娘が年少さんの時、同じクラスになった男の子。その子は体も一番大きく、ちょっと乱暴な子で、被害に合う子が何人かいたため、ママ達の間では噂になり始めていました。私も心配していましたが、まさかの娘がターゲットに…。先生に相談してもなかなか解決しない、男の子からの暴力。解決したのは、娘がとった意外な行動でした。
嫌な予感が的中! 娘がターゲットに…
ある日、幼稚園へお迎えに行くと、娘が泣いていたのです。帰って落ち着かせてから話を聞くと
「何もしてないのにBくんが蹴ってくる。髪も引っぱられて痛かった」との事。
娘は当時、体も小さく、倍以上の体格のBくんに乱暴されたら、そのうち大けがをさせられてしまうのではないか… と、とても心配になりました。
しかし園では、子ども同士の揉め事で直接相手の親に連絡するのは禁止。そのため、私はすぐに先生へ報告しました。先生によると、Bくんは先生から注意を受け、泣きながら娘に謝っていたそうです。
なかなか乱暴をやめてくれない男の子
これで安心… と思ったのも束の間。
次の日からまた、蹴る、つねる、髪を引っ張る、などをされ、毎日泣かされる娘。私は、不安と怒りで、直接Bくんのママへ話したい気持ちを抑え、乱暴される度に先生に相談するしかありませんでした。
園の方針で、Bくんのママには、娘の名前は出さずに
「お友達に毎回乱暴して困らせている」という伝え方をしていたそうです。なかなか乱暴をやめない男の子に対して、先生も頭を悩ませていました。
たまりかねた娘がとった行動とは?!
そんなある日、園へお迎えに行くと、ちょうどBくんのママもお迎えに来ていました。
娘は、Bくんがママの所へ行くのを見かけると、すぐ走って行き、Bくんママに何か話している様子。私も娘の後を追いかけて行くと、Bくんママは娘に
「えぇ!? そうなの? それはごめんね…」と謝っていました。Bくんには
「女の子に乱暴したらダメじゃない! ちゃんと謝りなさい!」と、叱っていました。
男の子は、バツが悪そうにモジモジしながら、娘に
「ごめんなさい…」と、謝っていました。
その後、Bくんママは、後ろで見ていた私にも謝ってくれました。私は、その時の娘の勝ち誇った表情に吹き出してしまいそうになりましたが…。
娘をターゲットにしていた理由が発覚!
Bくんママによると、娘は
「Bくんは悪い子なんだよ! 毎日、たたいたり、蹴ったりしてくるんだよ。先生に怒られてもやってくる」と、必死に訴えたんだそう。
そしてBくんママは
「誰に乱暴してるか気になっていたから、教えてくれて良かった… ありがとう」とも言ってくれました。
思わず私は、わが娘の逞しさに感心。Bくんのママは
「息子は、〇〇ちゃん(娘)の事が大好きで、家では『 〇〇ちゃんかわいい』とよく言っていたからまさかそんな事しているなんて思っていなくて…」と、申し訳なく思っている様子でした。
効果は絶大!
それからは、娘が泣かされる事もなくなりました。娘によると、ウソみたいに優しくなったんだとか。小柄な娘が取りたい物が届かない時など抱っこしてくれたりするんだそう。
どうやらママに、
「好きな子には優しくしないと嫌われるよ。」と、言われたようです。
私が直接話すより、幼い娘が直談判した事で、角が立たず良い結果に繋がったのかもしれません。
好きな子に意地悪してしまう… 幼いころはよくある事ですが、乱暴となると、やられる方はたまったものではないです。
また、自分の子がよその子に迷惑かけていたら、親としてはすぐ知らせてもらいたいと思うものですよね。
(ファンファン福岡公式ライター / パール)