵を描いてもらい、プレゼントしようと思い立ったのですが…。息子のするどい発言に、私がタジタジになる事態が発生したのです。
もうすぐ父の日
夫が父親として迎える、4回目の父の日が近づいてきたある日のこと。心優しい私は、かわいいわが子から手作りのプレゼントをもらえたら、夫は喜ぶだろうなと考えました。
保育園からは、父の日のプレゼントは何も持って帰ってこないので、家で作ることに。その日はちょうど休日。夫は外出中で夕方まで戻らない日だったので、作るなら今しかない! と思いました。隣には、真剣にYouTubeを見ている息子が。
早速、私は息子に提案することにしました。
「〇〇(息子)くん、もうすぐ父の日だから、パパに渡すプレゼント作ろうか?」
すると、息子が言いました。
「え? ママはじいじにあげてないよね? あげなきゃいけないの?」予想していなかった、するどい息子の発言に私はびっくり。まずい、と思いました。思わず固まる私。
するどい息子にタジタジ
今まで、実父や義父にプレゼントを渡しているところを、息子に見せたことがなかったのです。母の日は、両実家へ直接渡しに行くことも多かったわが家。
一方父の日は、いつの間にか過ぎていたり、覚えていたとしても何が良いか迷いすぎてしまい、結局ギリギリになってインターネットでありきたりなものを注文。両実家へ直接送っていたためです。
「ママもね、実はじいじにプレゼント送ってるんだよ~」
毎年ではないことは伏せておき、お店から直接送ってもらっていることを伝えました。息子は
「ふーん」と一応納得した様子。
「〇〇くんはさ、お絵かきがとっても上手だから、パパも喜ぶんじゃないかな~?」と私が言うと、
「しょうがないな~、わかったよ!」と、息子はまんざらでもない様子。難なく息子の気分をのせることに成功し、ほっとしました。早速息子と近所の百円均一へ買い出しに行き、プレゼントする似顔絵を描くための材料を揃えました。
息子が初めて絵具で描いた夫の似顔絵は、とても豪快で力強く、夫そっくりに仕上がりました。私も手伝いながら、額縁に入れて完成。
「パパよろこんでくれるかな~?」と大満足の様子の息子でした。
イベントは大切にしようと決意
父の日当日、息子はちょっと照れた様子で
「いつもありがとう」と言いながら、夫に似顔絵をプレゼント。夫も嬉しそうに受け取っていました。
「ママと一緒に作ったんだよね~」と私がチクり。夫は1カ月前の母の日に、私に何も渡さなかったことを思い出し、気まずそうにしていました。次回の母の日は期待できるかな? と思っています。
子どもは、見ていないようで、実は親のやることをしっかり見ているんだと気づかされた出来事でした。これからはできる限り、母の日だけでなく父の日にも、直接実家や義実家を訪ね、日ごろの感謝も口に出してしっかり伝えようと思いました。
(ファンファン福岡公式ライター / ichika)