私はイタリア在住で、イタリア人との夫の間に2人子どもがいます。国が違えば文化も違い、子育てに対する考え方も大きく異なるもの。この数年で痛いほど実感していたのですが、ある出来事で私は日本とのあまりの違いに驚愕することになりました。上の子どもが年長さんの時、初めて遠足に行った時のエピソードをご紹介します。
初めての遠足に親も大興奮
初めての遠足が実施されることになり、幼稚園から連絡がありました。その日は同じクラスのイタリア人ママ友のグループチャットが大騒ぎ! 服装やおやつ、ランチの内容などの話が飛び交い、ちょっと目を離すと「未読80件」になっていました。
もちろん私もテンションが上がったのですが、周りのママ友たちを見ていると、なんだかすっかり気後れしてしまいました。
とはいえ、やはり子どもの生まれて初めての遠足です。前日の夜は親子で早めにベッドに入り、翌日に備えることにしました。
いよいよ遠足当日! まさかの展開
そして迎えた遠足当日。理想的な秋晴れです。
子どもと一緒に集合場所である正門前に行くと、クラスの中心的グループのママ友6人がスタンバイして、何か話しあっています。
私もその輪に呼ばれ会話に参加したのですが、内容に驚愕! なんと「子どもたちのバスを車で追跡して、遠足を見守らないか」という話をしていたのです。
私は、最初は冗談かと思い
「それいいね」などと言っていたのですが、誰が誰の車に乗る… など真剣に話し始めるではないですか!
「あなたは誰の車に乗る?」と聞かれたので、これはまずいと感じ、さりげなく輪から外れて別のママ友グループとおしゃべりを始めました。
ママ友たちの行動とは
いよいよ子どもたちがバスに乗り込んだので、保護者は写真を撮ったり、手を振ったりして送り出しました。
バスを見送り、さあ家に帰ろうと思ったら… 例のママ友たちの姿はもうありませんでした。「お茶でもしに行ったのかな」と思い、私はそのまま帰宅しました。
しかしその10分後、グループチャットが鳴り始めます。スマホを開くと、そこには数々の写真が。なんと、高速道路を走行する子どもたちのバスの様子でした! 例のママ友グループはなんと、本当にバスを追跡していたのです。私はあまりの事に唖然。
夫に言ったら
「ストーキング行為では?」と大笑い。私も笑っていたのですが、その後、自分も叱られるとは想像もしていませんでした。
園長先生からお叱りの一言
夕方になり、子どもたちが遠足から帰ってくる時間になったので、私は学校までお迎えに。息子は初めての遠足が楽しくて仕方なかったらしく、満面の笑顔でバスを降りてきました。しかし問題は夜勃発しました…。
なんと園長先生から保護者全員に、子どもたちのバスを追跡し、遠足を邪魔したことに対するお叱りメールが来たのです!
子どもたちを追跡し、写真を撮っていたママ友たち。途中でそのことを引率の先生に気づかれ、クラス委員を通して今すぐやめるよう連絡があったのだとか。
私は追跡には加わっていませんが、クラスの保護者全員の責任とされてしまったのです。「いわゆるモンぺに認定された?」と思うと、恥ずかしいやら悔しいやら…。
しかし翌日も追跡したママ友グループはあっけからかんとしています。この様子を見て、このママ友グループとは距離を置こうと決心した私でした。
決して悪い人達ではないのですが、こんな事は二度とごめんです! みなさんも、子どもの初めての遠足が気になっても、追跡はしないことをおすすめします。
(ファンファン福岡公式ライター / raymama)