4歳の双子の男の子を持つ母ですが、双子のうちのひとりがいわゆる「繊細くん」で取り扱いが難しい… 将来の夢がニートと言われた時は「え、なんで?!」と複雑な心境でした。でも理由を聞いて納得! 息子をぎゅーっと抱きしめたくなりました。
繊細くんは目に見えない将来に怯えている
「繊細くん」の息子は幼稚園が嫌い。
「イヤ、行きたくない」と駄々をこねるので、毎朝時間通りに登園させるのが本当に大変です。双子の兄の方は、しぶしぶではありながらも自分で身支度をし、気持ちを切り替えて登園してくれるのに…
繊細ゆえに幼稚園で辛い思いをしているのかというと、そうでもなさそうで、お迎えの時間になると
「今日、お当番さん頑張ったよ!」
「○○ちゃんと一緒に恐竜ごっこしたよ!」などと上機嫌で話してくれます。でもやっぱり朝になると
「行きたくない」を連呼し、毎回決まって
「ねーねー、幼稚園の次は何?」
「小学校の次は何?」
「中学校の次は?」と聞いてくるのです。
そして
「大学生の次はお仕事だよ」と言うと、
「イヤだー!」と泣きそうな顔。あまりに「お仕事」を嫌がるので、
「じゃあ仕事しなくていいよ! ニートになれば?」と、ある日半分ヤケクソになりながら言ってしまいました。
まだ幼稚園も卒園していないのに、なんで20年近くも先の将来を心配して毎朝憂いているのかと思うと、バカバカしくて…。するとその日を境に
「ぼくは大人になったらニートになる!」と目を輝かせて言うようになってしまいました。それを聞いた主人はムッとしながら私に、
「ニートなんて言葉教えたらダメだろう」と言いましたが後の祭りです。
繊細くんは大人になりたくない! ずっと子どもでいたい
息子は自分の身長が伸びたり体重が増えることも嫌がります。
「大きくなったねぇ」なんて言えば大抵の子どもは喜ぶと思うのですが、息子は悲しそうな顔をして
「大きくなんてなりたくない! ずっと子どものままでいたい!」と言います。(なにそれピーターパン? トイザらスキッズ?!)
「どうしてそう思うの?」と聞くと、
「ずっと小さいままだったら、ずっとパパやママと一緒にいられるでしょう?」とのこと。
「じゃあ、大きくなったらニートになりたいと言ったのも、お仕事に行かなければパパやママとずっと一緒にいられると思ったから?」と聞くと、こくりと頷きました。
成長は急かさずゆっくり見守る決意
どうやら息子は、自分が大きくなればなるほど、パパやママと離れる時間が多くなると分かっているようなのです。確かに息子がもっと小さな頃は、おむつを替えてあげたり、食事や着替えを手伝ったり、一緒に遊んであげる時間がもっと多かったと思います。
成長と共に自分のできることが増えると、その分、パパやママとの関わりが減っていくことを肌で感じていたのです。(おそらくもう少し大きくなれば、パパやママよりも友達と遊ぶ方が楽しくなって、更に大きくなった日にはろくに口も聞いてくれなくなるだろうに…)
また、息子は「人は年を取って、いつかは死んでしまう」ということをぼんやり理解しているようです。
「ママがおばあちゃんになったら…」と話し出すと、
「ママはおばあちゃんにならないで!」
「ずっとそのままでいて!」と泣き出したこともありました。
繊細すぎて色々と気を使いますが、パパやママを必要としているうちは思いっきり甘えさせてあげて、愛情をたっぷりと注ぎたいと思いました。将来の夢がニートでも、今はそれでもいいよ。
(ファンファン福岡公式ライター/あそうママ)