“博多のチョコのはじまりどころ”として長年愛されている「チョコレートショップ」。今回は「チョコレートショップ」の歴史をはじめ、こだわりや隠れた名品について、代表取締役の佐野隆さんに話を聞きました! 意外と知らない「チョコレートショップ」の謎に迫ります…!
【ナゾ1】チョコレートショップ本店はいつ、どこにできたの?
1942(昭和17)年に福岡市博多区店屋町に創業。実は、創業以前より存在していましたが、当時日本と欧州が戦争前だったことから欧州の商品を作ることができず開店がかなわなかったそう。1942年に初代・佐野源作さんの元へ赤紙召集令状が届き、”ひょっとしたらもう帰って来れないかもしれない”という思いから内々に開店したのが始まりでした。
【ナゾ2】チョコレートのこだわりは?
創業当初から防腐添加剤を使用せず鮮度にこだわり、おいしさよりも安心安全を最優先にチョコレートを提供。当初はミルクチョコのみを販売していました。スイートチョコ(ビターチョコ)が主流の時代に、ミルクチョコの“優しい甘み”、”ホッとする味”に重きを置き、おいしさを追求。
また、ピンポイントにターゲットを決めるのではなく、子どもから高齢者まで食べてもらえる優しい味のチョコレートというのが「チョコレートショップ」のほかとの違いです。これらは“博多のチョコのはじまりどころ”として、初代・佐野源作さんの大切にしたかった思いだったのではないかと佐野隆さんは話します。
【ナゾ3】「博多の石畳」について教えて!
「チョコレートが軽いと感じるお菓子を作ってみたい」佐野隆さんのそんな思いから誕生したお菓子。商品名は昔、博多にあった路面電車の石畳をイメージして名付けられました。製作当初、形はきれいな四角形でしたが、石畳をより再現するため形状はわざと凸凹に。周りにココアがたっぷりとかかっていて、軽い食べ心地が魅力です。
石畳ケーキは、「博多の石畳」と「白の石畳ケーキ」をメインに販売。「白の石畳ケーキ」は「博多の石畳」25周年を記念して作られた商品で、フランス・レユニオン島のブルボンバニラを使用しています。
★博多駅にはカラフルな石畳が! 季節ごとに6〜8種類販売しています。
(1)白の石畳ケーキ (2)抹茶の石畳 (3)チーズの石畳 (4)苺(イチゴ)の石畳 (5)フランボワーズの石畳 (6)栗の石畳
【ナゾ4】スタッフから人気! ぜひ食べてほしい隠れた名品は?
チョコスポンジにチョコのコーティングがされているザッハトルテというケーキ。もともとは初代・佐野源作さんが作った商品で、その後佐野隆さんがブラッシュアップしたため“伝承”という名前が付いたそうです。中にはラズベリージャムが挟まれ、濃厚ですが酸味もあって案外ペロリと食べられるそう。別添えの生クリームを付けて食べると、また違った味わいを楽しめます。販売はチョコレートショップ本店のみ。
★博多伝承ザッハ 4,428円(ホールのみ)
【ナゾ5】日本酒や緑茶、紅茶に合うスイーツを教えて!
★日本酒
シンプルな味のチョコレートがオススメ。柑橘系などを使用した少し複雑な味わいのチョコレートよりも、カカオだけを使用したようなチョコレートが合うそう。
★緑茶
焼き菓子系と相性抜群。特に栗・抹茶・ゆずといった和素材を使用した焼き菓子がオススメです。
★紅茶
口の中をきれいに洗い流して味を変えてくれる紅茶。フルーツ系のケーキを合わせると香りが立つため、よりおいしく味わえます。
【ナゾ6】チョコレートショップの工場ってどんなところ?
「チョコレートショップ」の工場は、2018年に本店から移転。製造工程をひとつにした「セントラル工場」として「チョコレートショップ 山王店」(福岡市博多区)にオープンしました。 レーン作業だと思われがちですが、商品は全て手作り。日本人をはじめ、国籍問わず1日約70人のスタッフが手作業で作っています。また、週に数回は佐野隆さんも商品を作っているそうですよ。
【ナゾ7】「今後こんな商品を作りたい」という思いを聞かせて!
ノーアニマルやビーガン、菜食主義が広がる中で、昔以上にお客さまの心身の幸福度が変わってきています。さまざまな価値観がある中で、誰が食べても優しい味は守りつつ、“博多のチョコのはじまりどころ”として1人1人のライフスタイルに対応できる商品作りにも力を入れていきたいです。
チョコレートショップ本店
住所 福岡市博多区綱場町3-17
電話 092-281-1826
営業 10:00〜19:00
火曜定休