私の出産体験を聞いてください。お産がなかなか進まず、胎児の心拍低下で入院に。先生から家族を呼ぶよう催促されるも、旦那は連絡しても病院に現れず…。そのうえ義父と義母がずっと病室に滞在するという、忘れられない出産経験をしました。
病室に居座る義両親
入院1日目。仕事終わりに駆け付けた義両親。旦那が病院に来ない心細さを打ち明けていると、ちょうど呑気に旦那が登場! 思わずブチ切れて眠りにつきました。
2日目、3日目は朝から陣痛促進剤を使いました。微弱陣痛がきて喜んだのも束の間、義両親はご飯を買いに行く以外、同じ病室でずっと座ってこちらを観察しているので集中できません。
病院側がみかねて、義両親に病室の外で待機するよう話をしてくれました。しかし、気の強い義両親が病室から出ていくことはありません。
「お前が病院に言わせてるんだろ! なんで私達が要望を聞く必要があるんだ。まったく何様のつもりだ!」とぼやく義母。思った事はなんでも口に出す性格を羨ましく思う反面、相手への配慮に欠けるのではないかと思う時があります。
旦那も最初は
「久しぶりに親父と話ができて良かった」と呑気に話していましたが、3日目ともなると、義両親に話をしてくれました。しかし誰の意見も受け入れるはずもなく…。虚しく時間だけが過ぎていきました。
追い詰められた3日目の夜
入院3日目の夜、私は無力感でいっぱいでした。陣痛も来ない。朝から晩まで義両親が部屋にいる。私は何のために入院したんだろうか… という気持ちになりました。
さらに昼の診察では、医師から
「このままでは、胎児が危ない。帝王切開するか家族で話し合ってほしい」と問われていました。旦那に相談すると
「産むのは僕じゃないから決められない。自分で決めてほしい」と言われ悩み。
義母には
「お腹を切るなんてありえない! 苦しい思いをして生まれるから出産なんだ。赤ちゃんにとって最初の試練なのに、親も子も楽しようなんてありえない」と言われ…。私自身も普通分娩で出産したい思いが強く、結局決断できないまま過ごしていました。
色んな事が走馬灯のように思い返され、泣くのを耐えていました。
ネットで陣痛ジンクスを検索
気を取り直して、スマホで陣痛が来るジンクスについて調べていると、「お風呂に入ると陣痛が進む」という情報を発見。
勇気をだしてナースコールをすると
「夕方以降は入れません。無理です」と看護師さんの事務的な返答。今まで我慢してきた思いが、壊れた水道管のように一気にあふれて、看護師さんが引くぐらい大泣きしました。
その後、看護師さんが先生に許可を取ってくれてお風呂に入ると、なんと陣痛に繋がり出産に至りました。結果的には緊急帝王切開でしたが、旦那立会いのもとわが子に出会えて涙がとまりませんでした。夫婦揃って泣いている写真が良い思い出です。
その後も、病室を移動した私を探しまわって、私の部屋に必ず現れる。看護師さんに怒鳴る。出産後、多量出血で意識が混濁状態になっている私の医療器具を勝手に触って設定を変える…。など義両親の勝手な行動には悩まされ、本当に大嫌いになりました。
出産の怨みは一生の怨み
わが子に会えたことは本当に幸せで、今でも出産の事を思い出します。でも私が思うのは、「出産の怨みは一生もの」ということです。
夫婦関係を良好に保つには、旦那さんの気遣いが必要です。でも旦那は会社の同僚が言った
「病院から呼ばれても、すぐに行くな。待たされるだけ!」という言葉を信じたばっかりに、めでたく私に怨まれる人生になりました。
最後に、これから出産する人にアドバイスを。人間の考え方は様々なので、義両親のように病院からの話を聞かない人だっています。
・陣痛が来てからの流れを旦那さんと話し合っておく
・義両親への連絡は、陣痛が本格的に始まってからにする
・すでに孫がいる義両親には、陣痛時にどうやって待っていたか聞いておく
このように事前の対策をしっかりとって、リラックスした状態で出産に臨めることを祈っています。
(ファンファン福岡公式ライター / shannon)