引っ越し先の幼稚園で出会ったボスママ。彼女の驚くような言動と、ボスママである理由とは? 楽しい幼稚園生活を送るために、気を付けておいた方が良い点についても、私の実体験をもとにお話しします。
ボスママとの出会い
主人は転勤が多く、わが家は引越しを繰り返しています。息子が年長に上がる年に、また引っ越すことになりました。
新居のすぐ近くには、ピンク色の門が素敵な幼稚園がありました。とても環境が良さそうで、すぐに入園を決めました。制服のベレー帽もとてもかわいい幼稚園でした。
幼稚園初日。あるママから
「転入?」と声をかけられ
「そうなんです、よろしくお願いします」と挨拶を交わしました。印象は、少し年上かな… くらいで特に気にもとめていませんでしたが、これがボスママとの出会いでした。
ボスママの洗礼
同じマンションには、若いママも多く、ほとんどがこの幼稚園に通っていたので、少しずつママ友もできました。送迎や行事では、たくさんのママと顔を合わせます。
ボスママはママ友も多く、先生とも仲が良く、いつも周りに人がいます。後から分かったことですが、息子さんは3人兄弟の3人目で、かれこれ10年近くこの幼稚園に通っているそうです。
ボスママは私を見つけると
「どこから来たの?」とか
「習い事は?」とか質問攻めです。
私もまだ1人でいることが多かったので、この頃は話しかけてもらって有難かったです。でも、少しずつ「あれ?」と思うことが出てくるようになりました。
一番驚いたのは、放課後の体操クラブでの出来事です。
希望制だったので、私も息子を入れました。ボスママの息子さんもメンバーに入っていました。すると、初日、他のママたちはみんな
「今年からお願いします!」と、コーチよりも先にボスママに挨拶していたんです。
何にも知らなかったとはいえ、きちんと挨拶しなかったのは、かなりまずかったようです。
ついに引っ越す人まで…
初めてのママお茶会では、お迎えの時間になった時に、バス組のママたちは先にお店を出て、園にお迎え組は後に出ることになっていました。
ちょうど話していたママがバス組だったので、私は何も考えず一緒にお店を出ることに。でも、後で幼稚園でボスママに会ったら
「なんで先に出たの? お迎え組でしょ」とつっ込まれてしまいました。
その他の行事でも、何かと見られているようで、注意してくるボスママ。「何だか怖い人だなあ」と思っていたら、そんな思いを決定的にした出来事が起こりました。
ある日、Aさんが
「もう私嫌なんです! 校区外に引っ越すんです」と話してくれました。
Aさんは私と同じマンションに住む、若くて明るいママさんです。
「〇〇さんも気をつけてくださいよ。色々指図されてるでしょ」と、初めてAさんが忠告してくれたのです。
詳しく聞いてみると、もうママも息子もボスママにずっと監視されてるような毎日なんだそうです。その後、Aさんは本当に引っ越していきました。
新生活を円滑にするために大切なこと
幼稚園を卒園し、小学校に入ると、ボスママと顔を合わす機会はめっきり減りました。自然と解放され、見かけて少し話しても、幼稚園の時ほど脅威に感じなくなりました。怖かったけど、聞けば色々親切に教えてくれたよな… とも思うのです。次の行事の内容や、子育てのこと、先生のこと。ボスになるだけのことはあります。
私たちは、その後また転勤になり、違う校区に引っ越しました。
新しい環境に入るときはいち早く「ボスは誰か」アンテナを張っておくこと、それが新生活を円滑にするひとつのポイントかもしれません。
気づいていないと「私がボスよ」と永遠とアピールされることになるのです。そして何より、ボスママに悩まされている人がいたら、「幼稚園を卒園したらそんなこと何でもなかったように思えるよ!」ということを、声を大にしてお伝えしたいです。
(ファンファン福岡公式ライター / mimi)