親を大切にする人はいい人に違いない… そう、それはきっと間違ってない。でも限度を超えるとただの親離れできないマザコン夫になってしまうのです。私が思わずゾクッとした夫と義母のありえない出来事についてお話したいと思います。
以心伝心は当たり前?! 熟年夫婦のような空気感に高まる私の疎外感
私たち夫婦は、夫が13歳年上の年の差夫婦。当時はまだ子どもがいなかったので、義父母を連れて屋外のイベントに出掛けました。屋台でたこ焼きを買い、広場に設置されたテーブル席について食事を始めたところ、52歳にもなる夫が
「ん、ん、」と言って顔を義母に突き出したのです。すると義母がすかさずバッグからティッシュを取り出し、たこ焼きのソースが付いた口の周りを拭いてあげるではありませんか。
そしてまたそのすぐ後、夫が食べ物を口に詰め込みすぎて
「うっ」と苦しそうな表情を見せるやいなや、
「もう~詰まるわよ」と、すかさずペットボトルの蓋を開ける義母。私は阿吽の呼吸すぎる2人のやり取りを見ながら、ちょっとした気味の悪さと疎外感を抱いたものです。義父はというと、見慣れた光景なのか特に気にするような素振りはなく、もくもくと目の前のたこ焼きを口に運ぶことだけに専念していました。
キャベツの芯でケンカ勃発?
私のその複雑な気持ちは、子どもが産まれてからも続きました。夫は自分が仕事で外出している時も義母に
「○○(私)の話し相手になってあげて」とお願いをし、頻繁に義母を家に呼び寄せるようになりました。もちろん義父も一緒に。子どもは双子だったため、正直なところ私が家事をする間に子ども達を見ていてもらえるのは助かりました。義父は無口な人ですが、義母は優しく話好きで、最初のうちはとても楽しくやっていたのです。
でも、午後1時に昼食を、午後3時にお茶とお茶菓子、午後6時には夕食を義父母の分まで用意するのを負担に感じるようになってきました。食にこだわりのある義父母だったので、手抜き料理が出せなかったからです。
以前、義父母がわが家に泊まりに来た際、昼食に冷蔵庫にある食材だけでお好み焼きを作ったのですが、食事の後に夫から険しい表情で
「うちの親のお好み焼きにキャベツの芯が入っていたけど、どういうこと?」と聞かれてショックを受けたことがあります。
「何でダメなの?!」って私もつい声を荒げると一気に不穏な空気に…。
「食材がなかったなら子ども達は親に見てもらって買い物に行けばいい」と言い放つ夫と
「そうよ、私たちが見ていてあげるからゆっくりしてらっしゃい」と悪気なく言う義母。私はいつしか子ども達と接するよりもキッチンにこもる時間が長くなり、子ども達も私より義父母と夫に懐くようになってしまいました。
義父母は何処にでもセットで付いてくる!
義母は大の旅行好き。頻繁に旅行に誘ってくれるのですが、当たり前のように同室です。旅行費用を全て負担してもらっているので文句は言えませんが、義母のとなりで気持ちよさそうに眠る夫と子ども達を見ていると、やはり何とも言えない疎外感を感じてしまいます。夫は人あたりもよく、浮気の心配もなければギャンブルもしない、子煩悩で親孝行な人。
「いい人と結婚したね」と言われることもあります。
でも私はというと、妻、そして母としての私の立ち位置を義母に奪われた気分になり複雑な心境です。せめて子ども達は自立できる人間に育てようと日々奮闘しています。
(ファンファン福岡公式ライター/あそうママ)